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56話

「…お主達の寮はここから30分離れた所なのじゃ…」

「は?」


遠い?30分?

スバルとエリナ達を見てもなにも感じていないらしく逆に目をキラキラさせて、ハルヤ兄…。って訴えてくるんだけど…


「別にいいじゃねーかスバル達にはいい事だと思うぞハルヤ」

「ハルヤ兄…ダメ?」

「ハルヤさん…」


(1:3には勝てないな)


「はぁ…分かりました。それで認めましょう」

「ありがとうハルヤ君。君達の家には後で一緒に行くとしてその遠くにある寮は2階建で、リビング、キッチンなど完備されていて、部屋数は5部屋ある。一部屋は転移魔法の部屋として使うから無しとして4部屋ある。風呂も完備じゃ」


結構良いのでは?遠いけど…

学長先生からは俺達には学費は免除してくれて、それに食器や服などの生活必需品の領収書を持ってきてくれれば学長先生のポケットマナーで支払ってくれたりするらしいのでそれで俺は承諾した。

フェルやもも、チョコはそんな事聞かずに周りでももを口で咥えたフェルがいたり、フェルの腹辺りにしがみ付いているチョコがいたりとなんだかとっても和む事をしていた。


そして一旦お開きでご飯を食べてきなさい。と言われて学長室に一礼してから部屋を出た。


「ハルヤ兄!早くご飯食べようよ!」

「私お腹空きましたよ〜」

" 私もお腹空きました "

" 僕も! "

" 私も "

「分かったから静かにしてろ!食堂ってどっちだ?」

" あっちです "


フェルを先頭に食堂まで向かった。

やはり獣魔を従えている人達が多いな…飼い主(主人)はしっかりとした獣魔に対する躾を行い、もし獣魔が相手をなんの理由もなく怪我させた場合は責任は全て飼い主(主人)にいくようになっている。もちろん俺らも同じだがな。









食堂に辿り着いた俺達は少し長い列に入っていた。

周りには結構な量の見るからに新品の服を着た新入生や、よれよれな制服を着ている在校生の姿があった。


「あら、新しい子だね。安くしとくよ!」

「分かるんですか?」

「そりゃ〜30年やってたら分かるさ!さっ!なに食べたいんだい?」

「なら…俺はサンドイッチを、後…これを刺身にしてくれませんか?」

「え、ハルヤ兄なにそれ」

「はいはい、できるよ。それじゃあそこの子達は?」

「俺は焼肉定食!」

「私は…野菜定食を」

「はいよ、ならこれ持って席について、鳴ったらそこから取ってきてね」


うおぉ…完全にフードコートのあれじゃん…

俺たちは席につく、フェルは俺の横の椅子の上に座り、チョコとももはスバルとエリナの頭の上に乗っている。


「ねぇ、ハルヤ兄?あれなんて魚?」

「さぁ?」

" 無毒の魚です "

「そ、そうなんだ…」


すまんなスバル、魚に関してはまったく知らんのよな。

エリナはももを連れて水をくみに行ってくれて俺とフェル、スバルとチョコだけになる。

エリナがいない時にすぐに音がなった。チョコとフェルに椅子にいてもらって俺とスバルで飯を取りに行く。


「あ、あの子にこれ!」


そう言っておばちゃんは大量の刺身を別の皿に置いてくれた。

それを見て、なんだこれ!? いいな〜など注目の的になったがそんな事は知らないふりをしてスバルにはエリナとスバルの分を、俺は刺身とサンドイッチを持ってフェルのいる椅子に向かう。


「すごい量だね」

「俺もあの魚からこれほど取れるとは思わなかった」


そしてフェルとチョコの一番最初に発した言葉は


" なにこれ "


だった。










「ほれ、あそこじゃ」

「あの青い屋根のですか?」

「そうじゃ」


食堂でご飯を食べている最中に近くにいた先輩方から、一口くれ。と言われて6人で食べられない程だったので4切れ程度皿に渡してあげました。

そして今は学長先生と一緒に寮まで向かっています。

青い屋根が俺たちの寮になるのですが…


「もう一軒家やんけ」

" 確かに "

「凄いですねハルヤさん!」

「ハルヤ兄と姉ちゃんとここで暮らすの楽しみ!」

「というか、学校外だからお母さん達って…」

「これちゃうね」

「ですよね」


ガチャッ と鍵穴に鍵をさしてドアを開く。

「「「おぉ…」」」


中は普通に一軒家だった。

リビングには丸いテーブルが一つと大家族が使いそうなソファーがあったり、キッチンは白を基調とした洗い場やコンロ冷蔵庫もあり無料で住むには最適過ぎる程だ。

階段を上がると部屋が4つあり、トイレもまさかの浄水っていうね!


「すごいですね」

「あ、でもゴミ捨てや部屋の掃除は寮って事もあって自分達でやるんじゃぞ。それじゃあ、はい」


パチンッ!


学長先生が指を鳴らすとリビングのところに大きな荷物が現れた。荷物の宛先に俺たちの名前があったのでお母さん達が荷造りしてくれていたんだって思った。

中を確認するといつもの俺の服やスバルの服などがあった。


「それじゃあ、明日は9時までには学校にいるようにな。って、転移魔法の部屋作ってなかったわい。ちょっとまっておれ」


そう言って学長先生は奥の部屋に入っていった。





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