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第四章 其の五


「――せいっ! 『イーグル・スラッシュ』ッ!!」

「――遅いぜっ!!」


 剣の軌跡が空気を切り裂き、銀の剣と独特の形状の鋼の刃と衝突する。

 俺達は激しい斬撃を繰り返しながら、一進一退の攻防を繰り広げた。

 俺はブーツで地面を蹴りつけ、縦横に銀の長剣を振るう。


 だが眼前の暗殺者アサシンも俊敏な動きで俺の斬撃を回避。

 後方に跳躍して、その抜群の運動神経を存分に披露するかのように、

 数回宙を舞い距離を取る。 


 こいつ、まるで大道芸人のような華麗な動きをしやがる!

 やるじゃねえか。 

 だがこれは華麗さを競う演武ではない。 戦いだ、殺し合いだ!


「うおおおおおお……負けてたまるかぁっ!!」


 俺は雄叫びを上げながら、両足で地を蹴り、眼前の暗殺者アサシンに斬りかかった。

 渾身の力で上段、中段、下段へと俺は全力で剣を叩き込む。 

 だがそれを上回る速度で三日月刀シミターで攻撃を弾かれた。


 そして眼前の暗殺者アサシンが突如身を沈めた。

 ヤバい、こいつ何かやるつもりだ。 

 俺は咄嗟に剣を縦に構えて、防御を試みるが――

 

「――遅いっ! ふんっ……ハアアアァッ!!」


 バラムシュートは、身体を沈めたまま、地を蹴りつけ、

 後方に一転すると同時に鉄で保護されたブーツのつま先で、

 俺の顎の先端を蹴り飛ばした。 


 がきんっ!!


 ……ぬうっ!?

 やべえ、顎をやられたっ!? 

 視界が泳ぐ、身体がふらつく、意識が朦朧とする。

 

 こ、この野郎っ……あの一瞬の間にサマーソルトキックを放つとは、何て野郎だっ!

 なんて分析している場合じゃないっ! 

 気が付いた時には、目の前にバラムシュートが立っていた。


「……何だ? 何故正々堂々と戦う? お前さんは名うての卑怯者だろ?

 それとも何か? 俺相手にはそんな真似する必要もない、って事か?」

「う、五月蝿いっ! 俺はもう卑怯な真似はしないんだよっ!」


 脳と視界が揺らぐ中、なんとかそれだけ言い返したが、

 バラムシュートは両肩を竦めて、「やれやれ」と呟いた。


「少々ガッカりしたぜ。 俺は勝つ為に手段を選ばない貴様の事を

 高く評価していたんだ。 俺はこういう仕事柄、色んな人間と戦い、

 そして命を奪ってきた。 まあ自慢できる事柄じゃないが、

 体面を気にする人間より、自分の欲望に従う人間の方が得てして、

 生存可能性が高い。 お前さんは勇者なのに、

 体面より自分の欲望に従うタイプと思っていたが、どうやら半端者のようだな。 

 要するに貴様は善にも悪にも成りきれないタイプだ」


 何だ、この男?

 意味不明の講釈を始めたぞ? なんか勝手に想像して拡大解釈しているぞ?

 良くわからんが、一気に殺しにこないのは助かる。 ――ならばっ!



「へっ……言いたい事を言ってくれるじゃねえか。 

 だがお前の言う事も一理ある。お前の想像通り、

 俺は体面を気にするより、欲望に従って卑怯な真似を繰り返した。

 そのおかげで魔将軍と魔総帥という強敵にも、あっさりと勝つ事が出来た」

「……ほう、それで?」と、興味ありげに問うバラムシュート。

「でもあっさり勝利しても何処か満たされなかった。 

 俺はその原因が分からなかった。

 だが今は分かった気がする。 そう、俺は強者を求めていたのだ。 

 ただ勝つ事に意味があるんじゃない。 心を揺さぶるような戦いがしたいんだ!

 そう、お前のような強敵に出会う事によって、その事実を知りうる事が出来たんだ!」

「……何っ!?」



 やや驚いたように目をみはるバラムシュート。

 うん、アレだ。 間違いない。 コイツは思い込みが激しい性格だ。

 かってに自分で想像の翼を広げて、自己完結するタイプ。


 だがそのおかげで顎を蹴られた痛みも和らいできた。

 以前の俺ならこのまま口八丁手八丁で、この男を丸め込んだろう。

 でもそれじゃ何も変わらない。 

 だからここはあえてこの男に調子を合わせてみよう。



「所詮俺達は敵同士。 憎かろうが、憎くなかろうが戦う宿命にある。

 だがお前のような強者には、最低限の敬意を払う。 これは共に拳や剣を

 交し合ったものにしかわからん感情だ。 だから俺はお前と正々堂々と戦う!」


 するとバラムシュートは、左手を持ち上げて顔を覆っていた。


「…………く、く、くくく」


 そしてその指の間から、バラムシュートの乾いた笑いが、細く漏れた。


「ふふ。 いいねえ、いいねえ。 俺は貴様のような男は嫌いじゃない。

 いいだろう、貴様の願いを叶えてやる! 俺も本気で貴様と戦おう!」


 そして、左手を掲げて、拳を強く握り、ぐいっと引き戻した。

 まあ正直敵と馴れ合うのは、あまり褒められた行為ではない。

 でも所詮自己満足だが、俺もこういう雰囲気は嫌いじゃない。

 いいだろう、ここまで来れば最後まで嘘を貫くぜ。 さあ、勝負だ!


「――来い、バラムシュート!」

「――行くぞ、勇者っ!」


 まなじりを吊り上げ、俺は猛る闘志を自分の身体に装填する。

 それに呼応するように、バラムシュートも三日月刀シミターを俺へと向ける。

 俺達は次の瞬間、一気に間合いを零にして、全力で剣を振るった。


 両者一歩も引かず、持てる限りの力を尽くして激しい斬戟を応酬する。

 俺は眼前の男の猛攻を防ぎ続け、隙を見つけては勇猛果敢に斬りかかる。

 だが眼前の男――バラムシュートは俺の想像以上に強かった。

 レベル35の勇者の攻撃をことごとく回避、防御するバラムシュート。

 

「――遅い、そんな剣じゃ俺は倒せないぞ! ――ふんっ!!」


 俺の剣技を難なく回避したバラムシュートが大胆にも距離を詰めてきた。

 そして俺の懐に入り、闘気に満ちた掌底打ちを俺の胸部目掛けて放った。


「ご、ごふっ!!」


 一瞬で息が詰まる。 俺はその衝撃に耐え切れず、後方に吹っ飛んだ。

 俺は受身一つ取ることできず、背中から強打する形で地面に倒れ落ちた。

 この衝撃で口から少量の胃液と血液が零れ落ちた。


「ば、馬鹿な……か、片腕で鎧を着た俺をここまで吹き飛ばすとは……」


 俺は何とか起き上がろうとしたが、激痛で身体を動かす事もままならなかった。

 そしてそんな俺に追い討ちをかけるように、バラムシュートが大きく跳躍して、

 右膝を前に立てて、俺の腹部に狙いを定めて、降下する。


 ――この状況下でアレを貰ったらもう終わりだ。

 

 俺は勇者の体面をかなぐり捨てて、冒険者の生存本能に従った。

 不様に地面を転がり、紙一重のタイミングでウェイトを乗せた膝蹴りを回避。

 逆に左手でバラムシュートの右足を掴んだ。


「ほう、やるじゃないか。 俺の掌底打ちを喰らいながら、

 このように回避する奴は、お前が初めてだぜ? 

 だが悲しいかな? 所詮一時逃れの苦肉の策に過ぎない」


 褒めながらも、冷淡な事実を告げるバラムシュート。

 確かに奴の言う通りだ。 だがダメージから回復しない限り、このままではジリ貧だ。

 だから数秒でいいからこの男の視界を奪うんだ。 

 そこで俺は右手で地面の土を掴み、奴の顔目掛けて投げつけた。


「うぷっ……貴様っ!? わ、悪あがきは止めろ!」

「いや止めないさ! こっちも必死なんだよっ!!」


 そう言葉を返して、左手で奴の右足首を掴んだまま、

 咄嗟に右手に水の闘気を纏い、奴の顔面目掛けて直線状に放水する。

 するとバラムシュートの顔が泥に濡れて、奴は「ふさげんな!」と怒声を上げた。


 正直俺のこの行為は、自分の言葉に対する裏切りだ。

 だがこの男は想像以上に強い。 だから俺は生き残る為に全力で足掻く。


「ナ、ナタリアァッ!! 今のうちに回復ヒールしてくれっ!」


 俺は自尊心プライドを捨てて、仲間に助力を請うた。

 この時点で俺は再び卑怯者となった。 少なくとも敵との約束は破った。

 恐らくバラムシュートは怒り狂うであろう。 俺自身も自分の行いが恥ずかしい。

 だが俺は魔王を倒さずして、死ぬよりかは、生き残る為に全力を尽くす。


「……こっちも余裕がありませんから、詠唱を最低限にしますね!

 行きますわよ! 『キュア・ライト』!!」


 ナタリアは敵と交戦しながら、僅かな間隙を突いて、そう呪文を詠唱した。

 するとナタリアの両手杖の先端の青い宝石から、眩い光が放射されて、

 俺の身体を包み込んだ。 

 詠唱を簡略化しているが、俺の身体がどんどん癒されていく。


 流石、ナタリアだぜ。 詠唱を最小限にしても、この回復力。

 惚れ直したぜ。 だが今はそんな場合じゃない。 

 だから俺は己の仕事を全うする。


「き、き、貴様あぁっ……やはり貴様は噂通りの卑怯者だ。

 自らの言葉も即座に反故して、味方に助力を請う。 貴様には誇りはないのか?」


 予想通りバラムシュートは怒り心頭状態。

 だが俺は卑怯者の烙印を押されても、勝たなくてはならない。

 魔王を倒せない勇者に価値はない。 それが勇者に課せられた使命。


「悪いな、お前は俺の想像以上に強かった。 

 故に俺も勝つ為にプライドを捨てた。

 俺は魔王を倒す前に死ぬわけにはいかないんだ。 

 だから一時の勝負の結果より、己に課された使命を優先する。 

 笑いたければ、笑え。 これが俺の生き様よ!」

「ふんっ! やはり貴様は自身の欲望に忠実な男だったようだ。

 良かろう、最早何も言わぬ! 貴様と俺は只の敵。 それ以上でもそれ以下でもない」


 手にした三日月刀シミターを両手で握り締め、構えるバラムシュート。

 俺も手にした銀の長剣を構えながら、摺り足でジリジリと間合いを詰める


「ならば俺も容赦はしない。 ――我が守護聖獣ペガサスよ。 我の元に現れよっ!!」


 俺はそう叫びながら、左手を夜空にかざした。

 すると次の瞬間、俺の頭上に「ポン」という音を立てて、光り輝くペガサスが出現する。


「――勇者よ、その開き直りは気に入ったぞ。 そう、魔王を倒さずして、

 何が勇者なものか。 大事の前の小事など気にする必要はない!」


 と、珍しく俺に理解を示してくれた守護聖獣ペガサス。


「……気遣いありがとよ! それじゃマインド・リンクするぞ!」

「了解だ。 リンク・スタートッ!」


 光り輝くペガサスが俺の頭上で、

 「ひひん」と嘶きを上げて、マインド・リンクが開始。

 すると俺の全身に、溢れんばかりの強い魔力と闘気がみなぎってきた。

 心のなしか、この間よりも力が増している気がする。 ――よしならばっ!


「我は勇者、我はクレセントバルムの大地に祈りを捧げる。 

 母なる大地クレセントバルムよ。 我に力を与えたまえ! 

 喰らえっ! 『シャイニング・ボルトッ』!!」


 俺は左手に魔力を集中させて、前方の標的目掛けて、大声で砲声する。

 どおおおん。 眩い光が生じて、爆音が周囲に鳴り響いた。

 初級光魔法でこの威力か。 我ながら勇者の力に驚かされるぜ。


「お兄ちゃんっ……油断しないで! 敵は上よっ!」


 後方で敵と交戦するラルが上空に視線を向けながら、そう叫ぶ。

 だがそれは俺も理解していた。 マインド・リンクにより、

 俺のありとあらゆる力が増している。 

 敵の魔力反応もハッキリと感知する事が出来た。


「――死ね、恥知らずの勇者よ! ――ナイトメア・スパイクッ!!」


 闇夜に浮かぶ満月を背にして、そう技名を叫ぶバラムシュート。

 見るからに強力そうな一撃だ。 まともに喰らえば一撃死の危険性もありそうだ。

 俺は咄嗟に左にサイドステップして、地面を転がりながらその一撃を躱す。


 破壊力に満ちた一撃が地中を掘り返し、爆音とともに深いあな穿うがった。

 と、とんでもない破壊力だ。 

 流石は暗殺部隊の統領だ。 洒落にならない威力だ。

 俺は思わず冷や汗を掻きながら、地面から立ち上がり、周囲に目を配った。 

 だがバラムシュートの姿が見当たらない。 しかし気配はビンビンと感じている。


「――遅いっ……がふっ!?」

「――姿は見えなくとも、気配は感じてるぜ!」


 そう叫びながら、俺は右肘を大きく引いて、強烈な肘打ちを放った。

 そして背後に居たバラムシュートの顔面に肘打ちが命中。

 マインド・リンクによる能力強化は伊達じゃない。 

 お前が後ろに居た事はバレバレだ。


 悪いな、これ以上貴様と遊んでいる暇はない。

 俺はそう心の中で呟きながら、漲った闘気と魔力を白銀の長剣に集中させる。


「……これで終わりだっ! 『ライトニング・スティンガー』!」


 俺は俺が使える最大の剣技・帝王級の剣術スキルを容赦なく、ぶっ放した。

 剣の切っ先から、光属性と電撃属性の二種類の属性を有した眩い雷光が、

 矢のような形状になり放たれる。


 鋭く横回転しながら、地面を抉りながら神速の速さで大気を裂く。

 そして雷光の矢は暴力的に渦巻きながら、バラムシュートの腹部を貫いた。


「う、うおおおっ……おおおぅっ!?」


 バラムシュートの腹部に大きな空洞が生まれ、貫通した雷光の矢は、

 その進行方向を阻む物を容赦なく次々と打ち砕いていった。

 そして天に昇るような軌道で、星空が輝く夜空に吸い込まれるように消えていった。


「こ、これが……勇者の……真の力なのかっ……」


 腹部に大きな空洞が生じて、バラムシュートの生命力が急速に奪われていく。

 眼前の暗殺者アサシンはふらふらと体を揺らせて、驚愕しながらそう呟いた。


「……す、すまぬ、魔王よ。 お、俺の手に……負える相手ではなかった。

 だ、だが只では死なんっ! この戦闘の記録を……魔王に届けるっ!」


 満身創痍の状態で魔力を練るバラムシュート。

 そして懐に手をやり、鳥の形をした紙片しへんを取り出して、魔力を注入。

 すると魔力を注入された鳥の形の紙片が夜空へと羽ばたいた。


 恐らくこの戦いの記録を魔王へ伝える術か、なんかだろう。

 だが俺はあえて、その行為を妨害しなかった。 

 個人的な感傷かもしれない。 だがいくら敵といえど最低限の敬意は払いたい。

 だから俺はこの男の最後の行為を黙って、見送った。


 そしてバラムシュートの肉体は、力なく地面に崩れ落ちた。

 するとバラムシュートの顔から生気が抜け、その双眸も急速に輝きを失う。


「ま、ま、魔王軍に……え、栄光あれっ!!……」


 それがバラムシュートの最後の言葉となった。

 俺は右手で見開かれた眼前の男のまぶたを閉じた。

 最後まで戦士としての、魔族としての誇りを持った男だった。

 悪いな、お前さんの期待に応えられなくて。 だが俺の目標はあくまで打倒魔王。


 だからその前に負ける事は許されない。 

 その為には例え卑怯者や鬼畜者と呼ばれようが、俺は俺の役割を演じきってみせる。

 俺は腐っても勇者だからな。


「お、お頭っ……こいつ等、強すぎます! この場は一端引きま……なっ!?

 お、お頭っ!? う、嘘でしょ? ねえ、お頭っ……返事してくだ――」

「残りはアンタ一人! 終わりよっ! 『シャドウ・ストライク』ッ!!」


 アリシアが驚き慌てふためく黒装束の男に、容赦のない一撃を喰らわせた。


「ぐはあああぁっ……こ、これが……勇者とその盟友の……力か……」


 腹部に大穴を開けられた最後の暗殺者アサシンが最後にそう漏らした。

 どうやらナタリア達も無事勝ったようだ。 

 ラルが俺の顔を見るなり、サムズアップする。

 勝利を確信した途端、俺の全身にどっと疲れが溢れ出し、軽い眩暈を覚えた。

 周囲には何人か野次馬が集まっている模様。 そろそろ潮時だな。 


「よしっ! この場から逃げようっ!!」

「「「了解!」」」



 そして俺達は両足に風の闘気を纏い、全速力で逃走開始。

 宿屋街を走りぬけ、裏路地を通りぬけ、時折ぐるぐると回り、

 いるかもしれない尾行を巻いてから、北出入り口を抜けて、レイビアを後にした。


「ふう、ここまで来れば大丈夫だろう」


 俺は額の浮かんだ汗を左手の甲で拭いながら、後ろへ振り返った。

 俺の背後にはナタリア、アリシア、ラルの三人以外は誰も居なかった。

 三人は呼吸を乱し、肩で息をしている。 どうやら無事逃走できたようだ。 


「ひいひいっ……ユーリス様、す、少し休みませんか?」

「駄目だ、念の為、もう少し遠くに逃げる。 だから頑張れ、ナタリア」

「でもどうにか逃げ切れたわね。 魔王城までもう少しよね」とアリシア。

「そうだね。 これからはもっと厳しい戦いが待ってるんですね。

 だからお姉ちゃん達ももう一頑張りしましょうっ!」

「ら、ラルちゃんって意外とタフね」と、ナタリア。

「やれやれだわ」と両肩を竦めるアリシア。

「まあもう少しだけ歩こう。 その後に野営しよう」

「り、了解ですわ~」「やっと休める」「了解でち」


 とりあえず後三十分くらいはこの荒野を歩こう。

 そしてこの荒野を越えた先には、魔王城が立っている。

 長いようで短かったな。 だがまだ余韻に浸る時期じゃない。

 この手で魔王を倒すまでは、俺達の旅は終わらないのだからな。


 ――目指すは魔王城。

 ――そこが俺達の旅の終着点であり、勇者の天敵である魔王が待っている。

 ――待っていろよ、魔王よ。 お前はこの勇者が必ず倒す!





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― 新着の感想 ―
毎回バトルシーンがわかりやすく、勉強になります……! また卑怯な戦法が出ちゃいましたが「ユーリスらしいな」と思って読みました。確かに、生き残るのも大切ですからね。
[一言]  やっぱり戦闘シーンが、凄く迫力あって面白いです。  手に汗握ります。  動きばかりで無く、お互いの想いを細かく表現していて熱き男の闘いを心行くまで堪能させて戴きました。  いよいよ魔王戦で…
[良い点] さすが魔王軍暗殺部隊 強い相手に無傷で勝つのは不可能ですし、ここまで体を張ったなら、ペガサスも快く力を貸してくれますよね。 なんだかんだ、ちゃんと戦ってるんだから、イイ子です(*´-`)…
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