47話
side:スバル
俺はハルヤ兄の服の端っこを持ちながら俺とハルヤ兄とお姉ちゃんが来年から通う学校の下見に来た。
ギルドでは在学中もギルドの依頼を受けれる事を聞いて俺は喜んだ。
俺達が学校へ向かおうとした時、二人の女の子が怪しげな雰囲気をしている男達に乱暴に手を引かれて路地裏に引きずられている光景を…彼女達は何か叫んでいるようだったので俺は助かる事にした。
「ハルヤ兄!ちょっとトイレ行ってくる!」
「あぁ、分かった」
チョコちゃんも一緒に来てもらってさっきの路地裏に向かう。
俺は路地裏に差し掛かる直前で路地裏の様子を確認する様にそっと見た。
「やめてください!私達は貴方達と組む気はありません!」
「本当にやめてください!」
「何言ってんだよお嬢ちゃん達、俺らと組めば一攫千金だぜ?」
「そうだぜ、兄貴達のいう通りにしてれば痛い目に会わないぜ?」
男5人に、女の人2人…余裕だ。
俺はチョコちゃんの収納魔法から素手で戦う用のグローブを出してもらって利き手の右側に付ける。
「お兄さん達何してんだ〜?」
「あぁん?なんだ兄ちゃん俺達になんかようかいな」
「いや〜女の人が嫌だと言ってるのにそんなに乱暴にするとは良くないな〜ってな」
「助けてください!」
「俺達は何にもしてないが?」
「いやいや、女の人が助けてって言ってるって事は変な事したんだろ?」
「てめぇ!兄貴達になんて口聞いてんだ!あぁん!?」
狐の獣人のどこかのゴロツキの下っ端みたいな奴が俺の所まで来てめっちゃ体をゆらりながら見てくる。
「(やっていいかなこいつ)」
" (やっちゃえ!) "
チョコちゃんの許可を得たので、俺は拳に魔力を集中させる…
「お前は邪魔だ【牙突】!」
「ガハッ!」
拳に魔力を集中させてその魔力でボールを破る感じで狐の獣人の腹めがけて一直線に拳を叩き込んで一番奥までぶっ飛ばす。
狐の獣人は一番奥で床に倒れた。
そんな光景を見た他の4人と男達は一斉に懐に持っていたナイフや剣、杖を持っている奴は杖の一番先に魔力を集中させていた。
「さぁ、こっちに!」
「「はい!」」
「あ、こら!待て!」
女の人は俺の言葉に反応して俺の背後まで来てくれた。
「てめぇ…おら!この獣人は殺さずに奴隷送りにしてやろうぜ!」
「はっ、もう奴隷なんて懲り懲りだ!」
ナイフを持っている男二人が俺に斬りかかろうと走って来て、ナイフを振り回すが遅いのでひらりと身を回避する。
すると、杖を持った奴から火属性の魔法が飛んできたけど水魔法を纏った拳で殴れば蒸発した。それに驚いている時に俺は魔法使いめがけてアッパーをして見事に下顎に直撃する。
「はい、二人目」
「クソ!うおぉぉぉーー!」
「遅い!はぁぁ!」
次々に男共をぶっ飛ばしてチョコちゃんに全員生きてるか確認するとちゃんと生きていたので軽くチョコちゃんは記憶操作をしてから戻ってきた。
「あの!ありがとうございました!」
「貴方がいなかったら私達…」
" スバル君帰ろ〜 "
「お礼とか要らないので〜それじゃ!」
俺は彼女達を置いてハルヤ兄達の元にチョコちゃんを頭に乗せて走って行った。
もちろん俺のやった事を全て把握していたハルヤ兄にチョップをくらったけど「良くやった」って言って頭を撫でてくれたので、まぁいっか!
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「ここがお前達が来年通う学校だ」
「「うおーー!すげーー!」」
" これは…高度な魔法結界ですね "
" すごいですね、この結界は……なるほど、見える範囲とは違う物が中にまだありますね "
「そうだぞ〜ここの結界は物を小さく、俺らも小さくなってるからな」
「あの…中とかには……」
「それは試験の時ぐらいかな」




