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霧雨
無造作に描くのは
まるで形にならない
あやふやなカタチ
こだわって 分かった振りをして
嘲笑って
何も分かってない
霧雨が かすかに降って
肌の温度を下げる
傘をさすほどでもなく
駆け出す程でもなく
ただなんとなく
冷たさで
傷が疼くような感覚で
霧雨がかすかに降って
湿度を上げて なんとなく不快で
雨になりきれない雨が
まるで僕らのようで
恋になりきれない恋?
霧雨を抜けたら
虹に会えるなんて言葉、信じる程 子どもでもなくて
霧雨のなか
探した虹なんかドコにもないけど
霧雨がかすかに降って
霧雨に濡らされて
透ける肌
漏れた手で 濡れた言葉で
僕を濡らす唇
霧雨のなか 探した虹は眩しくは無いけれど
霧雨をぬけて ただ君の体を暖めたくて
重ねた言葉 体 情動 それだけを込めて
知っていた。
だって虹色は君の色だから。
おぅ、僕には珍しい詩ですね。肌に張り付く感じの霧雨をイメージしながら。そんな湿度で、交流する瞬間があるとして。ストレートでは伝わらない言葉とか、相手の内面をさらに知る旅とか。きれいな言葉だけでは埋められない関係ってのは、少なからずあると思います。うん。




