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67 村人、三度目の天丼を喰らう。

 

 キュアとオードリー、手分けして邪教徒アジト周辺を警備する全ての邪教徒達を排除し終えた。 キュアはオードリーより多い3人を担当するも、先に倒し終える。


 オードリーのフォローに回ろうとしたキュアが見たのは……最後の邪教徒を、オードリーがスキルのコンボで倒す所。




「【 ??? 】、からの【 スイッチ 】!

【 鼠喰い 】!」


「へー……?」




 まず……オードリーがよく分からない魔法名を唱えると、魔法の杖から黒くネバッとした液体が吹き出し、相手の動きを封じた。


 そして【 スイッチ 】。

 コチラは魔法では無く、スキルと予想するキュア。 効果は、オードリーが装備していた魔法の杖が……手の中で一瞬にして腰の剣と入れ代わったのだ。

 アレなら一々戦闘を中断して、装備品をバッグに出し入れせずとも武器を交換出来る。

 便利そうだ。


 3つ目の【 鼠喰い 】。

 これの効果はよく分からない。 が、スキルに斬られたラットマン(ねずみ)が不自然に即死したように見えた。

 ひょっとしたらキュアの不意打ちスキルのように、ラットマンへのダメージを増やすスキルなのかもしれない。




「便利そうなスキルだな」


「其々、【 油泥の杖 】【 右手に着ける左籠手 】【 殺鼠剣 】の装備から会得出来るのだ。 魔法名は言えぬがな」


「( 何故に )」




 どうせ、また【ドラゴンハーツ】の 『謎常識アレ』 だろうと当りをつけるキュア。




「さて……切れた【 エネミービジョン 】を唱え直して、と」




 アジト周囲の敵を全滅させ、静かになったトコロで……邪教徒達の装備を剥ぐキュア。 以前道具屋ガルヒンにて、黒鼠教団員は杖云々───と言われたが……確かに、何本か見た事のない杖を持っていた。

 内訳は、

【 拡散の杖 】

【 倍加の杖 】

【 衰弱の杖 】

 の三本。 ウハウハなキュア。




「あ、私は要らぬ故、キュア殿の物にすると良いのである」


「───えっ? この邪教徒の装備……全部、俺が貰って良いのか?」


「ああ、私は兄を救出したら直ぐにでも主の下へと帰らねばヤバくてな……しかも私が兄を救出したとバレる証拠品を所持する訳にはいかんのだ」


「そ、そうか……」




 性格の悪い主なのか? と、オードリーに同情はするが……杖が沢山手に入って笑みは隠しきれないキュア。


 現金すぎ……いや、言うまい。



◆◆◆



「まるで別世界だな」




 黒鼠教団アジト内部へと侵入したキュアとオードリー。


 キュアが、アジトである廃砦の扉を開けた途端……【 エネミービジョン 】にて見える敵が居た。 扉はボロい木製で、城壁は砦外壁より薄い。


 然れど……何故か扉を開けるまで、砦の外からは敵が見えなかったのだ。 まるで砦の内外は、それぞれ別の世界のようである。


 キュアの知らないルールが働いているらしかった。

 

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