転生して神に会って最強の力を貰ったんでそのまま話してる最中の神を攻撃してみた結果
「ふんぞり返って、なっがい台詞吐きやがって……。この野郎、これでも喰らえ!」
最強の力を貰った直後、俺は目の前の神に全力の拳を叩き込んだ。
俺の力に、神も、神殿の空間も、悲鳴を上げる。
ジーーーーーゴーーーーーーーーン!!!!
「げほっ、げほっ……。想像以上の威力だな」
爆煙が晴れると、そこには何も残っていなかった。
「じゅー」という音と共に、神の肉体は身につけていた装飾品以外、綺麗さっぱり蒸発している。
「まぁ、形見は俺が貰ってやろう。おお、金ピカで如何にも強そうじゃねぇか。いいね」
俺は神の遺品を身に纏い、一仕事終えた満足感で、神が座っていた豪華な椅子にどっかと腰を下ろした。
「さて……。とりあえず座って、これからのことでも考えるか」
………………
……数分後。
「まずいな。どうやってここから出るんだ? まあ、適当に歩きながら出口を探し――」
俺は立ち上がろうとして、凍りついた。
腰が、背中が、椅子に吸い付いている。いや、同化している……!?
「ん!? おい……椅子に体がくっついちまって、と、とれねーーーーーー!!!! どうなってんだ、これ!?」
必死に暴れるが、体はびくともしない。
その時、俺の頭の中に、先代の神が吐いていた「なっがい台詞」と同じ情報が、強制的に流れ込んできた。
「まったk――…………これ……」
俺は悟った。
神の座とは、名誉などではない。誰かが次の「神殺し」に現れるまで、永遠に拘束され、退屈な話を続けるだけの「呪いの椅子」だったのだ。
(完)




