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いちにちひとつぶ2  作者: おじぃ
湘南での日々
42/52

夜の片瀬海岸で

 俺と浸地は茅ヶ崎の街を当てもなく散策。砂浜で伊豆半島に沈む夕陽を眺めながら歩き、雄三通りから駅へ戻って電車に乗った。浸地は小田原行き、俺は東京行き。


 藤沢の自宅に戻ると相変わらず荒廃した現実が待ち受けていて、当たり前だが事態は好転していない。


 この家で暮らすのはあと何日か。


 海に近い閑静な住宅街は、すぐそばで繰り広げられている都会の喧騒を忘れさせてくれる。少し広い家も、近所にアロハとオハナちゃんがいることも、俺にとってはこの土地を好きでいる要素だ。


 引っ越し先の湘南台は同じ藤沢市内とはいえ雰囲気が全く異なる。


 字の通り台地で、海の雰囲気はない、言ってしまえば首都圏における平均的な普通の街。


 気分がモヤモヤした俺は家を出て、江ノ島と水族館に挟まれた浜辺に歩いて来た。


 砂浜に沿ってコンクリートが棚田式に詰められていて、腰を下ろしやすい。


「広視くん」


 潮で少しベタつく夜風に吹かれていると、背後から誰かが俺を呼んだので、座ったまま顔だけ後ろを向いた。


「オハナちゃん」


「隣、いい?」


「うん」


 俺が言いながら首肯すると、オハナちゃんは俺の左隣にそっと腰を下ろした。福島の夜を思い出す。


 観光客が引き上げ、人がまばらな砂浜。シーキャンドルが数秒おきに眩く照らす。


 見上げれば、街にしては綺麗な星空。瞬く星たちを見ていると、意識が空へ吸い上げられるような感覚になり、思わず鼻唄を口ずさみたくなる。


「坂本九?」


「えっ、もしかして俺、口ずさんでた!?」


「うん。『見上げてごらん、夜の星を』」


「うん、歌おう」


 俺は頬笑みながらオハナちゃんに言った。キモくないだろうか。

 お読みいただき誠にありがとうございます。


 なんと1年以上も更新していませんでした……。


 申し訳ございません。


 少しずつ間隔を早めてまいります。

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