4
「朱雀、その姿でよく頑張ったねぇ。」
「青龍!?覚醒したの!?」
「一時的だけどね。」
「深衣菜様っ杖が戻ったのねっ私も戦うわっ」
「わかった。朱雀召喚!」
深衣菜の掛け声と共に変化していく依都美。
「あれが依都美ちゃんの朱雀の姿なの・・・?」
「素敵よ!依都美ちゃんっっ」
突然横から樹の声が聞こえて驚いた表情に風花はなる。
「どうして樹さんまで!?」
「あら皆怪我してると思ってきたのよ。」
樹は怜に目を向ける。
「怜ちゃん、怪我してる人たち集めてくれる?」
「わかりました。」
これから起こる戦いを避けることを考えながら離れた場所へと[J]の隊員たちは避難していく。
鬼と向かい合っているのは拓那と朱雀に変化した依都美。
その後方に裕と深衣菜、遥が立つ。
「深衣菜、こっちが狙われることもあるんだ。気を抜くな。」
「わかってる。」
依都美は鬼を睨んだまま後方に向かって声を上げる。
「青龍っっ裕様と深衣菜様を頼んだわよっっ!!」
「2人の事は任せなさい。君たちも頑張るんだよ。」
「ええっ!」
「はいっす!」
鬼が咆哮をあげる。
それは空気を揺るがし、振動にゾクリと怜たちは冷や汗が流れるのを感じた。
「深衣菜様パワーアップしたわねっ力がみなぎってくるわ!行くわよ拓那!!」
「はいっす!!」
鬼へと向かっていく依都美と拓那。
雷よりも早く飛ぶ依都美。
岩の盾で雷を防いでいく拓那。
鋭い爪が皮膚を切り裂き、拳が体にのめり込みよろめく鬼。
「あ・・・あれが四神の力か・・・?俺達が束になっても適わなかった鬼が・・・・・」
「嘘だろ・・・・・」
[J]の隊員たちは信じられない物を見ている気すらしてきた。
ついさっきまで苦戦していた相手が簡単に傷ついていく。
「くっっ姫だけでもっっ!!」
深衣菜たちに雷を落とすが岩を盾にした白虎が立ち塞がる。
「姫どのと裕には手を出させないっす!!」
「よくもっっ燃えなさいっっ!!」
火柱に包まれ、断末魔をあげながら座り込む鬼。
黒焦げになりながらも目の前を飛ぶ依都美を睨みつける。
「深衣菜今だっっ!!」
「うんっっ闇に帰せっ!封印!!」
杖を地面に突き立て叫ぶと鬼の姿は消えていった。
「お・・・・・終わった・・・のか?」
「はい。封印出来ました。」
深衣菜の言葉にようやく安堵の表情になっていく隊員たち。
幸いなことに重症者はいなかったため、樹の治癒によりほとんどの者は傷口をふさぐことが出来た。
「悪いけど怜ちゃんと風花ちゃんはダメージも体力の消耗も激しいから治療は本部でいいかしら?」
「いいですよ。そういうわけだから燎、本部までの運転は頼んだ。」
「了解♪」
燎の運転する車には怜、風花、炎莉が乗り、別の隊の隊員の運転で深衣菜、依都美、裕、遥は本部へと向かうことになった。
拓那はといえば姿を消した。
「深衣菜、お前の杖はパワーアップしてる。本部に戻ったら壱弥君もそろそろ目ぇ覚ましてると思うから一緒に説明する。」
「わかった。それにしても依都美も拓那も凄かったよね。壱弥が全然敵わなかった相手をあんなに叩きのめせるなんて。」
「それは・・・・・杖をパワーアップさせたからな。」
何かを言いかけたが裕は言葉を飲み込んだ。
それに気付いた遥がため息をついたことは誰もわからない。
つづく。




