224 村人、本命の三鬼と戦う。
滅茶苦茶おくれて済みません。
昔から休日になると、気が抜けるのか頭痛がするのです。
( 別に仕事好きとかじゃあ無いのに。)
≪ギウッ……!?≫
≪ゴァ───≫
「よしっ、三体とも撃破!」
処刑場の円形広場で待ち構えていたミノタウロスを倒した後は、連携が崩れてグダグダと成った残りの二鬼も確固撃破したキュア達。
「どーだー!
チェン達の方が、仲良しだぞー!」
「オマエ達、食事は皆で仲良く取っているか?
獲物を奪いあっているようだが……そんな事では俺達には勝てんぞ!」
「ち、ちと違うのでは御座らんか?」
ちと違う気もするが、キュア達と三鬼の勝敗差は 『連携力の差』 と言えた。 ジュードという新参も居るが、鬼共とは比べ物には成らぬキュア達の連携と対応力ならば問題は無い。
≪ギィィー…………≫
≪ギャアアッッ!≫
≪ギャアアッッ!≫
≪ギャアアッッ!≫
「……来るか」
騒ぎだす客席の餓鬼。 キュア達へ叩きつけられる、怒声の壁。 殺意と悪意のプレッシャー。
津波の如く、キュア達へ雪崩れ込む───寸前。
≪……………………………………………………モッ≫
≪≪≪≪───ッッ!!?≫≫≫≫
「…………」
幾千幾万の餓鬼が、一斉に黙る。
その視線は、キュア達の事など完全に忘れてしまったかの如く……一つの扉に集まる。
「て、天女様……」
「ああ、出てくるぞ」
「キュアー?
と、扉がー…………」
見たところ数トンは有りそうな分厚くデカい金属製の扉が……僅かに持ち上がり、隙間から丸太が差し込まれる。
……いや。
丸太では無かった。
「指?」
「ええ、主様。
……あの扉の向こうに居るのは───」
キュアの疑問を朱雀が答える前に、扉が持ち上がってゆく。 本来ならば、滑車が幾つも必要であろう数トンの扉が、一本の指で。
扉が上がりきった時───ソコに居たのは、先程までの三鬼の三倍は有ろうかという巨鬼。
「【クイーンミノタウロス:LV131】……か」
「う、後ろに居るのは……【トゥルーヴァンパイア:LV128】と【ダイヤサイクロップス:LV133】───
し、正真正銘の化物で御座る……!?
こ、コレで中級……!??」
───ガッゴガガッ
「な、何をしているので御座るか?
あのミノタウロスは……!?」
「扉を……外そうと───」
数トンの扉と、ソレを支える数十トンの壁。 壁を腕力だけで破壊し…………扉を引っこ抜き、客席の餓鬼目掛けて投げつけるクイーンミノタウロス。
空気が爆発し。
ソレ以上の餓鬼が爆散する。
「なん……な、なな───
も、もしあんな扉を某らに投げられていたら…………!?」
「それをしないって事はつまり、素手攻撃はもっと恐ろしい訳だ」
「その通りです主様。
鬼共は石コロでも投げる程度のチカラで、あの扉を投げました」
目の前に、邪魔なのが落ちていた。 だから退かした。
その程度の認識である。
その事実にジュードは足が震え。
恐るべき強敵を前に、キュア達は。
「うぅー……チェンもボインボインな、オトナのオンナだったらなー。
魔人族はもっと強いんだぞー!」
「今はペタンペタンなのですから、今の実力で頑張りなさい羽根娘」
「キュ"ーア"ー"ー"!!
朱"雀"が"イ"ジ"メ"る"ー"ー"ー"!!!」
「す、済まん二人とも。
ボインボインとかペタンペタンとか何なんだ? 暗号か??」
「あ、あアンタ等、もうちょっと慌てなせいっ!?」
何時も通り、緊張感のない漫才を始める。 ジュードは呆れ……ふと、恐怖心が薄れている事に気付く。
「……アンタ等は、ったく」
「どうした、ジュード?
武者震いか?」
「違───わんで御座るよ、天女様」
「よし、行くぞ……みんな!」
≪……………………………………………………モ?≫
扉の前で、ボウッとしていた巨大三鬼。 キュア達は真っ直ぐ突っ込む。
「【拡散援護】───
【火球】【水球】【雷球】【土球】【木球】っっ!」
「いくぞー!
ちょー【魔人炎】んんンっ!!!」
「火燐よっ!!」
「……某、両親の仇を討つためにこんな所で立ち止まる訳にはイカンで御座る!」
何時でも誰が相手でも。
キュア達が止まる事はない。




