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21 村人、頭の上に?マーク。

 

「【弾丸の杖】のスキルが、【他の杖でも( ・・・・・)【弾丸】( ブリット )を使用可】だという事は……少なくとも 『他の( ・・)杖』 が有るんだよな?」




 他にも杖が有るならば、魔法に憧れるキュアとしては……例え(VR)であっても使える魔法を増やしたい。

 しかし。

 【ドラゴンハーツ】は膨大な量の装備品やスキルが有る。 とてもでは無いが、個人で探しきれる量ではない。 地球と呼ばれる場所では、『攻略wiki』 なる物をつかって皆が協力して攻略していたのだ。


 完全に個人プレイしか出来ないキュアには、装備品の位置やスキルの会得法は分からない。 よって、予想をたてるか、行き当たりばったりに任せるか……運に頼った行動しか出来ないのである。


 現在地は【ターゲン帝国天空牢獄】から暫く東へ進んだ場所。 道が見えたのでソチラに行くと───道の先遠くに、壁と門が見えた。




「あの規模だと村かな?」




 村に到着したキュアは、暫く村内を歩く。 余所者にだろうと気軽に挨拶してくる住民に、アジルー村とは大違いだと和んでいると……一人の村民が目に止まった。

 その女性が、悲壮な表情を浮かべていたから───ではなく、『?』 という形の変なモノが頭上に浮かんでいたからだ。


 『?』 は、縁が黒で中がドギツい黄色。 蜂などの、警戒色と同じ色だ。 余りに不自然な光景に、一瞬唖然とするキュアだったが…………ココは夢、【ドラゴンハーツ】だと思いだす。




「す、ステータスボードやエネミーボードみたいな……何かの情報が宙に浮いているのかな?

今まで意味の無いものなんて無かったし……なんか有るよな?」




 意を決して、その女性に話しかけるキュア。




「───あ、あの」


「ケビンっ!?

…………あっ、ご……御免なさい。

てっきり待ち合わせていた恋人かと」


「ち、遅刻ですか?」


「遅刻……なら良いんですけど。

この村と彼の住む村の間に最近、盗賊が住み着いて───」


「なんと……」




 キュアの住む世界でも、よく有る問題である。 未だ【ドラゴンハーツ】を討伐隊の職業体験アクティビティだと思いこんでいるキュアは、討伐隊の仕事である盗賊退治体験なのかなと予測。

 女性を助ける事に。




「あっ……有難う御座います!

盗賊のアジトへは、この先を道形に行って途中で山道へ入って下さい」


「分かりました」




 了承と同時に、女性頭上の 『?マーク』 が暗い色に変色した。 職業体験開始の合図なのだろう。 そう納得し、キュアは盗賊退治のサブイベントを開始した。

 

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