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櫻の樹の下に埋まっているのは  作者: 朝倉メイ
第一章 夫婦の日常
9/25

夫 VS 妻 6

本日9話目です


武尊は男として屑だと思って書いています

香織も大概身勝手ですけどね


視点切り替え続きます


 結婚なんてしたい人が勝手にすればいいのに世間体とか社会的信用とか本当に煩わしい。

「それで香織はどうしたいの? 離婚して『愛のある結婚』とやらの相手を探す?」


 こんな面倒な事が続くのだったら、私としては離婚したい。香織が選んだという事実があれば世間的には悪者にならずに済む。

「それとも、僕と()(まま)『愛のない結婚』を続けたい? 僕としてはどちらでも良いけどね」


 我ながら卑怯な質問だとは思うが、香織が冷静になる前に話し合いを終わらせたいな。

 香織が離婚を選ぶも良し、結婚生活を続けたいのなら其処(そこ)に愛を求めないで貰おう。



▲▽▲▽▲


 離婚するか『愛のない結婚』を続けるのか。

武尊と『愛のある結婚』はないと言っているのね。

「武尊は離婚したいと思っていたのね」

きっとそういう事なのだろう。

「いいや、()()()離婚なんて考えた事も()()()()よ」


 今迄は考えた事もなかったと言う事は、今は考えているのだろう。その上で私に選択させようとする辺り武尊はやっぱり狡い。

「私の事を愛していない、子どももいらない。じゃあ武尊は何の為に結婚したの?」


 本当はこういう事は結婚前に話し合って置くべきだったんでしょうね。

「さっきも言った通り、僕は結婚生活に愛は必要ないと思っているからね。お互いに干渉せずに心地よく生活できるのが理想だな」

だから武尊は『して欲しい事、して欲しくない事はきちんと伝える約束』って言ってたのね。

「何の為に結婚したのか、そうだね社会的信用の為かな? 結婚していないと何処か欠陥があるんじゃないかとか未だに言う奴等もいるからね」


 そうか、私たちは根本的に結婚に対する考え方が違っていたのね。



▼△▼△▼


 香織が少し冷静になってきたようだ。混乱している間に言質取っておきたかったんだけどな。

「私の事を愛していない、子どももいらない。じゃあ武尊は何の為に結婚したの?」


 何度も言っているが私は結婚に愛は必要ないと思っている。香織が何故こんなに愛に拘るのか全く理解できない。

「何の為に結婚したのか、そうだね社会的信用の為かな? 結婚していないと何処か欠陥があるんじゃないかとか未だに言う奴等もいるからね。」


 男は所帯を持って一人前とか脳味噌にカビの生えた奴等は未だに存在する。そしてそういう奴等は取引先のお偉いさんだったりするのだ。

その内、子どもは未だかとも言い出しそうだな。



▲▽▲▽▲


 私は思っていた以上に武尊との生活が気に入っていたみたいだ。それに加えて丸3年一緒に生活した情もある。

此処まで言われても離婚したくないと思っている。

「社会的信用の為だったら、子どもも必要なんじゃないの?私も“女は子どもを育ててこそ一人前”とか云われているもの」


 武尊が私の事を愛していなくても、嫌いではない筈だ。ここで諦めないで絶対に説得してみせる。

「私の事は可愛いと言ったわよね。身体の相性だって良かった筈よ」


 身体の相性は良かったと言った瞬間、武尊の眉がピクリと上がった。

「私を抱くのは嫌ではなかったのでしょう? だったら今度は()()抱いてあげる」








次話で本日分は終了です

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