表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国の術師  作者: 葉泪 秋
天下統一編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/127

五十六話 四天王

 段々敵が減ってきた。昨日よりも順調だな。


獅電「清次、着いてこい」

どうして俺だけなんだ・・?


俺「はい!」

ひたすら走っていく獅電さんの背中を追った。

ずっと戦ってるのにまだ傷ひとつ付いてない・・やっぱり獅電さんは凄いな。


俺「どうして俺だけ連れてきたんですか?」


獅電「静かに」


俺「はい・・・・」

かなり動きが慎重になってきた。

一体何をするつもりなんだろうか。


獅電「あいつを見ろ。何か気づくことはあるか?」

獅電さんが指した先には、木の下で木の実をかじってくつろいでいる武士が居た。


俺「何してるんですかあいつ・・でも、身分は高そうですよ」


獅電「そうだ。あいつは梶田軍の侍大将、『忠勝』だ。梶田軍でも一番の精鋭である『梶田四天王』の一人だ」

そんな強敵のところになんで二人で来ちまったんだ・・


俺「そうなんですね・・それで、どうするんですか?」


獅電「言わないでも分かってるだろ、忠勝を殺す」


俺「二人で、ですか?」

もちろん、獅電さんを信用していないわけではない。ただ、大事をとって五人くらいで戦ったほうがいいと思う。


獅電「負けることはない。あいつは四天王の枠埋めと言っても過言ではない程度の武士だ」

とはいっても、今まで戦ってきた武士よりも強いことは間違いない。


俺「分かりました。行きましょう」


この大陸に獅電さんを超える武士が存在するとは思えない。きっと大丈夫だ。

なんて言って戦おうかな・・格好いい宣戦布告がしたいんだけども。


俺「おい! 木の実食ってるそこの兄ちゃん! 俺と遊ばねぇか?」

駄目だ・・一番格好悪い気がしてきた。


忠勝「えー・・面倒くさいから嫌だ」

そんな事ある・・・・?

忠勝は、かなり知的な雰囲気で体も小さい。前評判ほどの実力があるようには見えないんだが・・・・


俺「そんな洒落臭いこと言わずに・・・・」

戦は常に先手必勝だ。

亀裂のような地割れを起こした。

木ごと落ちていったぞ。もう死んだんじゃないか?


俺「獅電さん、多分あいつ死にましたよ・・」

そう言って獅電さんの方を向いた瞬間、忠勝が背後から現れた。


忠勝「こんなので僕を殺せると思ってるの?」

ギリギリのところで弾き返したが、殺されてもおかしくない距離感だった。


俺「危ねぇな・・わかった。これはお前と俺の勝負だ。獅電さん、一回下がっててくれませんか?」


獅電「俺も元々手を貸すつもりはない。一人で勝ってみせろ」

手を貸すつもり無かったのか・・・・


俺「さぁ、忠勝、どうする? 俺は決闘を申し込むぞ」


忠勝「面倒くさいし早く寝たいけど・・いいよ。やってあげる」

首を狙ってきたので、弾いて腹を蹴った。


忠勝「反応は早いみたいだね」

偉そうに。


俺「お前もよく蹴りに耐えたな」

忠勝は甲冑を身に着けていない。もろに蹴りを食らったと思うんだけどな・・


忠勝「ありがと」

正面から向かってきたので弾き返そうとしたら、忠勝がすぐに俺の背後へ移動した。

斬られそうになった瞬間、後ろに針を出した。

何とか守れたか・・


忠勝「ふうん、術を使って守るんだ」


俺「文句あるか?」


忠勝「無いけど、卑怯だとは思わない?」


俺「思わねぇな。術を含めて俺の実力だ。術も使えねぇやつが何抜かしてんだ」

少し獅電さんの視線を感じた。


忠勝「そっか」

そこから忠勝の動きが変わった。

今までの数倍は洗練されている。

まずい、このままじゃ・・


俺「クソ・・!」

すでに数回斬られている。

痛ぇ・・でも、ここで負けたら全て台無しだ。

久遠さんと出会ったときの事を思い出せ・・!!


そこら中から血が流れ出る。


忠勝「まだ諦めないの?」


俺「・・・・」

ただ、力いっぱい刀を握りしめた。


忠勝「どうして諦めないの?」


俺「俺はな・・武士であることに誇りを持ってんだよ」


忠勝「へぇ、格好悪いね。この時代を作った元凶は武士なんだよ?」


俺「は?」


忠勝「術師の支配下に加わって、一生下民として働いたら良かったのにさ」


俺「とことん気持ち悪い感性の野郎だなお前は」


忠勝「気持ち悪くて構わないよ」


俺「お前も武士になってる時点で同じなんじゃねぇか? 自分は他と違うなんて思ってるかもしれねぇけど、結局俺たちの本質は同じだ。武士が嫌いなら武士をやめれば良いんだよ」


忠勝「アハハ、勘違いさせちゃった? 僕は武士が好きだよ。一番好きさ。格好悪いところも、頭が悪いところもね。だからさ・・君には誇りを持ったまま死んでもらいたいんだ」

さらに数回斬られた。


俺「誇りも持っていねぇような武士に負けるわけがねぇ!!」

最後の力を振り絞って刀を振り続けた。

大丈夫、俺なら勝てる。

意識が朦朧としてきても問題ない。俺は目の前にいるこいつを殺すだけだ。


俺「お前が捨てた誇りは俺が背負って生きていく!!!!」


      *


霧島「了斎、昨日華城が言ってたやつ覚えてるか?」


わし「梶田四天王とかいうやつか?」


霧島「それだ」

梶田軍の中でも精鋭中の精鋭らしい。

梶田軍兵士の平均的な強さからして、四天王はとてつもない実力者なはずだ。


信雄「この戦で勝つには、その四天王を倒すのが最低条件でしょうね」

困ったもんだ・・


美咲「ここには幹部が四人いる。何か予想外の事態が起こっても対応できるよね?」


雷煌「僕のこと忘れないでください!!!」


美咲「ごめんごめん、五人いるね。私たちで四天王を探さない?」


わし「既に四天王と戦っている人もおるかもしれん。途中で見つけたら加勢しよう」


美咲「そうだね。とりあえず、四天王の特徴に当てはまる人を探してみよう!」

五人で敵を討伐しながら前進し、四天王らしき人物を探した。


百人ほど殺したところで・・


霧島「あいつ、だいぶ特徴と一致してるな・・」


わし「どれだ?」


信雄「あれだと思います」

髭の生えた中肉中背の武士が見えた。


わし「確かに・・しかも、甲冑が他の武士とは違うな」


美咲「行くと決まればすぐ行くよ。さあ!」

四人で美咲の後を追った。


霧島「殺すためなら手段は選ばねぇぞ、まず霧で目眩ましだ」

霧島の霧で視界を一気に悪くした。


信雄「あの人を木で囲いますね」

八本の大樹で敵を囲んだ。


?「なんだ!!」

だいぶ焦ってるな・・しめしめ。

霧島に木の上まで移動させてもらった。


霧島「火を放て」


わし「ああ」

敵めがけて火を放った。

きっとこれで死ぬが・・念には念を入れる。


美咲「霧島、降ろして」

降りた後、雷刀で木を斬り、五人で内側に特攻した。


・・・・中には灰と甲冑しか残っていなかった。


美咲「だいぶ残忍な殺し方をしちゃったね・・」


雷煌「皆さん! 後ろ!!!!!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ