58 村人、「 あんなイイ男……クリティカルが惚れなきゃ良いがな 」 などと心配する。
「ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール…………」
「いや、こえーよアンタっ!??」
絶対ファイヤーボール打つマシーンと化した、クリティカル。
共闘する囚人は……虚ろな目でひたすらファイヤーボールを打ち続けるクリティカルを、奇異なる目で見る。
こうも、クリティカルがファイヤーボールに集中する理由の一つには……キュアから聞いた【レッサーワイバーン】の必殺技が有った。 油断していたとは言え、運動神経抜群なキュアが当たる寸前だったという。 運動神経は悪くは無いが……キュアには劣るクリティカルに、避ける自信はない。
【レッサーワイバーン】に近付かずに倒すつもりだ。
もう一つは【初心者の杖】でファイヤーボールを100発打つと手に入るスキル、【他の杖でもファイヤーボール】。 コレを欲っしていた。
「ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイ───」
≪【初心者の杖】を使って 『 ファイヤーボールを100発打つ 』 達成。
【他の杖でもファイヤーボール】がスキルボードに開放≫
「やったわ!」
「おお、【他の杖でファイヤーボール】がスキ───」
「ええと……確か兄さんから聞いた方法は、っと」
囚人が何やら言っているのは分かっていたが……クリティカルは申し訳なく思いつつ、キュアから聞いた通りの手順をパパッとこなし、スキルを習得。
コレで、クリティカルの目的は果たした。
何時、ログアウトしても良いのだ……が。
「……ついでだから、【レッサーワイバーン】を倒しておきましょう。
サポートを御願いします」
「お、おう……」
クリティカルは囚人と共に、【レッサーワイバーン】を撃破。 天空牢獄を脱獄した後、囚人が 「 妹 」 云々を語りだす。
初見で聞いたなら、「 ああ、兄さんはコレで私の事を……♡ 」 とも思ったかもしれないが───既に兄から聞いていた話だったので、昔の【アジルー村】時代に培った愛想笑いでやり過ごす。
……兄以外の男には、大体こんな感じの妹である。
「さよ~ならぁ~……あら?
兄さんが言っていた指輪ね?
さて……兄さんはココで【仮想現実装置】から脳が疲れた……とか言われたそうだし───ログアウトしましょう」




