表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/420

64 村人、指輪をタダで貰う。

 

「───報酬はソレで納得した」


「そうであるか、助かる。

兄が拐われた黒鼠教団アジトは世界中に有るウチの一つだ」




 キュアが請けた依頼サブイベント内容は 『 邪教に拐われた兄の救助の助っ人 』 。

 妹が邪教徒のアジトは知っているらしい。




「ところで、その……兄が拐われてどのくらい経っているんだ?

黒鼠教とは人間を───」


「兄は【 鼠特防の指輪 】を着けているから……無事なハズである。

MP回復薬もまだ、持っていると思われるのでな」


「鼠特防?」


「ラットマンのみにしか効かないが……奴等の攻撃全てを弱める防壁魔法である」




 女性…… 『 オードリー 』 が、右手に光る指輪を見せる。 盾に鼠の絵が描かれたデザインの指輪だ。 立ち振舞いから彼女は左利きと感じたキュアは、利き手で武器を、反対の手で指輪を使っているらしい。




「指輪魔法は回復系と聞いたが……防壁も有るんだな」


「回復系というより持続系であるな」


「持続系?」


「HP回復系だと……回復薬が一瞬で少量、指輪だと魔法の使用中はMPが有るかぎり回復し続けると思えばいかな。

杖魔法と違い、剣などと同時に使えるのだ」


「なるほど」


其方そなたは、指輪魔法を幾つ使えるのだ?」


「いや……まだ0だ。

今回の報酬で、教会に魔法名を聞こうかと思っている」


「なんと……回復魔法を持たず、この辺の魔物を倒してきたのか。

……………………」




 何やら、考えこむオードリー。

 暫し経ち───




「キュア殿。

黒鼠教団アジトへ行く前に、私達のアジトへ行こう」


「……はあ?」



◆◆◆



「此処が我等のアジトだ」




 オードリーに案内されたのは、この地方の領主が住むという城下町。 その奥、騎士団詰所───の、端ッコ。




「な、中々コンパクトな詰所だな」


「……素直に狭いと言ってくれて良いのである」




 明らかに、道中にあった詰所より小さな詰所。 その中に案内されるキュア。




「ホタテ! ホタテは居るか!?」




 ホタテ……キュアが嘗て見た本では、海に居る貝だったはず。 何故にホタテ。




「は~い、はい。

ホタテさんですよ~?」


「彼……キュア殿が兄の救助を手伝ってくれる事になったのである」


「あ~らら、あの御方が救助しないと決めたんですよね~?

……良いんですか~?」


「私にとって、バーンは大事な兄である。

なので……指輪魔法を持って居ないらしいキュア殿に、【 癒しの指輪 】と【 鼠特防の指輪 】と、その魔法名を私にツケて販売して欲しい」


「「 えっ!? 」」




 キュアからしたら、願ってもない事では有るが……やや奮発し過ぎなのではないかと、警戒しきりである。

 

 

隠しイベント。


通常、回復魔法ナシで始めるにはキツいこのイベント開始時までに、HP回復系の指輪を持っていなければ最弱の指輪をタダで貰える。


ホタテ


ス○力イリムに居る、『 アワビ 』 なる名前の女性から。

普通に変な名前なので、大概のプレイヤーは彼女の名前を見て軽くパニックになる。

外国産ゲームであるスカイ○ムの日本語版の翻訳時に誤訳したらしい。


( 立場は全く関係ありません。)

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ