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4話

ブクマありがとうございます!

また、150の方も見て頂きありがとうございます!


"…じ…るじ! 主!"


「フェル?」


"おはようございます。30分程度経ちましたので起こしました。魚を捌き終わったぐらいだと思いますので早速行きましょう"


「うん…」


やっぱり4歳児は結構キツイ、仮眠しても疲れがあんまり取れない。


ゆっくりフェルに掴まりながら起き上がり、伸びをしてからフェルの背中にどっこいしょと乗る。


"それでは、街に戻りますね"


「うん、お願い」


ダッ!と駆け出して30秒で魚屋さんの前まで辿り着いた、やはり周りの人は驚いて開いた口が塞がらない様子。


「おじさ〜ん!何処ですか〜!」


「坊主か!ここだー!店の真ん前だー!」


「行こフェル」


"はい"


のそのそとフェルは動きながら、お店の目の前に着く。そこには、あの魚の切り身が沢山まだ残っていた。


「いや〜あの魚、骨を断ち切るのに結構時間を食っちまってな、さっき周りの奴らに配ったばかりなんだ」


「じゃあ、貰おうかな」


「あぁ、元々坊主のだしな、食べてくれ」


"私にはブロックで投げてください"


体は緑色だったけど、中身はちゃんと赤色でほっとした。もし、違う色だったら。お前の血は何色だー!とか言って食べたと思う…なに考えてんだ?


一口食べると、魚独特の臭みは無く美味しく召し上がれた。味的にはマグロ…の上位互換みたいな感じの味だった。美味しいから別にいいんだけど…


「美味しい…おじさん、この切身を30枚ぐらい袋に入れて頂戴。そしたらお金は要らないから」


「マジでいいのか!?ならお言葉に甘えて、はいよ切身入れといたぞ」


「ありがとう!」


お礼をしてその場から去ろうとした時、後ろでは騒ぎが起きていた。


「ギルドがここら辺に魔物が現れたとの通達を受けただって!?」


「魔物…魔物…あの子しか居ないよな」


「あれ、フェンリルなんでしょ?それにリードも首輪もあるし安心じゃん」


良く分からないけど、俺の事で騒ぎが起きていたらしい…


「坊主、今すぐに家に帰れ。もうじき、ギルドの奴らが来るから今のうちに逃げとけ」


「うん、ありがとうおじさん。」


すぐにフェルに乗って周りの人達にバイバイ〜と手を振ってからその場を去った。


魚の件で俺とフェルは良い奴として認識されて、みんな軽く手を振ってくれた。


街の入り口付近では、東洋にありそうな、後ろがガバガバ甲冑を被った人達を発見したけど、あれがギルドの人達なのかな?それともよくある、○ランク冒険者とか言う奴かな?












「ハルヤ、これはどうゆうことかしら?」


俺は外の芝生の上で正座しながらお母さんからお説教を受けています。フェルも犬座りって言うのかお手をする前の形で座っています。


「近くでダイアウルフに遭遇して、絶体絶命の時にこの犬が貴方を助けてくれたの?」


「うん、フェルが助けてくれたの」


「フェルって…これも亜種ダイアウルフなんじゃないの?」


"私はフェンリルです、お母様"


「ちょっと待ってて、鑑定を使えるお父さんを連れてきます。大人しくしていてね」


お母さんは家の中にいるお父さんを呼びに行った、初めてかもしれないな…お母さんを怒らせて、お説教を受けるの。


「(フェル、現世の事は絶対に言わないでね)」


"(分かりました)"


そして、数分後…お父さんが息を切らしながら僕達の前に走ってきた。

お兄ちゃんも、お姉ちゃんも、屋敷の人全員外に出てきて僕を囲うように座る。


「これが…フェンリルですか…でも、なんで首輪とリードがあるんですか?」


「流石ハルヤ様です!」


「すげーなハルヤ!」


「というか、ハルヤがお説教されるので初めてじゃない?」


「いいえ、まだよ。まだ本当にフェンリルと決まった訳じゃないわ…お父さんの鑑定スキルを使えば、貴方なんてバレバレなんだから」


「じゃあ、いくぞー!鑑定!」


お父さんはそう言ってから、すぐに倒れた。


「お父さん!貴方、やっぱり魔物ね!成敗してくれる!」


「お母さん!」


「アミ!やめろ!」


倒れていたお父さんが、すぐに起き上がり直ぐにお父さんの体を支えたお母さん。俺の方を向いてコクコクと頷いて合図してくれた。


「鑑定結果の名前欄にフェンリル( フェル)とちゃんと書かれていた。こいつは正真正銘、本物のフェンリル様や」


「「「「「「「「なっ!」」」」」」」」


"皆さま、本当に急で申し訳ない。私は元々、ハルヤに使えるためにやって来たのです。それに助け「みんな急だけど、フェルはあれだから!あの…その…」


「そう!ご飯要らないの!だから、僕がお世話するから!」


「(馬鹿かお前は!さっき話したばっかりだろ!)」


"(申し訳ない…)


周りはう〜んと何故か悩んでいるご様子。しかし、お兄ちゃんとお姉ちゃんとお父さんは、フェンリルに触らせてくれないか?と尋ねてくる。


フェルももちろん承認してくれた、なにせ俺の家族だからね。


「えぇ!?何この肌触り…サラサラのくせにもふもふなんだけど!」


「セラ!フェンリルの肉球めっちゃやわ硬い!一日中触ってられる!」


「牙が鋭いんだね、フェンリルって」


(フェル…我慢してくれ…)


フェルも俺の方を見て、なんとかしてくれ。と表情に出ていた。


一方でお母さんと他の人達の話し合いが終わったらし…


「フェンリルを家で飼う事にしました。これからちゃんとお世話するのよハルヤ。後は、この事はあんまり言わない事。どうせ貴族共がうるさいからね。分かりましたか?」


「"はい"」


「生き物を飼うのも教育の一環ですからね、三日坊主にならないで、ちゃんとお世話するのよ?」


「ありがとうお母さん!僕、ちゃんとお世話する!」


はぁ…と溜息を吐いて屋敷に戻っていくお母さん。


というか!お父さんも、お兄ちゃんも、お姉ちゃんもいつまでフェルに触ってるの!















ここは天界、死者の国とはまた違う場所。


(ふふっ、無事に会えたようで良かった〜)


(あらあら〜ここにいたの〜?)


(あらま〜貴女でしたか〜はい、ちゃんと休憩時間で〜す)


(そうなの〜そういえば、あの子に感謝したいって動物達わんさかいたわよね〜)


(そうね〜特に犬と猫ちゃん、それに雀に鴉に馬なんていたわよね〜)


(本当よね〜)


うふふふ〜と笑いながら、休憩時間を過ごしていた。

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