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悪なるミタマ  作者: 九尾
第二幕 ウォルター編
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不穏

「うーん、困った! これはまた、どうしたものか……」


 衝突。

 鉈と斧。

 超重量の激突を遠巻きに眺める、小学生にもみえる少年は、ポリポリと頬を掻く。

 今日は久々に外に出て、食事をしようと思った。けれどなかなかいい獲物に出会うことが出来ず、帰宅しようとしたら、これである。

 灰の山が、二つ。

 そしてぶつかる、男と女。

 男の方はまるでわからないが、だからこそわかることがある。

 ――見たことのない異能。変身。

 なるほど、彼が話に聞いた《姫の花婿》。すなわち、《天使の姫君》の相方か。

 それに対するは、聖職者を思わせる修道着の女。

 見たところ教会の使徒。しかしあの重量の武器を易々と扱っている辺り、只者ではない。

 少年が推測するに、彼女はおそらく――。

 いや、それは正直どうでもいいか。

 少年が興味を示すのは、姫の花婿。

 あのオオダイラは「不覚を取られた」、「存外やるものだ」とか言っていたが、実際アレはどうなのか。あのオオダイラに一本喰わせたのだから、もしかしたら結構やるものではないかと期待していたのだが、これでは期待外れも甚だしい。

 あんな使徒一人に手間取るようでは、先行き不安だ。


「ちぇ。せっかくこんな島国まで足を運んだのにさぁ。無駄足かよぅ」


 ぶらぶらと、少年は足を揺らした。

 己の座す、電信柱の上で。

 二人の戦いは続く。けれどもう、少年の興味はそこにはない。

 帰る家が無くなった。ならば一体どうしたものか。

 考えるうちに、ふと、一人の人影を見つけた。

 ――ああ、そういえば。

 ニンマリと笑った少年は、一つ目的を思い出す。


 ――今日は、このために外へ出たのだった。


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