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サポーター  作者: エサミ
第1章
6/12

5

宜しくお願いします。

「『撃つ人』?」


「途中までしか説明聞いてないんだけど・・・。驚くなよ!」


樹はそう言って手を前に出すと手首から先が見えなくなった、そして手を引くとマシンガンのような銃を持っていた。だぶん、パネルが目の前にあって、そこから銃を取り出したんだろう。


「それ、本物?」


「たぶん。で、ここを押すと」


樹がパネルで何かを押すと、マシンガンがライフルに変わった。


「おーーーーすげーーーー」


「だろ?」


「で、弾がゴム弾20と実弾3しかないんだけど。説明書きにはゴム弾は感染した人に撃つと当たり所がよければ気絶する、実弾は化け物に使うべしって書いてあるんだけど。当たり所がよければっていうのがな~」


「試し撃ちしてみたら?」


「だな」


樹はベランダの窓を開けて寝そべってからライフルを構えスコープから周りをみている。


「誰が感染してるかわかんないな」


那智は先ほどのマークをを思い出して。


「僕、ゲームとかで適マーク見たいのが見えるから見てみる。あれ、パネルが出てこない。あれ?」


手をかざしたり、パネルを思い浮かべてもパネルが出てこなかった。


そんな那智を樹は気にすんなと言って肩を叩くとパネルが目の前に出てきた。もしかしたら、職業の人達を手助けするって言っていたから、職業の人に触られないと発動しないのかもしれない。


「発動条件があるみたい」


那智は赤マークに印されているところを樹に教えると、そこにライフルをあてた樹が見ているスコープが右側のパネルに出てきた。そして、その人の首の一点に樹に注射をした時のような赤マークが出てきた。


「樹、左に30度。もうちょい下。そこ撃ってみて」

樹は那智の指示通りに撃った。


ゴム弾は那智が見ている赤マークにあたり、その感染した人は倒れた。那智と樹はお互いを見て


「「オ――――――」」


と言って抱き合った。


「これ、那智がいないと成功しないやつじゃないか」


「いや~。僕もビックリ。何か使えない職業だと思ったら意外と使えるな」


「いや、意外じゃない。めちゃくちゃ使えるって言うか、その職業がいないと俺の職業も使えないような気がする」


「マジで?」


「マジ!!」


「俺、この職業をもらった時に何か気が大きくなって、最強になった気分でいたんだ。何か恥ずかしいな」

「でも、僕も職業の人がいないとこの職業は使えないみたいだから、樹がいないとダメだと思う」


「俺ら最強だな」


「うん」


そう言ってグーで握った拳をお互いにぶつけた。


「那智と樹君行くわよ」


「「はい!」」


樹が多江に


「母さん行ってくるから」


多江はまだ放心状態でテレビに目を向けたまま全く動かない。樹が多江の肩を持ち揺さぶると意識が覚醒したのかキョロキョロとまわりを見ている。たぶん、これが普通なのかもしれない。脳がこの現実を拒否して現実逃避を行っているのだ。


「母さん、父さんと兄さんに電話して那智の家にすぐくるように言って。僕たちが帰ってくるまでここにいてね。何かあったら電話して」


「・・・律と奏(樹の父親)・・・」


「そう、父さんと兄さんに無事かどうかと、那智の家にすぐに来るように言って」

目の焦点があってきた。


「わかった。2人に電話する」


「すぐ帰ってくるから」


「母ちゃん、ヘルメットは被らなくていいと思う」


美月は仕事場のヘルメットを被ってリュックを前と後ろに背負っている。あきらかに二度見するレベルだ。


「あまり目立ちすぎるのもダメだと思う」


「そうよね」


意外とパニックっているようだ。美月はヘルメットをはずし、那智、美月、樹の並びで出て行った。



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