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戦国の術師  作者: 葉泪 秋
秋の祭典編

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四十六話 時代を変えるには

 それにしても、連絡もなしにいきなり大将が出てくるとは・・警戒心ってもんがないのか?


真栄田「ガハハハ!! 吾輩らと手を組めばもう負けることはない!! 安心しろ!」


伊海「この地域はすでに貴方たちの二軍が完全に支配しているということですね。それでは、残るは術師団だけでしょうか?」


宰川「そうだ。と言いたいところなんだがな」

下を向いて言った。


華城「盗賊や海賊、山奥に住む先住民など・・敵対する可能性がある組織は山ほどある」


伊海「宰川軍は子供の数が多いのでしょうか? 平均年齢がなんだかとても低く感じられます」

こんだけ幼い華城が真面目に語ったらそう思われるわな。


久遠「それも色々あったんだが・・去年入ってきた同期組が非常に優秀でな」


伊海「そうなのですね・・」


霧島「あと、先代幹部を獅電さんが殺しまくったからな」


伊海「えっ!?」

もう少し言い方考えろよ霧島・・


久遠「先代幹部が反乱を起こしたんだ。鎮めるために・・な」

久遠さんが弁明する。


伊海「反乱ですか・・大変ですね・・」

だんだん伊海の緊張が解けてきているように見えた。


伊海「山奥の先住民と仰っていましたが・・その方たちはどうするおつもりですか?」


華城「放っておくつもりだよ。面倒だし」

伊海はそっと胸を撫で下ろした。


俺「どうしたんだ?」


伊海「私の軍はどのような組織とも和平の道を歩んでいきたいと思っておりますので・・」

ん?矛盾してないか?

術師団との戦いに備えて俺たちと同盟を結ぶって話じゃないのか。


獅電「術師団は?」


伊海「術師との共存も諦めておりません」

術師との共存か・・


華城「昔、術師と武士の最終決戦と呼ばれる『星武の乱』が起こった。その戦で武士は敗北し、内陸部へと追いやられた。術師は海の近くを陣取ることで貿易が盛んになり、技術も武士に比べて圧倒的に向上している。星武の乱のあと、武士は様々な地域へ分散して始まったのが戦国時代だ。戦国大名が領地を広げるためにひたすら戦う、くだらない時代だ。だが、星武の乱で術師と対面した後、術を扱う武士が現れた」


俺「やっぱり・・・・俺たちで時代を変えねぇか?」

一生術師に置いていかれるのは勘弁だ。


美咲「そんな簡単に言うけど・・どうするの?」


俺「まずは『武士としての天下統一』が第一段階だ。そしたら俺たちがこの大陸の大部分を支配することになる」

言ってて自分が馬鹿らしくなってきたが、俺は間違ったことを言っていない。このまま突っ切ろう。


俺「そしたら、国を作っちまえば良いんだよ」


了斎「国を作るって・・そんなの出来るのか?」


俺「出来るか出来ないかじゃねぇだろ、やるんだよ。やるしかねえだろ」

もううんざりだ、戦国の世は。


俺「術師団との戦を始めるんだったら完全に武士側の戦力が揃ってからの方が最終決戦らしくて良いだろ。だからまずは国としてまとまるんだ。新しく俺たちが幕府を作って、幕府直轄の軍で戦を仕掛けるんだよ」

自分がとんでもないことを言っているのは分かっている。

だが、時代を変えるには『軍』なんてチンケなものじゃ駄目だ。『国』なんだよ。


信雄「国ですか・・僕は浪漫を感じて好きですよ」


獅電「出来るだろ、俺らだったら」

獅電さんがここまで力強く肯定してくれるとは思わなかった・・

嬉しいけどかなりの重圧があるな・・


宰川「まあ、元々武士の目指すところはそこだ。順序が入れ替わるだけで本来の目的は見失っていないからな。俺は清次の案を採用したいと思っている」


俺「宰川殿!!!」


豊「まったく・・この会議には馬鹿しかおらんのか。国を作るだの天下統一だの・・・・ワシは好きじゃがな」

豊さんまで?


豊「ワシはもうこの先長くない。じゃが・・時代が変わるところまでは見届けたいものじゃな」

遠回しに言ってくれるな、この爺さん。


華城「仕方ないな」


雷煌「僕らなら出来ますよ!」


真栄田「ようやく天下統一に向けて動き出すってわけだな。宰川! お前のせいで時間をだいぶ奪われちまったじゃねぇか!」


宰川「まだ遅くない」


久遠「清次を軍に入れた時は、まさかこんなのことになるとは思ってなかったよ」


了斎「わしらなら出来る。清次、お前ならできる」


 まずい、このままだと俺、泣いちまうな・・・・


華城「これからの動き方は基本的に我と宰川殿と獅電殿で決める。明日全てを報告するから皆は大広間に戻っていろ」


俊平「大広間に戻るってことは・・今日は城に泊まって良いの!?」

俊平が大はしゃぎしていた。


霧島「喜びすぎだろ・・」

ゴミを見るような目で言った。


蒼月「俊平殿の気持ちもわかるでござるよ。ここに皆で泊まるのは楽しいでござる」


俺「本当に優しいよなー、蒼月って」


了斎「これからの動き方って・・具体的にどんなものだ?」


華城「どういった順番で軍を討伐していくか。そして日程だ」


久遠「正直、今までの比じゃないくらい忙しくなると思われる。しっかりと体力をつけておくように」

多分、まだ二十個くらい軍があるんだよな・・下手したら統一に一年とかかかるんじゃ・・?


俺「天下統一中に術師団が攻撃してきたらどうするんだ?」

一番不安な点がここだ。


宰川「不可侵条約を結ぶとしよう」


俺「出来るのか・・?」


宰川「星界術師団の団長は中々柔軟性が高い頭らしいからな。星武の乱の再戦をしようと言ったら耳を傾けてくれるんじゃないか?」


華城「明後日、星界術師団の本拠地の宮殿まで行くとしよう。勿論精鋭部隊の皆でな」


雷煌「手紙を送りましょう!」


久遠「いきなり押しかけても怪しまれるだけだもんな・・よし、その辺りも含めて詰めるとしよう」


華城「ではこの後、宰川殿・我・獅電殿・久遠殿・伊海殿・そして一応真栄田の六人で今後の戦略を立てる。皆は大広間でゆっくりしてもらって構わない」


真栄田「一応ってなんだ華城ォ!!」


真栄田が怒っていたが、皆無視して大広間に来た。


翔斗「清次、大きく出たな。国を作る、か」


信雄「きっと出来ます。きっと」



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