『お宮参り・七五三・十三参りにどうぞ レンタル着物・着付けも致します きもののたつや』
753とか新年のお参りとかが終わりきった後に和装のお店、コレハヒドイ!
今回ご支援いただくのは、近隣でもたった1つの和装のお店『きもののたつや』である。
店長の「辰巳 慶子」さん(年齢不詳)に和装を試着させてもらい、「昭和・明治の文豪風はイカしたスタイルなのだ」と感じることしかり、スカしたシャッポ(死語)をかぶって街を練り歩きたくなったが、お値段は現代の物価だったので、そっと店の棚に返却するヒーロー”ハチカヅキン”である!
そして『きもののたつや』さんからご支援いただけたのは『下駄』である。
そう。
木でできていて、歩けばカランコロンと鳴り、バンカラもの(死語)では主人公が手に持って敵を殴り倒す、装備箇所「足」か「手」を選択できる優秀なアイテムだ!
店内履物コーナーの一角を占める下駄、その種類が二桁もあるのに驚愕したが、四角い・四角くて長い・丸い・歯が斜め、これでだいたい判別できるらしい。
その中でも丸くて・前の歯が斜めっている『大千両』「千両役者が履いていたのでこの名がついた」という、役者には縁起が良いものとのこと。
この「辰巳 慶子」さん(年齢不詳)の気遣いの細やかさに「日本の和の心」を感じ、恐れ入ることしきりのヒーロー”ハチカヅキン”であった。
さっそく店を出て下駄『大千両』を装備したご当地ヒーロー”ハチカヅキン”は、商店街にカランコロンと高らかな歯音を響かせながらマントをひるがえし、バンカラ(死語)気分を味わいながら、『お宮参り・七五三・十三参りにどうぞ レンタル着物・着付けも致します きもののたつや』の下駄型ステッカーをカメラクルーに貼り付けて悩ませながら、ライバルの待つ『スーパー億万』駐車場へ急ぐのだ!
「グワーハッハッハ! 新年ということもあって、お年玉を持ったお子様が沢山来ておるわ! さあ、恐れずにこの『怪人”犬王モノー”(イヌオウモノー)ステッカー』や『花男くん(フレンチブルドッグ 8才 ♂)写真集』を、リーズナブルなお値段で購入するが良いぞ~っ!!」
かわいい花男くん(フレンチブルドッグ 8才 ♂)を抱えて客席に闖入し、お子様と保護者の方に愛らしさと販促を振りまく狡猾な怪人”犬王モノー”に対し、ステージ上から下駄の音が鳴り響く!
ザンギリアタマヲタタイテミレバー!
古き良き明治・大正時代がしのばれる文明開化しそうな音であった。
「待ていっ! このヒーロー”ハチカヅキン”の眼が黒いうちは、お客さんに直接販促するなんてヤボ天はよしてもらうぜえ! ソイヤッ!」
心なしか時代がかった口調と動きのヒーロー”ハチカヅキン”は、ステージから飛び降り怪人”犬王モノー”を目指し客席を走る!
怪人”犬王モノー”は花男くん(フレンチブルドッグ 8才 ♂)を抱えて客席を逃げ回る!
スタッフがお客さまを誘導し、安全に走れるルートを構築。
客席を半周しステージ上へ上がり、ステージを横断してからまた客席へ帰る『スーパー億万』駐車場一周コースだ!
「パパー怪人ステッカー買ってー」カランコロン!「ダメだぞ」「花男くん写真集欲しい……」「わーヒーロー”ハチカヅキン”だーサインして-」コロン!「オーケー! なになに。よしひろくんへ、ご当地ヒーロー”ハチカヅキン”より!」「怪人ステッカーーーー!」「ダーーーーーメ!」コロンカラン!「あの花男くんさわってもいいですか?」カランカラン「クックック。急に手を出したりせず、驚かせないようにゆっくり撫でてあげるのだぞ!」
ファンとのふれあいを大事にするという、ご当地ヒーローの基本を踏まえた逃走劇であった。
片方は下駄、片方は花男くんを抱え、双方譲らぬレース展開に、会場のお客さまも大興奮!
しかし3週目に入る頃、会場を一周してきた怪人”犬王モノー”の眼の中には、無様に転倒し周回遅れとなったヒーロー”ハチカヅキン”のお尻が入ってきたのだ!
「ブワッハッハッハッハッハ! ど、どうしたヒーロー”ハチカヅキン”!! いやまて、そんな泣きそうな目でこっちを見るな……うむ…なんだ?」
体を起こし悲しそうな目でこちらを見るヒーロー”ハチカヅキン”、その足元では大切な下駄『大千両』の鼻緒が切れてしまっているのだ!
「(いただいたばかりの『大千両』を壊してしまっては、今回の戦いに勝利することはできない! その上足を捻っていて、このままでは万事休すだっ!!)」
そんなことを思いちょっと泣きそうになりながらも、気丈に怪人”犬王モノー”を睨みつけるヒーロー”ハチカヅキン”ではあるが、以外にもこちらへの接近を試みる怪人”犬王モノー”をみて覚悟を決める。
もはやこれまで。
接近して、身動きの取れぬヒーロー”ハチカヅキン”に確実に止めを刺すつもりなのだ!
「くっ……ころんだだけだぞっ!!!」
精一杯の強がりで牽制するヒーロー”ハチカヅキン”!
だが、怪人”犬王モノー”の歩みは止まらず真横まで来てしまった!
「クックック、鼻緒が切れたようだなヒーロー”ハチカヅキン”!!」
「フゴッ フゴフゴ!?」
「いや、花男くん、君のことじゃないのだぞ……よいしょ!」
自分のことかと返事をした賢い花男くんをそっと下ろしコタツへ押し込んだ怪人”犬王モノー”は、その邪悪な両手を振りかざすと、ヒーロー”ハチカヅキン”のマント引っ掴んで引き裂くのだ!
「グワァアアアーーー! まずはマントからとは念の入ったことだな怪人”犬王モノー”! だが貴様の好きなようにはさせん! 溺れるものはファラオも掴む、喰らえシッポ鷲掴みっ!!」
「ウボァアアアアーー! 待て、待て待て待て、ヒーロー”ハチカヅキン”!!! 私はただお前の下駄の鼻緒を直してやろうとしておるだけだっ! 貴様、言うに事欠いて『下駄の鼻緒が切れて転倒してちょっと泣きそうになってるご当地ヒーローをジワジワと痛めつける』だと!? そんなことはないからまずシッポを離せーーーっ」
「なんだと!? 新品の下駄が壊れたうえにコケて痛かったので少し気が動転していたが……直せるのか?」
「紐でもって括って…止めるところを団子にして……これだけで終わりだからシッポを離せヒーロー”ハチカヅキン”! フンッ! その慌てようでは、どうせ足も捻って戦えるような状態ではないのだろう! そのような貴様を倒して得られるような覇権では、この駅前商店街を支配することはできんわっ! 今日のところはこのまま大人しく引き下がってやろう。だが次に出会った時がヒーロー”ハチカヅキン”、貴様の最後だと覚えておくがいいっ!!」
言うが早いが怪人”犬王モノー”は、バンカラものの主人公のように、カッコよく去っていったのだ。
戦いは終わったのだ。
「くっ、今日は怪人”犬王モノー”に一本取られたが次回は負けはしない! 『お宮参り・七五三・十三参りにどうぞ レンタル着物・着付けも致します きもののたつや』では、帯や襦袢や袋に草履など、和装に必要なものを前部取り揃えているぞ! 皆は、新品だからといって慣れていないのにはしゃぎ過ぎて無茶をしないようにしようね! ヒーロー”ハチカヅキン”とのお約束だぞ!!」
ご意見ご感想お待ちしております!!




