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キャパ


キャパに余裕がなくて

怒りが伝染する

心が穏やかでなくて

穏やかでない言葉に

ナイフを突き立ててしまう

神経をさかなでする言葉の挑発に

まんまと踊ってしまう短絡な僕なのだ


僕の貯水槽は

あっさりとあふれて

たくさんの人を受け容れる事はできないし

飲ませてあげる事も難しい

汚水を汚水で押し返し

それ以上の悪意を 誰かに叩き返してしまう

そんな やはり短絡な僕なのだ


僕の貯水槽は乾き切って

枯れ果てた

キャパすらない未成熟の果実を投げつけても

潤いには変えられず


僕の貯水槽はあまりに狭すぎて浅すぎて

誰かの防波堤になる事も難しく

想定内の事も想定外で

規定外の事も規定内にしようと

訳も分からず藻掻くのだ



僕のキャパシティーはその程度

だから飛ぶ

だから跳ねる

だから藻掻きながらも泳ぎ続ける

意味探しが忌みならば

それは異になり違となるとしても


手探りで、手を伸ばして

喉が乾き切った人に

それでもと、コップ一杯分の水を絞り出して、手を伸ばしてみたいんだ





偽善?

いや、それこぞが僕のキャパ

嘘でもいい

剥き出しでもいい


毒より愛で

藍より鮮やかに

時々、毒でも


僕らは想い 藻掻き 足掻き 胸に抱き それでも歩いてる

僕らは欺き 渇き 傾き 嘆き。そして派手に転んでも


このキャパに

注げるだけの水を注いで

勝手ながらも、我儘ながらに



あなたへ



なんとなく書き逃げしていた2011年の詩。あの時を思い返すと、必死だったねぇ。今でも必死ですけど。青臭い必死さ。後で結構笑い飛ばせるんですけどね。必死でねぇ。


と現在、エッセイ村企画の為、新しい詩を書く事をあえてストップしているので、ちょっとストレス解消で過去作を漁ったら、出た詩。お粗末さまでした。

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