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76 村人、ヘイストと共に貧民街へと行く。

 

「ケイロカル産白檀の樽……シグリンド産白檀の樽……」




 領主に、【仮想現実装置パーシテアー】を献上せねば成るまいか……と心配していたキュアだが、今暫くはその心配は無くなった。

 ソレはソレとて仕事は有る。


 キュアの仕事は領主館の荷物整理。 主な職場は倉庫になる。




「クインドゥール産白───ん?」




 現実でも【ドラゴンハーツ】のスキルを使えるように成ったキュアは、荷物整理にも【 鑑定 】スキルを利用していた。 樽に焼印された10桁の番号を一々チェックしなくとも一目で何の樽かが分かるからだ。


 そんな中、問題の有る樽を見つけたキュア。

 香木である白檀が入った樽なのだが……一つ、別の産地の白檀が混ざった樽を発見したのだ。




「さて、どうするか……」




 メイド長リカリス。 キュアの上司のようなものである。 彼女に報告すべきか……いや、【ドラゴンハーツ】のスキルを説明せずしては信じて貰えないだろう。 当然キュアは香木の知識などなく、産地の違いなど分からないからだ。


 キュアの仕事は荷物整理であり、その中身の間違いはキュアの責任では無い。 善くしてくれているという卸しの業者か、産地の商人か、たまたま混ざっただけか、悪意が有るのか。


 見て見ぬ振りをするか……いや、領主館で働く者はみな家族。 家族の失敗をフォローするのもまた家族───とキュアが考えていると客。




「キュア、居るか?」


「ん? ヘイスト? どうした?」




 領主館で働く者はみな家族、そう言った本人がやってきた。 元門番であり、眼病のため引退。 現在は館内の警備をする少年である。




「ちょっと、用が有るのだが……まだ掛かるようなら出直そう」


「いや、この樽で終わるんだが……」


「どうした? 重いのか?」


「いや……何と言えば良いのか───この樽だけ違和感が有るんだが、説明しようが無いし無視すべきなのか……とな」


「白檀か、どれ……」




 ヘイストが近付き、樽の匂いを嗅ぐ。 暫し、嗅ぎ比べ……。




「間違い無い。 キュアの感覚は合っている」


「分かるのか?」


「視力が弱まるたび……嗅覚が鋭くなったからな」


「そ、そうか」




 ヘイストの嗅覚を知るリカリスが業者を呼び、樽を確認。 キュアが間違いなかった事を証明。

 後に分かる事だが……卸しの業者と現地商人の間に入った中間業者の仕業であり、犯罪組織撲滅へと繋がった事を感謝された。



◆◆◆



「大したものだな、キュア」


「い、いや。 自分でも説明しようが無い理由だったし……( ドキドキ )」


「キュアは【アジルー村】の連中相手に───いや、盗賊や魔物相手に大立回りをしていたそうじゃないか。

一流の戦士の勘というやつか?」


「茶化すなよ。 で? 用とやらは、この先か?」




 キュアとヘイストは領主館のある街の裏通り……あまり治安の良くない場所へと来ていた。




「自分はこの先の、貧民街出身でな。

ココのガキ大将のような事をやっていたんだ。

その後、色々あってリカリスに拾われた」


「槍のスキルはココで?」


「まあな。 同時は槍なんて立派な物じゃなく、ただの物干し竿だったが」




 ヘイストは何時も槍を装備している。 初めてキュアと会った時は、その切っ先を向けられた。 眼病となった今でも、日常生活を送る分には問題無い。 槍を使うだけなら充分だ。 が…… 『 こういった 』 場所へ行くには不意打ち等に対処しきれない。

 ボディーガードに、キュアを雇ったようだ。




「クリティカルは?」


「領主様の急な出張で、ヒマになったからな……暫く 『 一人で 』 研究したい事が有るそうだ」


「研究? 魔法か?」


「そんな所かな」


「そうか……この先の広場だ」

 

 

 クリティカルの 『 研究 』 は、がっちり書く予定だったのですが……2章が想定以上に長く延びたので、直接ストーリーに関係無いのもありカットします。

( 2章が終わった後の閑話で書くかも。)


 内容は、『 クリティカル、ゲッター○ボに乗る 』 です。

 

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