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サポーター  作者: エサミ
第1章
7/12

6

宜しくお願いします。

自転車で那智がナビをしながら何でも揃っているスーパーに来た。

ここではまだ騒ぎが起こっていない様だが、通常よりも人が多いように感じた。


店に入ると食材などは美月にまかせて那智と樹は身を守るための物を買うことにした。

3人が各々必要な物を買って買い物袋やリュックに入れていると


「キャー」


と言う叫び声が聞こえた。3人とも屈んでテーブルの陰に隠れたが、美月はまだ袋の中に買ったものを入れていた。テーブルの陰から叫び声が聞こえた方を覗くと感染した人が女性の髪を掴んで野菜が積んでいるところに投げて野菜が床に散乱していた。


「何か見えるか」


「感染している人があそこにいる」


樹はテーブルにライフルを固定してスコープで確認する。


「左下60度。もうちょい右。了」


「了」


樹が撃つと感染した人は倒れた。胸から血が出ている。樹は急いでライフルをパネルになおした。

周りの人達は感染した人が血を流して倒れたことで。いっそうパニックになっていた。


「樹・・まさか・・違えて・・」


「いや、いや、いや、ゴム弾使ったし」


「じゃあ何で血が出ているんだ?」


樹は慌ててパネルでゴム弾と実弾の弾数を確認していた。するとそこに銃を手に持った4人が店の中に入ってきた。


「宮崎さん、やりましたね」

「化け物をやっつけたな」

「すげーっすね」

「次俺やっていいですか?」


宮崎という人が投げられた女性のところに行って銃をつきつけながら


「こいつも感染してるよな。今のうちにやっつけるか?」

と言った。女性の近くにいた小さな女の子が


「ママ―」

と駆け寄っていた。


「宮崎さん、どうしますか?子供いますよ」

「このまま、何もしなかったら今度は自分の子供を襲うぞ」

「そ、そうすっね」


「お前らやめろ」


と樹が叫んで女性と宮崎の間に入った。


「何だお前。そいつ感染してるぞ」

「この人が感染しているって何でお前にわかるんだ」

「普通襲われたやつは感染するだろ」

「感染してなかったらどうするんだ?」


「ん?お前もしかしてアタッカーか?アタッカーなら俺ら今仲間探してるんだよ。仲間になるか?」


「何言ってるんだ。誰がお前達の仲間になるかよ」


「人が親切で言ってやってんのに。後で仲間にして下さいって言っても仲間にしてやらねーよ」

4人組は買い物をするのか店の奥に入っていった。樹は倒れている女性に手を差し伸べて言った

「立てますか?」

女性は震える手で樹の手を取り

「はい・・助けて頂いてありがとうございます」

と言った。声も震えている。殺されそうになったのだ。


那智と美月が女性が立つのを手伝いにきた。


「何かあいつら、怖―な」

「俺もあんな感じになってたかもしれないな」

「そんな事ないよ」

「那智がいないとゴム弾は使えないし、どうしようもなくなった時は実弾を使ってたと思う」

「今は僕がいるんだから、そんな事気にするな」

「だな」


樹は誰にも聞こえないようにこっそりと那智の耳元で


「あの人、感染してるか?」

「それがさ、あの人のマーク青なんだよね。あの4人組も」

「えっ、じゃあ何かの職業を持っているって事?」

「うん、たぶん」

女性は、会釈をして足を引きずりながら襲われる前に持っていた買い物かごを取りに行くと、近くにいた人は女性から距離をとるように離れた。宮崎が言っていた『感染している』という言葉に怯えているのだ。樹は女性に


「あのちょっと待って下さい。今、大変なことになっている事は知ってますか?」


「はい。実は当分の食料を買いにきました」


「色々と話を聞きたいので、もしよければ俺たちの所に来ませんか?」

樹は那智と美月に同意を求めるように見ると、2人は大きく頷いたのだった。


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