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『ヨドガワードッグラン空間再び!』アクションSP2

毎週土日夕方など、商店街の人通りが落ち着く時間に行われる『ご当地ヒーロー”ハチカヅキン”ショー!!』だけではお伝えしきれないヒーロー”ハチカヅキン”の目覚ましい活躍の数々。

我らのカメラクルーが命がけで収めたスゴイ戦いの一部始終を、皆様にも是非ご覧いただこう!


 VTRスタートッ!!



 川面をバックに対峙する、ご当地ヒーロー”ハチカヅキン”と怪人”犬王モノー”、ならびには怪しげな構えでヒーロー”ハチカヅキン”を牽制する戦闘員”犬人ドグー”達がのびのびと駆け回っている。


「ゆけっ! 戦闘員A・B! 今日こそヒーロー”ハチカヅキン”を倒すのだ!! GO!」


 戦闘員A(柴犬の耳 掛け声はシバー)と戦闘員B(ブルドッグの耳 掛け声はブルドッグ)は、怪人”犬王モノー”の掛け声とともに両者伏せのポーズを取り、ピクリとも動かない!

 見事な伏せのしつけである。


「違うっ! 『伏せ!』じゃなくて『GO!』だ、行け、攻撃するのだっ!!」


「シ、シバーッ!」


 慌てて立ち上がった戦闘員Aの、とてもわかり易いグルグルパンチを紙一重で躱してみせるハチカヅキン。


「ブルブルブルーッ!」


 戦闘員Aが攻撃してるのでよく分からないけれど攻撃してみた戦闘員Bの、ゆっくりした水平チョップも難無くいなす。

 そして勢い余ってぶつかった戦闘員A・Bを尻目にして、腕を高く上げたカッコいいポーズをキメるヒーロー”ハチカヅキン”の勇姿である!


「さあ、次は貴様だ怪人”犬王モノー”! とぉーっ」


 無闇にジャンプシーンが入り、”犬王モノー”に飛びかかった”ハチカヅキン”の、力を込めた大振りパンチが当たったように見えたので”犬王モノー”が大げさに吹っ飛んでみせる。


「グワァアアー! ……こ、このままでは勝てんか! ええい。戦闘員A・B、私が時間を稼ぐ内に、『ヨドガワードッグラン空間』発生装置を作動させるのだ!!」


 距離を取った怪人”犬王モノー”が、ヒョロヒョロ飛ぶ犬王アローでヒーロー”ハチカヅキン”を射ると、あまり鋭くないバク転で避けた”ハチカヅキン”の足元で、ロケット花火をほぐしたような爆発がパンパンと発生し足止をする!


ドッーグラン クーウカン ハッセーイ ソウチィイイイ♪


 そこへ『ヨドガワードッグラン空間』に辺りが包み込まれたようなBGMが流れ始め場面が暗転した!


「フハハハハ。ヒーロー”ハチカヅキン”。貴様も知っての通り、この『ヨドガワードッグラン空間』が発生すると犬が沢山遊びに来て、犬が大好きな戦闘員A・Bと私の戦闘力がだいたい3倍にパワーアップするのだ!! さあ、もう勝ち目はないぞヒーロー”ハチカヅキン”!」


 闇が消え去ったそこには、ボストンテリアやコーギーやミニチュアダックスフンドや秋田犬やゴールデンレトリバーや柴犬やポメラニアンと戦闘員A・Bがとても楽しそうに駆け回っているのだ!


「シーバ シバーッ!」「ブルブルブルー!」


 その振り回されるシッポは通常の3倍振り回され、溢れんばかりの嬉しさとパワーを秘めている。


「しまった!! 犬たちがのびのびと安全に遊べる『ヨドガワードッグラン空間』は、休日ともなれば大勢の犬がやってきて犬同士のコミュニティを作ったり、飼い主さん同士で仲良くお話したり出来る夢のような空間なのだ! ここでは必殺『ハチカヅキンフリスビー』が、全てゴールデンレトリバーやポメラニアンに楽しくキャッチされてしまう!」 


「そうだ、ヒーロー”ハチカヅキン”。貴様の必殺『ハチカヅキンフリスビー』はボストンテリアやコーギーやミニチュアダックスフンドや秋田犬やゴールデンレトリバーや柴犬やポメラニアンに阻まれて私まで届かん。だがそれでも投げて犬たちを遠ざけねば、私に近づく手段はなかろう! ククク」


 読まれていようが、やるしか道は無いのだ!


 ヒーロー”ハチカヅキン”は、腰に付けた必殺『ハチカヅキンフリスビー』を振りかぶると、勢い良く、しかしドッグランから飛び出さないよう細心の注意を払い、怪人”犬王モノー”の左右へ投げる!!


 小さくても気性の荒いミニチュアダックスが、ダバダバと周囲を威圧して片方の『ハチカヅキンフリスビー』をゲット!


 もう一つの『ハチカヅキンフリスビー』は、ゴールデンレトリバーが戦闘員A・Bとポメラニアンを巻き込みながらゲット!


 怪人”犬王モノー”の周囲にはポッカリと空間ができる。


 必殺『ハチカヅキンフリスビー』は人に当たっても怪我をせず、犬が噛みつきやすい柔らか素材で、犬たちに大人気なのだ!!


「フハハハハ! ここまでは予想通りだヒーロー”ハチカヅキン”! だがその頭にかぶったお鉢、超必殺『ハチカヅキンフリスビー(特大)』を投げさせるわけにはいかんぞ? いでよ『怪人”犬公方ツナー”』!!!」


 今までヒーロー”ハチカヅキン”のちょっと横で、ポメラニアンの飼い主のような顔でニコニコしていた青年が、特撮的なカット割りされた変身シーンを挟み、全身タイツに羽織袴みたいなアーマーに変身する!


 そしてヒーロー”ハチカヅキン”の背後に、怪しげなすり足で忍び寄ると、ガッシリと頭のお鉢に組み付き、「セイヤッ!」の掛け声とともに頭のお鉢を豪快に毟り取るのだ!!!


「グワァアアアアアア! 頭のお鉢がムリヤリ毟り取られたように痛い!! バカな! ”犬王モノー”以外に怪人がっ!?」


 飛び離れた怪人”犬公方ツナー”(イヌクボウツナー)が丁寧に頭を下げると、自己紹介を始める。


「スミマセン。『ご当地ヒーロー”ハチカヅキン”、新怪人募集コーナー!』で採用されました、怪人”犬公方ツナー”です。よろしくお願いします」


とても腰が低い好青年だ。


「ということだ。さあ戦闘員A・B! お前たちも新人に負けないよう頑張ってくるのだ!!」


「シバーッ!」


「ブルドッグーッ!」


 戦闘員Bの豪快でのっそりした突進を避けるヒーロー”ハチカヅキン”!

 だがその突進の背後から、馬跳びで奇襲をかける戦闘員Aのステキなキックに蹴り倒され、立ち上がったところを戻ってきた戦闘員Bにゆっくりと吹き飛ばされるのだ!!


「グァワアアア!」


「さあ、これで最後だご当地ヒーロー”ハチカヅキン”! これからは毎週『怪人”犬王モノー”のご当地トークショー』が始まり、商店街の皆さまを朗らかな笑いで捕らえて離さないであろう。喰らえっ!!」


 怪人”犬王モノー”が犬用ブラシにリードの合体した『犬王アロー』を引き絞ると、次の瞬間にそこから必殺の『お徳用犬ガム(大)』が撃ち放たれる!!


 危うし、ヒーロー”ハチカヅキン”!

 

 あまり勢いなく放たれた『お徳用犬ガム(大)』がヒーロー”ハチカヅキン”に直撃する直前、飼い主の怪人”犬公方ツナー”の横まで戻ってきていたポメラニアン(さちこ 3才)がガッシリと食い止める!


 そのままポメラニアン(さちこ 3才)は嬉しそうにシッポを振ると、横で戦闘員A・Bが見守る中、怪人”犬公方ツナー”へと必殺『お徳用犬ガム(大)』を手渡すのだ!!


「ああ、ありがとう。また取ってこいするか?      ウワァアアアアア!」


 犬を傷つけない必殺『お徳用犬ガム(大)』は、怪人”犬公方ツナー”が受け取った瞬間に大爆発(初のCG処理)し、怪人”犬公方ツナー”と戦闘員A・Bを吹き飛ばす!


「あ」


 口を開けたまま固まる怪人”犬王モノー”!!


 その隙を突いて、超必殺『ハチカヅキンフリスビー(特大)』を拾い上げたヒーロー”ハチカヅキン”は、おおきく振りかぶって怪人”犬王モノー”へと投擲する!!


「あ、ちょっと待て、それは卑怯 」


 呆気にとられる怪人”犬王モノー”へ、のんびりと飛来した超必殺『ハチカヅキンフリスビー(特大)』が直撃する!


「グゥウッワアアアアアア!! ダメだ、この傷ではもう戦えん! 戦闘員A・B、なんとか退路を開くのだ!! 撤退、撤退ー!!」


 爆発に巻き込まれたものの、半分犬だったので事なきを得た戦闘員A・Bがヒーロー”ハチカヅキン”にお腹を見せて降伏する!


「シバ~シバ~!」「ブルドッグ~!」


 ヒーロー”ハチカヅキン”はその処理に追われ、怪人”犬王モノー”はなんとか逃げ出すのだった!


 戦いは終わったのだ。


「ヨドガワードッグラン空間では柔らかいフリスビーやボールの使用も可能! おやつもOKだけど、ゴミは前部持って帰るのが決まりになっているぞ!! 今日の戦いでは相手に新怪人が現れて、遂に自分にも敗北のお鉢が回って来たかと思ったぞ! ヒーロー”ハチカヅキン”が負けないように、皆の声援・お便りをドンドン送ってね! ヒーロー”ハチカヅキン”からのお願いだ!!」

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