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永遠
永遠という言葉を壊したい
今この瞬間息していることの全て
標本に、化石に、冷凍保存、時間という時間を止めて
流れを止めた刹那 息が止まる事を
僕らは知っている
光り輝くものの全て
溢れて この瞬間だけ
手から零れ落ちて
もう掬えない
それでいいの
断片の記憶
忘れていって
手のぬくもりは消えて
あの問いの感情をなぞっても
幻の影 追いかけている感覚で
君の影 追いかけて
日陰で君を見失う
光り輝くものの全て
陽だまりに隠したワダカマリ
いつか終わる そんな陰に怯えて
だから変わる
照射 屈折した可能性の全て
挫折含めて 稚拙さ含めて
僕と君で繋がった光り輝くものの全てについて
永遠という言葉を壊したい
瞬間冷却、消去不能、ログだけ残る
不可視なムカシだけが際立って
妙にリアルで やけに輝いて 枯れてくれたら楽なのに
壊せないから「永遠」だって
気付くのが遅すぎた




