3 お金って、大事だよね(いろんな意味で)
03
俺はそういうことで、あまり意味がわからないまま
異世界に来てしまったわけだが....
今現在、元々友達だった人達、と朱里と一緒に
いるわけだが、今、俺たちは、絶賛飢餓状態に陥りそうになっていた。
かなりSOS的な状態だった。
「おい、本当に一体どうすれば....」
「....」
みんなはそのまま、黙った状態でなにも言わなかった。
「一体....どうすれば....?」
何でいきなりこうなったのか、少し前に時間に戻って話そうと思う。
まぁ、理由は結構単純なんだが、
こんなにも深刻な悩みに発展するとはこのときは思いもしなかったけどね。
「とりあえずこれを持っといてください」
そういわれて福から刀?みたいなものをもらったんだが、
あれ?なんかこのくだりどっかで見たことあるぞ
「黒服からすでに銃をもらっているはずですが....」
やっぱりそうか、そういえば服のポケットのなかに入れっぱなしだったな。
て言うかよく考えてみると意外と小さいな....自動拳銃ぐらいか?
やっぱり今思うと、そんなに興奮するものではないな、
「一応持っておかないと、普通に殺られますので」
それはそれでなかなか物騒だな、
とりあえず刀はもらっておいたが....重くないか?これ
もったことなかったから、こんなものなのか....?
(地味に持ってみたかったから、嬉しい自分がいる)
ってうぉ!?あぶねぇだろ!!なんか飛んできたぞ!?
「いつ来るかわからないので、気をつけておいてください」
本当に物騒だな毎回怖い思いしないといけないのか....!?
それよりさっきの飛んできたものが何かものすごい気になるんだが、
「行きましょう」
あ、そこは教えてくれないんですね。
「....そこは知らない方がいい」
「そうそう、知らない方がいいよ~」
まじでこれは機密事項かなにかなのか!?
知ってしまうと消されるのか!?
怖すぎだろ!?この異世界
「まずは、申請が必要なので、役所に行きましょう」
役所....?そんな日本にあった建物がこの異世界にもあるのか?
でも実際にいってみると、外見はこの世のものとは思えないものなんだが、
本当に役所か?これ、拷問場の間違いじゃないのか?
で、入ったのはいいけど、最初に「お金は?」と定員に聞かれた。
やることすることにお金がいるのか、この異世界は
すると、福達が普通に日本のお金で払おうとしていた。
「持っておいてよかった~!!」
と沙羅は自慢しながら払っていた。
俺もしばらく沙羅の自慢話を聞いたあと、
定員のもとにいこうとしたらある一言、
「日本のお金は使えません」
俺もあわせて一同騒然だったね。
福もそうだし、完全に日本のお金を使えると思っていたんだろう、
沙羅の顔がものすごい顔になっていた。
人間がちで焦ったらあんな風になるんだな、て思ったね。
あともうひとつ、ビックリしたことが、
どうやら、朱里もあわせて日本のお金が使えるものだと
ずっと思っていたらしく、この世界のお金を全部捨てたという。
いやいや、どうやって一から日本のお金をためたんだよ。
すると、みんなは俺の方を向いて悲しそうな目でこっちを見ていた。
何でみんなそんな目するんだよ。
「....俺日本人ですけど?」
このときにみんなの絶望感と同時に俺にもこれは深刻な問題になっている
と思った瞬間だったね。
過ごす面では一応家はあるし、言葉を通じるみたいだから、なんとかできる。
だが、食べ物に関しては、そうはいかなかったんだ。
まず、家の中の食べ物に関してはあるのあるがもうじきなくなってしまう。
ならば買えばいいじゃないかと言うことになる。
だがそこが問題なんだ。
なぜなら買うことができない、すなわち、
自分が今使っているお金が全て使えないということだ。
すなわちどういうことかというと、
申請をすることも出来ないしそれより、
食料が買えないので全員腹がへって、なにも出来ない状態に陥っていた。
そして、今に至る。
とりあえず一旦家に戻り、お金についてゆっくり考えてみることにした。
「....どうしよう?」
「どうしようどうしようどうしよう....」
「......」
福に関しては完全に絶望してるだろ、これ、
あとのみんなも、かなりやばい状況になってきているし....
俺も頭がくらくらするな....
「こうなったらみんなで稼ぎに出るしかないんじゃないんですか....?」
頑張って考えた末、これしか思い浮かばなかった。
まぁこれが一番妥当だと思うが、
「.....」
するとさらにみんなの表情が重く、暗くなってしまったんだが、
どうしたんだ?そんなに働くのが嫌なのか?
「有明海はこの世界での働くというのがどういうものかが、
知らないみたいだね....」
「そうね....とりあえず一回やってみたら?
まぁ....すぐに戻って来るだろうけど」
何でそんなに乗り気じゃないんだ....?
と思いながら、一回俺は1人で外に出ることにした。
こうすることで気分転換もできるし、実際に働いて見たいとも思っていたしね。
とりあえず、まずは働くところを探してみた。
ちなみに、この世界には携帯はないので、全部自力で探さなければいけない。
だいぶ不便だな。タウンワークでもあったらいいのに、(あるわけねぇ)
と、1人で色々考えている末になんとか働き手を探している。
掲示板みたいなものを発見した。
だがそこには(連続殺人鬼を捕まえろ!!)(薬の実験体 募ってます)
(鉱山でレアメタルの採掘 やりましょう!!)
などの張り紙がたくさんあった。
もう少し簡単にできるところはないのか?
どうしてこんな危ないやつや、重労働系しかないんだよ。
他を見てみても、そういう系しかなかったので、
とりあえず、そのまま一回家に帰ることにした。
みんなは、かなりぐったりとしていた。
そして俺が見たものを話してみると、
みんな知っていたみたいな表情をしていた。
「....この世界は普通の仕事はそういう仕事しかない」
どうやらこの世界は、表向きは重労働か危険な仕事しかなく、
なかなかリスクが大きいという。その分報酬も多くてにはいるらしいが
知っていたんならいってくれよ、かなり遠いところまで歩いたぞ。
一応裏向きもあるが、これは申請がないと受けることも出来ない。
これでまた振り出しに戻ってしまったぞ。
もうみんなは喋る気力もなかったんだろう。
家のなかに、静かな間が生まれた。
そして、しばらくして、誰かがひらめいた。
それは....
「....ならばお金を借りればいい」
朱里からの提案だった。
これがかなりの提案であり、みんなに光を与えてくれたのだった....
「って何で勝手に締めようとしてるんだよ!!」
確かにいい案たけど!!勝手に終わらすなよ!!
「....誰につっこんでいるの?」
「....」
「そうと決まれば早く行きましょう」
「そうだね~」
俺のツッコミは無視か。
まぁ、そういって俺達はもう一度役所にいき、お金を借りたんだが....
「おい」
「....どうしたの?」
「ひとつだけいいか?」
「....何?」
「借りすぎだよ!!」
「そうかな?たかが一億円だけど?」
一億円って!!絶対そんなに要らなかっただろう!!
十万円ぐらいで十分にいけるはずなのに何でこんなにも馬鹿げた額を
借りてきたんだよ!!
「....余分にあった方がいい」
そうじゃないんだよ、確かにそうだけど、俺もうすうす感ずいてきてるんだよ、
これ絶対数日後にはなくなってるやつだよな?
めちゃくちゃ使いまくって、なくなっているやつだよな?
「そんなわけないじゃないですか」
「そうだ!そうだ~!」
かなり不安だけど....とりあえずまずは申請を済まそう。
それでもう一度役所にいき、(ちょっとだるそうな顔をしていた)
申請を済ました。
「結果は後日配布しますのでもうしばらくお待ちください」
一応、これである程度の仕事につけるはずだ....
ってあれ?なんか忘れてるような....
「ボスのところに行くんですよ」
そうだった、殺されないようにお願いするんだった。
これが済んだら明日には現実世界に帰ることができるんだ....!
そして次の日、
やっぱり俺の予想は当たっていた。
あの借りた一億円の約9500万円分がなくなっていたのである。
一応理由を聞いてみると、どうやら、強盗に遭ったらしく、
それだけの額をとられたそうだ。
一体どうしたらそんだけの額を騙されてとられるんだよ。
教えてほしいわ、本当に、
というかいくら残っていたっけ?
申請で約三百万だから....(よくよく考えたらこれって詐欺じゃね?)
残り二百万しかないじゃないか
残りどうやって返すんだよ、
普通に考えて返せないだろ、こんな額。
「....考えていない」
....どうやら、しばらくはこの異世界に残らないといけないかもしれないな
借金はどうなるんでしょうか....
見てくださりありがとうございました。