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第1話 撃墜


「まーたやっちゃった……」


 群青の空から降り注ぐ日差しに目を細めながら、平原に降り立った私は呟いた。私をここへと追いやった相手は、まだ空気を震わせながら上空を旋回している。

 この世界に降り立ってから、何度同じような光景を目にしたのだろうか。

 それは自嘲や自己嫌悪ではない。心に悔しさはあれど、全ては己の技術不足と油断が招いた結果であるからだ。


「父さんも、こんな空を見ていたのかな」


 救助用のビーコンは正常に機能している。傍らに広がっているパラシュートも、空から見れば良い目印になるだろう。

 1時間もこの退屈さを我慢すれば、地平線の向こうから専用のタクシーが飛んでくる筈だ。もっとも、無事にここまでたどり着ければの話ではあるのだが。

 ここが海上でなくてよかった。バーチャル上で服が濡れる不快感と、リアルとの感覚の差に苦しまなくて済むからだ。

 非常時の武器として携帯している拳銃をホルスターから取り出す。マガジンを確認しチャンバーへ弾を送り込むと、再度ホルスターに仕舞った。

 後は、寝転んで時間を潰す事としようか。


 いつの間にかジェットエンジンの音は聞こえなくなっていて、先程の見立て通りきっかり1時間で迎えのブラックホークと護衛の戦闘機が飛んできたのであった。




 VR技術の発展により、既存のコンソールゲームからVRゲームへと主役が交代していたこの時代、大規模な戦場シミュレーションゲームとして存在していたのが、このLazward onlineだ。

 昔のこの手のゲームは、陸・海・空とそれぞれ別のゲームであったが、ハードスペックの上昇がその垣根を取り払った。

 陸上戦闘ではFPS、空中戦闘はフライトシム、海上戦闘はRTS(1隻しか動かせないが)と言った具合に、別種のゲームが1つの戦場を共有し、その全てがパッケージに収録されているというのが人気の秘密であった。

 サービス開始から間もないが、凝りに凝ったそのリアルさから、戦争ごっこをしたいならこのゲームと言われるようにまでなっている。


 また特徴として、普通のVRゲームでは大幅に軽減、あるいはオミットされている【痛み】という要素が強調されている点が挙がる。

 つまり、ゲーム内で死んだら【死ぬほど痛い】のである。流石に本当に死ぬ事は無いが、人によってはトラウマになるレベルだ。

 FPSでの痛みなんて壮絶なもので、生きたまま四肢が吹き飛ぶのを擬似的にだが味合わなければならない。ハンヴィーにC4をつけて突っ込むだなんて作戦は、考えたくもない。

 だがそのお陰なのか、過去のFPS作品に比べて命を大切にする風潮が出来ており、プレイスタイルがリアル寄りになる事に貢献していた。

 その点、空戦は楽だと思っている。ミサイルが直撃すれば、痛みを感じる前に死んでしまう。機関砲弾がコクピット内で跳ね回らない限りは、とても人道的であると思う。

 海戦の場合はどうなのだろうか。乗船経験は無いのだが、被弾後に船内火災が発生するだろうしこれもあまり想像したくない。


 この特徴の為なのか、このゲームをやっているとリアルでは間違いなくマゾヒストのレッテルを貼られる。しかし、その分平和を享受している現実では味わえないスリルがあるというのも、人気を博した部分である。

 特に、自分の死に様は話の種になる。この間基地にいたプレイヤーは各要素をひと通り試したようで、その経験談に人だかりが出来ていた。

 中でも、沈みゆく船から命からがら海に飛び込んだらサメが大口を開けて待っていた、なんて話は傑作だった。




「よう、フィーじゃねえか。なんだ、また墜ちたのか」


 ブラックホークのダウンウォッシュに煽られる私に声を掛けてきたのは、同じ基地に所属するジャックだった。

 リアフレでもなんでもない男なのだが、最近ちょくちょく絡んでくるので顔を覚えてしまった。30代前半だろうか、ブロンドの短髪で無精髭を生やしている。

 お前も昨日墜ちてただろうが、と心の中で少し毒づく。耐Gスーツでヘルメットを抱えている所を見るに、これから出撃だろうか。


「また、とは随分ね。これでも週3程度の頻度になったわよ」


 そう、これでも墜ちる頻度は少なくなってきているのだ。最初の1ヶ月に比べると。


「で、次の機体は何にするんだ?」


 自分の機体に乗り込みながら、ジャックは言った。


「お財布と相談しなきゃだけど、またF-5Eでしょうね」


 そうか、と相槌を打ちながらジャックはヘルメットとマスクを装着する。キャノピーが閉まり始めると同時に、彼は誘導路の係員NPCへハンドサインを送った。

 今日の彼の装備はサイドワインダーにスパローか、豪勢なもんだ。そんな事を考えながら、ターボジェットのアフターバーナーを全開にして離陸するF-4Eを見送った。

 F-4Eは複座型の機体のため、本来は後席が行う火器管制・レーダー操作はNPCが行う事となっている。コクピットに人影は見えるが、その動きは実に自然で違和感を感じさせない物だった。


「さて、私は次の機体の物色でもしましょうかね……」


 そう呟きながら踵を返し、私はハンガーへと歩を進めた。




 財布と相談した結果、購入したのは今までと同じF-5Eだった。

 少し奮発してF-16を、という考えもあったのだが、墜とされる事前提で考えなければならないこのゲームにおいて、金銭的余裕というものは何物にも代え難い。

 これは私が下手くそだから特別と言う事ではなく、この世界の戦闘機乗りの共通認識である。目下練習中の身であるので、下手と言われれば反論は出来ないのだが。

 また、これは出撃毎の整備費、弾薬費を考えての事でもあった。いい装備、強い装備は金食い虫なのだ。最強であり続けたいのであれば高コスト装備を使い続ける事になり、それを維持する収入を確保する為には相応の腕と時間と運が必要だ。もちろん、裏技的なやり方も無い訳では無いらしいのだが。


 メニューからリアルでの時間を確認するとログアウト時間までは余裕があったため、整備兵NPCへサイドワインダー2発と増槽を付けるように指示し、ブリーフィングルームへと足を運んだ。

 ブリーフィングルームは相変わらず混み合っており、一時的なウイングマンの募集も行われているようだった。

 だが、私は基本的に単独での哨戒任務が好きなので、今回も数回の誘いを断り、ソロでの任務を申請する。今は、気ままに飛びたい気分なのだ。

 哨戒任務はいつでも申請可能であり、一番手軽に戦闘を行えるミッションだ。哨戒ルートはシステムによって自動で設定されるが、目標の種類は自分で選ぶ事も、ランダムに出現するようにする事も出来る。報酬的には、難易度を最大まで上げたランダム出現が一番美味しい設定になる。

 先程装備した武装は空対空ミサイルであるため、それに合わせて対空目標が出る様な設定にした。




 ミッション申請も終わったためハンガーへ向かうと、先程購入したばかりのF-5Eが既にエプロンに駐機してあった。コクピットからは昇降用のはしごがぶら下がっている。

 ゲームなんだから移動ぐらいは画面転換でパパッとしちゃってもいいと思うのだが、実のところ私はこの間が結構気に入っている。出撃前の緊張感を高める儀式のようで、この間に気持ちを切り替えるようにしている。

 要するに、そんな自分に酔っているのかもしれない。ごっこ遊びでは大事な部分だろう。


 コクピットに乗り込み「APU起動」と宣言すると、システムアシストによって体が勝手に動き始める。各機材が自己診断を始め、様々な警告音が聞こえてくる。どれも、空の上では聞きたくない音だ。

 機体に火が入ると、エルロン、エレベーター、ラダーの動作チェックを行い、スロットルをほんの少し上げる。

 現実では、スクランブル待機している機体でなければこんなに早くは発進出来ないのだが、そこはやっぱりゲームである。そういうのを楽しむためのオプションも用意されているので、やりたい人はやればいいとは思うが、自分はそれに時間を費やして遊ぶ時間がなくなってしまうのは嫌だ。

 勝手に動く体が無線関係の初期設定を行っている間に、動作に割り込んでヘルメットとマスクを装着。マスク痕が残らないのは、女子にとっては非常にありがたい。まあ、服は色気もへったくれも無いパイロットスーツだし、そもそも現実には影響のない話なのだが。


 ヘルメットを被った自分の顔が、バックミラーに映り込む。それに何かこそばゆいのを感じながら、先程のジャック同様にNPCへハンドサインを送って、機体をエプロンから誘導路へ向ける。

 音速を出せる能力を制限速度で縛られながら狭い誘導路を通り、滑走路へ到着。一旦ブレーキを掛けて機体を静止させる。

 タキシングで焦って加速しすぎると、止まりきれないか曲がりきれないかで、間違いなく路肩に落ちて足を折る。これはnoobの証だ。


『管制室よりフィオナ。クリアード・フォー・テイクオフ』


 了解と呟き、スロットルをアフターバーナーの位置まで押し込んでいく。轟音と共に体にGが掛かり、機体が滑走路の凹凸を拾って振動し始めた。

 日常生活では感じる事はないであろう、周囲の景色が流れていく速度に少し体を強張らせながら、操縦桿を軽く手前へ引く。すると、体が浮き上がる感覚と共に地面との距離が広がってゆく。

 速度が上がり過ぎると車輪が空気抵抗に耐えられずにもげてしまう為、即座にギアアップ。機械の作動音を下方より感じる。その音が途切れると機体の操縦桿への反応が鋭くなった。余分な空気抵抗が減った為だ。

 その感覚はまるで地面による束縛から開放されたようだ。だがそこには心地よさと同時に、地に足の着かない不安を感じる事も確かだった。


 高熱のジェット排気によって発生する空気のゆらぎを背後に見ながら、私はNAVに従ってウェイポイント1の高度まで上昇していった。




 ***




 ウェイポイント5まで到達したが、一向に敵の気配は無かった。付近を警戒中のAWACSからも情報はなく、時間だけが過ぎてゆく。

 シューティング寄りのゲームでは、大体がこういう行程は省略されてしまっている。単純にプレイヤーの待ち時間になってしまうからなのだが……。


 私は、この時間が何よりも好きだった。


 視界一面に広がるリアルな空と海。今の自分は鳥、いや、それ以上に自由だ。鋼鉄の翼とジェットエンジンで、鳥より早くこの空を翔ける事が出来る。

 このまま、どこまでも行けるんじゃないか。そんな考えがふとよぎる。が、同時に今回の燃料費はいくらだろう等とロマンの欠片も無い事も考えてしまい、少し自己嫌悪に陥る。

 まあ、こんな美しい景色の中で鬱になれるのも、戦闘機パイロットの特権だろう。


 そんな貴重な時間は、レシーバーから聞こえる通信によって終わりを告げられた。


『AWACSよりフィオナ。機数3、方位320。IFF応答無し』


 敵の探知を告げる通信。

 現在私は北へ向かっており、AWACSの位置がブリーフィング通りだとするとその進行方向は同じく北。AWACSの位置は自機に対して左後方であるため、その進行方向に現れたという事だろう。

 自機のレーダーが探知出来る範囲と比較して、AWACSの探知範囲は広大だ。こちらの位置を無駄にばらす必要も無いので、AWACSと同じ進路を取れる今、索敵はそちらに任せていた。


「フィオナ了解。これより迎撃行動へ入る。相手の高度は?」


『高度8,000ft。貴機からの距離は475程です』


「了解、エンゲージ」


 交戦を宣言すると共に、火器を制御するマスターアームスイッチをオンにした。700kmと少々遠いが、この快晴でレーダーの探知距離が大幅に伸びているのだろう。

 現在の高度は10,000ftのため、それを維持。

 機体を90°左に傾け、軽く操縦桿を引く。そして方位計が270を示した所で、機体を水平に戻した。


 会敵から約15分。敵の位置をAWACSに確認する。


『方位330、距離56、高度変わらず、速度400。機種判明、Mig-21です』


 フィッシュベッドとはまた古い機体だ。その点ではこちらも負けてはいないのが悲しいが。

 位置の推移から、敵機はAWACSへ向かっているものと予想。AWACSからのレーダー波が、敵のRWRに探知されているのだろう。

 戦闘機にはRWRという、自分がレーダーの照射を受けている事を知らせる機能がある。こちらのRWRにはまだ反応は無いため、敵から探知はされていない。

 それならば、このままAWACSを囮として使わせて貰おう。




 会敵から約30分後、再度敵の位置を確認する。


『方位270、距離12、高度変わらず、速度400』


 12マイルという事は約20km。そろそろ短距離ミサイルであるサイドワインダーの最大射程距離だ。

 敵機が予想通り動いてくれたお陰で距離が詰まった。先読み成功、これで後ろが取れる。

 わざわざ敵の後ろを取ったのはそれが単純に有利だという点もあるのだが、そもそもこの世代のサイドワインダーは敵の後ろからでないと反応してくれないのだ。お金があれば最新式の物は買えるのだが、この機体で使用出来るのかはわからない。後でジャックに聞いてみるとしよう。

 依然としてこちらのRWRに反応は無い。そろそろ敵を目視出来る距離だろう。

 機体を軽くするため増槽を捨てる。ドッグファイトになる事を見越しての行動だが、後ろ髪を引かれる思いだ。もったいない。

 機体のバンク角を再度左に取り、方位180へと方向転換を行う。

 奇襲を成功させるためにも、初弾はボアサイトモードで発射する事にした。このモードであればレーダーを使わず、ミサイル自身の機能のみで敵を探知、追尾してくれるからだ。

 サイドワインダーのシーカーを作動させると、名前の由来になった独特の音が響いてくる。ガラガラヘビが威嚇する時の音らしいが、私はその蛇を見た事がないので本当かどうかはよくわからない。

 HUDの中を緑色の菱型が動き始め、ある一点で静止する。しかし、シーカーから発せられるトーンはまだ低い。

 操縦桿を握る手が湿ってくるのを感じる。自身のテンションと共に、シーカーからのトーンも高くなってくる。

 青い背景色に浮かぶ、胡麻のような黒い点が3つ見えてきた。シーカー音と緊張感が最高潮に達する。


「フィオナ、FOX2!」


 そう宣言すると、サイドワインダーのロケットモーターに火を入れた。すかさずレーダーに火を入れると、反射してくるレーダー波と連携して残りのサイドワインダーの目が動き、ロックを知らせた。

 再びFOX2を宣言。


 3機編隊の両翼へ1発ずつの発射。


 流石にレーダー照射とミサイルの排気煙で気付いたようで、ターゲットにされた2機はそれぞれ左右へブレイク、同時に欺瞞熱源となるフレアを放つ。

 オレンジ色の火球が数個、煙を曳きながら落ちていく。しかしミサイルは運良くフレアに騙される事なく、敵のエンジンへ吸い込まれていった。

 結果として2輪の花が空中に咲いた。


 残された真ん中の編隊長と思われる機体も左へのブレイクを開始する。それに合わせ、自分も機体を90°ロールさせ、追尾を開始。

 スロットルをミリタリーからやや落し気味にし、目標をオーバーシュートしないように速度を調整。

 残りの武装である機銃に切り替えると、HUDの下方に丸いレティクルが表示された。機銃の未来予測射撃位置を表すマークだ。

 すると敵機は更にロール角を増やしたようで、緑色をした四角いロックサイトは視界の左下方へ移動していく。

 下に逃げた。つまりは重力加速度を利用して増速し、こちらを振り切ろうという作戦だろう。だが、位置エネルギー的には依然こちらが有利である。そこから更に左右へ機体を振って逃げようとするが、程なくして敵機はF-5Eの機銃の射程内に収まった。

 レティクルとロックサイトが重なった所でトリガーを素早く3回引くと、弾丸は敵機の後部へ吸い込まれていった。被弾したエンジンは黒煙を上げ、敵機は推力を失う。

 程なくしてコクピットから射出座席が姿を現した。


 先程より少し高度を上げた状態で、右バンクを取りながら緩やかに旋回。3機共に海の藻屑となった事を確認する。


『AWACSよりフィオナ。敵機全てのレーダーロスト。ご苦労様でした』


「フィオナ了解、支援ありがとうございました」


 AWACSに乗っているのはNPCではあるが、高度なAIによって自然な受け答えが出来るため、お礼ぐらいは言っておけばその内に何か恩返ししてくれるかもしれない、などと打算的な事を考えつつ、残ったウェイポイントへとNAVをセットした。




 途中のウェイポイントからはAWACSとルートが離れてしまうため、定期的にレーダーを作動させて索敵する。が、特に何事も無く残りを消化したため、管制官へ着陸要請をした。

 派手に戦闘をした為に残弾が心許なかったが、無事帰ってこれたようだ。


『管制室よりフィオナ。2番滑走路が空いてますので、そちらへお願いします』


「フィオナ了解、2番滑走路へ向かいます」


 機体を滑走路へ正対させスロットルを絞り、少し機首を上げた状態でギアダウン。

 これによって空気抵抗が大きくなり速度が落ちるため、揚力を増やすためのフラップを作動させる。

 高度が500ftを切り、地面が近づいて来る。相対物との距離が少なくなればなる程に体感的なスピード感は増してくるため、接地の瞬間はいつでも緊張感があるものだ。

 タイヤが捻れる音を立てながら、アスファルトとキスをした。着地時の衝撃で少し機体が跳ねるが、そのまま機速を下げて自重で押さえつける。

 続けて機首下部についた前輪が着地。スロットルをアイドルまで下げ、ブレーキを掛ける。

 今でこそまともに着地させる事が出来るが、今までの機体損失の半数は着陸が上手く行かずに消防車を出動させたが為であった。


 地面があるという安堵感が体を包み込んだ。




 今までの緊張から開放されながらエプロンへと機体を戻し、キャノピーを上げる。すると、ジャックがニヤニヤしながら待っていた。


「よう、今回は無事に帰ってこれたな!」


「損失なしで3機よ。これでさっきのタクシー代もチャラになったわ」


 やるねえ。で、肝心の内容はどうだったのよ? と聞いてくるので、少し自慢げにあらましを説明してやった。


「……うん。まあ、よかったな」


 と、含みを持ったニュアンスで返されたので、何よつれないわねと返す。完璧に後ろからの奇襲を成功させたと思っていたため、少し期待外れのリアクションだったからだ。


「敵機より高い高度から近付いたのはいいけどよ、後ろは誰でも警戒する位置だぜ? しかもこんな"どピーカン"な日だ。俺だったらその上で、太陽を背にしてから突っ込むかな」


 ……まあそれも一理ある。PVPであれば対応されていたかもしれない。納得の行く指摘だと思いながら、ジャックに別れの挨拶をした。


「ありがと、参考にしとくわ」


 結局、この世界でベストを尽くせなければ死という答えが返ってくる。ベストを尽くしても、どうにもならない時だってあるのだ。

 ただ、今日は終わり良ければ全て良しと思いながらログアウトする事にした。休日をいい気分で終われるのは、久々だった。


 悲しい事に最新式のサイドワインダーに対する疑問は、すっかり忘れられていた。





こんなゲームがあったらやりたい!というのを上手く文章に出来ればと思っています。

拙い文章ですが、シミュ系ゲームの雰囲気が伝われば嬉しいです。


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