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サポーター  作者: エサミ
第1章
10/12

9

宜しくお願いします。

※side律


「え~と・・どこの子ですか?誰かの先生の子供かな?今は危ないから外に出ない方がいいよ」


先ほど教室に入ってきた男子学生がそう言うと、女の子は


「はいはいはーい。今から職業を言うので静かにしてください」


「職業?何言ってんの?そう言うことは大きくなってからだよ。な、橋本。


えっ・・・橋本おい、何止まってんだよ。大丈夫かよ!」


律が橋本を見ると橋本は全く動かない。静止しているかのようだった。いや、この講義室にいる学生で動いているのは小学生を入れると律達4人だけだった。


「な・・・」


「はいはい、騒がない。コホンでは発表します」


「時間が止まってるのか?」

「何で止まってるんだ?」

「どーなってんだよ」


3人ともパニックになっていると女の子が


「君たち、静かにしなさい。時を止めるのも無限じゃないんですよ」


「「「君が???」」」


「はい、私が止めてます。ちゃっちゃと終わらせますよ。はい、君」


そう言って男子学生を指さすと

「君は『撃つ人』」


成瀬を指さして

「君は『薬を作る人』」


今度は律を指さして

「君は・・・あれなんだろう2つ見えるけど・・・う~ん、じゃあ、こっち」


そう言って何かを取り出してから

「『撃つ人』です」

と言った。


「君は、戦う人じゃないから明日までに何でも1つ願い事を言って下さい。はい、では説明は以上です。皆さん、頑張って化け物を倒して下さ~い」


そう言うと女の子は消えて時間が動き出した。逆に今度は3人が止まってしまった。


「律君~、どうしたの?次どうしたらいいの?」


吉田が律に甘えた声を出して腕を揺さぶっている。律は成瀬と男子学生に聞いた。


「今のは何だったんだ?説明わかったか?」

「全く分からなかった」

「説明あったか?」


律は2人と話があるからと吉田が絡めている腕をやんわりとほどいてから、話が聞こえないように講義室の端に移動した。


「かなりおかしなことになっているかもしれないが、私達は化け物を倒さなければいけなくなったという事であっているか」


成瀬の言葉に2人はたぶんっと言いながら頷いた。すると男子学生が


「あっ、なんか出た」


男子学生が目の前の何かを押すと、マシンガンを目の前から取り出した。3人ともオォーっと言いながらそのマシンガンが本物かを確かめていると、律の目の前にもパネルが出てきたので銃のマークを押すと手がパネルに入りマシンガンを取り出した。

成瀬も自分のパネルを見ていたが、武器が出せないとわかり凹んでいた。何か説明がないかとパネルを調べていると弾の説明書きに『ゴム弾は感染した人が当たり所がよければ気絶する、実弾は化け物に使うべし』とゴム弾20と実弾3を確認した。


「これ、戦えるのかよ。お前見たか?」


男子学生が

「見た。弾の数も少ないし1発で化け物が死ねばいいけど・・」


「でも、俺らが職業をもらっているなら他にももらっている人はいるよな?」


「僕は戦えないし。パネルを見ても武器はなかった」

成瀬は落胆している。


「成瀬の職業は今は戦えなくても、『薬を作る人』は絶対に必要だと思う」

律は成瀬の肩を叩くと、成瀬は曖昧に笑った。今からどうするかを話し合っていると律の携帯が鳴った。


「律!!!大丈夫なの?」

「母さんは?今どこにいるの?」

「今那智君の家にいるの」

「他の皆は大丈夫?」

「樹と那智君と美月は買い出しに行ってるんだけど、樹が感染しちゃったみたいで。でも、今は大丈夫よ、那智君に薬を打ってもらったから」

「えっ?薬があるの?」

「あんまり覚えてないんだけど、お願いしたって」

お願いと言うことは那智は戦えない職業だ。

「化け物は学校にはいないの?」

「実は学校に化け物が出て今···」



プープープープ



通話が切れてしまった。律は母親に電話をかけようとするが、携帯の電波が入っていないためかからない。

「だぶん、通信規制だと思う。震災の時は回線がパンクするから」


父親はわからないが、皆が何もなくてホッとした。


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