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流星航路
流れ星追いかけた
夢の断片で
彷徨う骸骨が手を振った
目を覚ませば
君が目の前で
流星航路の軌道修正
春になれば
溶ける雪が
大地に潤いを残す事実を
人は忘れているらしいけど
星の海では上も下も海だから
手で百億の光の中を
泳いで、辿り着く神話を信じてみる
目を覚ませば
君は目の前で
流星航路の軌跡を座標変換
星の数ほどいる人の中で
掘り出された奇跡のように
僕は君の手を握る
目を覚ませば
君は目の前で
うたた寝していた春の宵
散った花弁は次の花弁の為に
冬を待つ、万華鏡のシステム
それが流星航路
灯る光
手のひらに
僕らの流星航路は
進み続ける
暗闇の海と七次元の座標軸をぬけて
唯一の流星航路。
僕らだけの流星航路へ。




