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みちしるべ
ため息を一つついて
編み上げた格子状の細胞の集合体の
嘲り笑いに耳を痛めて
僕はどんな場所へ行きたいのか
疑問符。迷走を続けて終わらない
みちしるべがほしい。
星の光よりも速く
陽の光よりも熱く
たとえば、この国で語られる言葉と違う言葉で
「Kill」と囁いても伝わらないと錯覚している人がいて、
本当は感情の断片ならその目の色で伝わるのに
伝染も感染もその息一つで悪意になるから
みちしるべがほしい。
誰も傷付かない未来を
誰もが愛しい過去を
みちしるべがほしい
夜の道を照らす蝋燭でいい
朝焼けを焼き付くす小さな焔のように
細胞体の連結、溶解、分離、全て些細な理由で
くっついたり、はなれたり。
けなしたり、ほめてみたり。
にくんだり、あいしたり。
役にたつとか立たないとか、そんなくだらない意味合いじゃなくて
僕らが今ここに立っている意味について真剣な切れ味で考えてほしい
年の差なんか、切り株の年輪程度の意味しかなさいないし
経験と感性は核融合して、進化し続けるはずたから。
腐葉土に埋もれて
答えが消えてなくなる前に
みちしるべがほしい
誰よりも輝く
誰よりも煌めく
そんな手に導き導かれて




