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頁に宿る夢
紙の香りに包まれて
活字の海に溺れたい
けれど世界は厳しくて
書の在り処さえ遠すぎる
弱き体に燃ゆる願い
ただ本を読みたくて
知識を編み、技を磨き
道なき道を切り拓く
貴族の塔にそびえる壁
書を抱くには力が要る
知恵と信念、仲間とともに
この手で歴史を刻んでいく
幾多の試練を超えながら
身分を越えて駆け上がる
それでも変わらぬ願いは
本とともに生きること
頁に宿る夢の灯は、
消えることなく燃え続ける。
書を編む者の下剋上、
その物語は終わらない。