43話
続きます
「馬が死んだ!?」
「申し訳ございません!旦那様!」
「いや、生物だから死があるのは当たり前だが…他の馬は…」
「…おりません」
「仕方ない、君のせいでじゃないから他の人のとこで仕事しててもらえる?」
「はい!」
お父さんが久しぶり自分で馬に乗って遊びたいと言って保険として俺を連れてきたが、馬が死んでしまっていてお父さんはなんだか落ち込んでいます。
死んだ馬を何処に埋葬したか聴くと、あの花畑の端っこに石碑を建てて埋葬したらしい…
安らかに眠ってくれ。
「馬がいないと馬車が…」
「探す?」
「それもありだが俺は一度馬車用の馬を探してくるよ」
「うん、それじゃあ俺はフェルと散歩してくるね」
俺はそう言ってから家に戻って依頼で貯めたお金を財布に入れてお母さんにも一応話してからフェルを呼ぶと屋根の上で昼寝をしていたのかぴょんと飛んで俺の目の前で着地した。
あ、スバルは今日もチョコを連れて、自分の刀を持ってギルドの依頼に行ってます。
エリナとセラセラお姉ちゃんはマークにある図書館にももを引き連れて行っています。
お兄ちゃんは少し遠目の場所の街で騎士として働いています。
つまり!今日はお父さんとお母さん、あとはメイドさん達しかいないのだ!
というわけで、お母さんにおにぎりを5個作ってもらっていざお散歩に出かけましょう。
「馬死んだんだって」
" あの馬車を引いていた馬ですか? "
「そうなんだよ、だから帰りに俺達も花だけ置いていこうかなって」
"それはいいですね。主人、とりあえず何処の街に行きます? "
「なんかおススメとかないの?」
" あ〜ならギルドの依頼で遠くの街に行ける依頼も受けましょう "
「そうしよぉぉぉぉ!」
フェルのバカー!神速使うときは一言えってのー!
「う〜ん…」
" あ、主人これなんてどうです? "
「えっと…最近治癒のハイポーションの材料に必要な花が足りません。ここ辺りに生えている花を取ってきてください…報酬は銀貨15枚」
" どうです? "
「これでいっか」
俺は受付のお姉さんに紙を持って行ってギルドカードを出して依頼を受けてから色々な説明を受けた。
この花が咲いているのは渓谷の半分よりも上辺りに生えていて、青色の花びらに白い茎が特徴で最低5本は取ってきてほしいとの事。
あ、ギルドランクは普通の人より2分の1程遅いけどCランクになりました。
「それじゃあ、この写真みたいな花を取ってきてくださいね」
「はい!ありがとうお姉さん!」
「ふふふ、頑張ってね坊や」
俺はすぐにフェルの元に走っていく。
" 行きましょうか "
「えっとね…ここの渓谷にお願い」
" 分かりました "
「うおーーーすげーー」
" ここの渓谷は何気に沢山の鉱石があったりしたおかげか一番下ではまだ作業をしている人がいます "
「ふ〜ん、ちょっと探索してから行こうよ」
俺はフェルに乗ってゆっくりとこの大きな渓谷の周りをぐるっと回った。
その間に冒険者や、多分下のところにいる人たちにも会ったりしたけどみんな珍しいって事でフェルを触ったりしていた。
そしてふつ〜に咲いていた。あの花が…
「1.2.3.4.5.6.7.8.9.10…うわぁ〜沢山あるね」
" 他の人の為に7個ほどでいいでしょう "
「そうだね」
俺は根っこごと引っこ抜いて、フェルにも少しだけ手伝ってもらって7個取り終わるとフェルの収納魔法の中に入れて少し近くの森を探索した。
森の中は案外魔物がいなくて、いたとしてもスライムや毒スライム、血スライムなどだった。
というか、血スライムがフェルにくっ付こうとしてもあの毛並みにひっつく事さえ出来ないのでふるふると震えてからぴょんぴょんとジャンプしてから森の中に入っていった…怒ったのかな?
「可愛い」
" そこら辺の雑魚の負けませんからね "
「知ってる」
トンッ トンッ
「?」
なんだこの音は…何かが走ってる?
俺左右も前も後ろも見たが何もいないがまだ音が聞こえる。
するとフェルがすんすんと匂いを嗅いでから
" 上! "
「はぁ!?」
バッ!と上を見ると馬の様な…いやロバ?え?アルパカ?どっかの童話にでもいそうな白馬?がそれを歩いていた。その白馬?に何かが投げられている。
「フェル!お前はあの白馬をこっちに持ってこい!俺は何かを投げてる張本人を探す!」
" はっ! "
フェルが魔法で飛んでいくのを見届けた後俺は出来るだけ何処から投げられているのか予想してから走って向かった。
そこにいたのは10人程の人が弓矢や、石、魔法などを放っていた。
「くそー!全然当たらないねぇー!」
「魔法で撃ち落とせばいいだろ!」
当たりだな。
「一晩鎖!」
魔法を放つと一人一人近くの木から出てきた鎖に巻き取られて絡まった。
よし、あとはフェルを待つだけだ。
----
side:フェル
" そこのお前止まれ! "
なかなか止まらない…それにこいつは…
" 聞けっての! "
" グフッ! "
俺は体をぶつけて無理やり止める。
こいつは空中で体制を立て直して俺を睨んでくる。
" 何すんだよ! "
" 俺が話を聞けって言ってんだろ "
" 俺は今逃げてる途中で! "
" 何にだよ "
" そんなの阿呆な人に決まってんだろ! "
" で、その阿呆から何を投げられたんだ? "
" それは魔法とかだ…あれ攻撃が無い "
" 付いて来い、俺の主人を紹介する。主人なら安全だ "
" そんなの! "
" 嫌なら無理やりでも連れて行く "
殺気を放つと目の前のやつは少しビクってなってから俺に頭を下げた。
大体の生物は腹を見せる、お辞儀する事で相手に敬意や自分は敵じゃ無いと思わせる。
俺は顔を主人の方に向けて" 来い "と顔で指示する。
よし、ちゃんと付いてきてくれているな。
" 主人〜! "
「フェル〜大丈夫だったか〜?」




