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テンプレ勇者(偽)の冒険記  作者: ひろやん
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第3話

 ある所に神々が住む世界がありました。ある日、1人の神様が親元から離れて新しい世界を創造する事になりました。


 その神様は家族や友人から人間を含む多くの生き物を選別として与えられました。そこで神様は生きとし生けるものの為に『マナ』とそれを生み出すパワースポットを世界の各地に作りました。


 『マナ』は生き物の生命力を高め成長を促す効果があったので、多くの生き物がその恩恵を受けて数を増やしていきました。しかし時がたつにつれ他の世界よりも多い『マナ』は世界に弊害をもたらし始めました。


 『マナ』の力によって一部の生き物が以上に成長して生態系を狂わせ始めてしまったのです。


 この事を重く見た神様は『マナ』を生み出すパワースポットを調整して治める為の生き物を想像したました。それがドラゴンです。しかしドラゴンを生み出す時、神様は1つ大きな失敗を犯してしまいました。早く世界に調和をもたらそうとするあまり。ドラゴンの魂を一から作らずに人間の魂を使ってしまったのです。


 その所為で一部を除いた多くのドラゴンはパワースポットを治めるという本来の役目を放棄してしまいました。これに怒った神様はそれまで不老だったドラゴンに寿命を与えました。そして役目を全うしようとした一部のドラゴンに祝福を与えました。


 特に最初に生まれた黄金竜は神様のオモチャ……もとい自らの使いとして信仰する人間に信仰するように言いました。


 それから人類はドラゴンの守護の元に繫栄発展していきました。


 しかしパワースポットに対して役目を全うするドラゴンの数が少なかったので、多くのパワースポットは問題を抱えたままでした。このままでは人類の発展に限界がある。神様がそう考えた時、2つの種族が生まれました。すなわち『幻獣』と『魔獣』です。


 『幻獣』はドラゴンほど力がありませんでしたがドラゴンと同じパワースポットのバランスを取り治める力を持っていました。逆に『魔獣』は『マナ』を汚染して生き物のを『魔獣』に変えてしまう『瘴気』を生み出す体質を持っていました。


 この2つの種族は対立し、もし『魔獣』の勢力が強くなると生態系のバランスが崩れて世界が滅んでしまうと神様は考えました。そして人間に『幻獣』の味方をするように告げました。


 こうして人類は『魔獣』と対立し戦う事になりました。しかし『魔獣』を殺すとその死体から『瘴気』が湧き出て人間を汚染し『魔獣』に変えてしまう事が分かりました。その所為で人類は『魔獣』と戦う術を持たず、『魔獣』に生活圏を奪われていきました。また『幻獣』もそんな人類を見限り救いの手を差し伸べてはくれませんでした。


 しかし『魔獣』に追いやられ人類が衰退していく中、1人の救世主が現れました。彼女は長い眠りについていた黄金竜を目覚めさせる事に成功したのです。目覚めた黄金竜は『魔獣』の群れをなぎ払い湧き出た『瘴気』を浄化して多くの人々を守りました。


 そして黄金竜を目覚めさせた少女はかつて黄金竜に使えていた巫女の生まれ変わりと言われ黄金竜に使える事になりました。しかしある日少女は村の子供を庇って『瘴気』に汚染されてしまいました。その時黄金竜が少女の『瘴気』を浄化したのですが、『瘴気』が浄化され『マナ』に戻った事による影響で少女の体は人間の限界を超えた力を手に入れました。さらに今後同じ事が起きても大丈夫なように黄金竜は少女と契約を交わして『マナ』を共有するようにしました。


 このことにより少女は何処にいても『瘴気』を黄金竜に浄化してもらう事が出来るようになったのです。これが『契約』の始まりです。やがて少女は勇者と呼ばれ『魔獣』を駆逐していきました。しかし『魔獣』を駆逐してもパワースポットがそのままでは新しい『魔獣』を生み出しかねません。


 そのため人類は仕方なく自分達を見捨てた『幻獣』を手を組む事になりました。そして人類と『幻獣』は勇者と黄金竜を真似て『契約』を交わすようになりました。これにより人類は『魔獣』と戦うための力を。『幻獣』は契約による『マナ』の共有でより多くの『マナ』を体に蓄える事ができ、力を増やす事が出来ました。


 しかし『マナ』を体に蓄える事ができる量は個人により違いが有りました。もしその量を超えて『マナ』を体に蓄えると体に異常をきたし体が変質してしまう可能性が有りました。そうさっきの森の魔獣のように……


 その『マナ』の容量の個人差によって『幻獣』は契約する人間を選ぶようになりました。また『マナ』の容量は親から子に受け継がれる事が多い事もあり、『幻獣』との契約は世襲製になって行きました。そして『幻獣』と契約した人間を『騎士』と呼ぶようになり、やがて『騎士』は特権階級として君臨するようになりました。


「そして勇者の登場から500年後、今の体制になった訳です」


 そうガストは僕に説明すると窓の外を見た。


「そろそろコクボ様の神殿に着く頃ですね」

「そのコクボ様って一体どんな人なの?」


 僕が聞くとガストはこう答えた。


「コクボとは国母という意味を持ちます。神様が生み出した最後のドラゴン。人の姿を取り、人と結ばれてこの国を建国した、この国の王様のご先祖様でもあります紅の竜姫です」

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