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サポーター  作者: エサミ
第1章
4/12

3

宜しくお願いします。

全く今の緊迫した状況にこの効果音はなんだ。そしてこの美人は誰だ。


そして・・



長い・・かれこれ1分は流れているんじゃないだろうか。生きている人間なのかと思い、美人さんの手を掴もうとするとすり抜けてしまった。ホログラムだろうか?


ジャララララララララララ


ジャン



「手助けする人で~~~す」


「手助け??」


「そのままの意味です。新たな職業の人達を手助けする人です。それと戦う人ではない人にはボーナス特典があります」


理解できない。いや、言っていることはわかるが理解ができないのだ。頭がこんがらがって。


「その前に今何が起きているのかを教えて欲しい」


「その質問には今お答えすることができません。時間を止めおくことも限りがあるので」


「でも、少しでもいいから」


「こうしている間にも限られた時間は刻一刻となくなっています」


だったら、さっきの長い効果音は何なんだ。


「と言う事で、明日までに何でも1つだけ願いを叶えます。ですが、あの化け物を殺せという願いはなしです」


ホログラムと話していると樹がけがをした右腕を押さえて苦しみだした。


「樹!!」


樹の体を支えて傷口を見ると黒い血管が上に向かって伸びていた。ホログラムは人差し指を顎に押し当て


「あららららら~


その人ウイルスに感染してるわね」


「ウイルス??」


「ほら、あそこで人を襲っている男みたいになるって事よ」


「あんた、何とかできないのか!お願いだ!!」


時間を止める事ができるならこれを治すこともできんじゃないだろうか?


「あら、それが願い事でいいのかしら?」


那智は先ほどホログラムが何でも1つ願いを叶えるという事を思い出した。迷いはなかった。


「ああ、それが俺の願いだ!」


ホログラムは今までのくだけた話し方ではなく、プログラムされたような話し方になった。


「かしこまりました。ではあなたの目の前にパネルがあります。これからはそれを駆使してあなたは手助けをしてください。左側の上に薬の錠剤みたいな印があります。それをダブルクリックして使用して下さい。彼には今から30秒以内に薬を打つことをオススメします。私が消えると世界は時間を取り戻しますので、お気をつけください。では」


ホログラムが消えると時間が動き出した。耳が痛いほどの叫び声やクラクションそして助けを呼ぶ声が、そこかしこと聞こえてきた。


僕は苦しがっている樹をビルの隙間に引きずって連れていき、座らせると自分の目の前にあるパネルに表示してある薬の錠剤を2回押した。2回目を押した時にパネルの中に手が入り手が何かを触りそれをパネルから出すと病院で使用するような注射器ではないが、注射器のようなものが出てきた。


考える時間はない。画面越しに樹を見ると首のあたりに赤いマークがあった。そして画面では注射をする手順も記されていたのでその通りにした。徐々に樹の呼吸は穏やかになっていき、寝てしまった。


カバンからハンカチを取り出して血が出ているところに結んだ。


そっと化け物がいるところを見ると、化け物はいなくなっていたが、ウイルスに感染した人達が、人を襲っていた。この光景を今思考するのはダメだ。ただ、2人で家に帰ることだけに集中しよう。


僕は樹をおんぶして走った。感染している人や化け物がいないか伺いながら帰っているとブンッとパネルが出てきて、家までの安全な道のりを案内するかのように→が出ていたので、それに従った。おかげで化け物や感染者に会うことなく無事に家にたどり着いた。


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