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異世界義妹  作者: 異世界転生希望者A
第1章 無駄に長い序章
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デートですよデート②

ガストを出た後、あても無くプラプラと歩くと、着いた先は、代々木公園だった。


二人で噴水のベンチに座り、

なにを喋ることもなく、噴水を眺めているすると、、、


「昨日の面接に来た子、可愛かったよね、ほら、うちの1年生、、、」


と、俺に振ってくる。


「そうだな、さおりの時もそうだったけど、先輩達のテンションが笑えるよ、、、」


そう言って話を濁そうとすると、


「一昨日、バイト先の近くのファミレスに、

入るところ見たんだよね、、、」


見られていたか、、、この話を振られた時、

何となくそう思ったけど、、、さて、どこまで話すか、、、


「実は、オトンの遠い親戚なんだって、、、

来日して、日も浅いから、うちで面倒を見てる的な、、、感じ、、、」


「えっ!、、、そうだったの、、、」


「シルって言うんだけど、親子でね、、、」


「一緒に暮らしてるの?でも、学校では、、」


「うん、ほら、ただでさえ異国の人だから目立つのに、その上すごい美人だから、俺と関わると、色々面倒だろ、、、」


「ソヨヒトはシルさんのこと、、、」


「好きだよ、、、」


「そう、、、なんだ、、、」


「いや、そう言う意味じゃない」


「妹として、、、かなぁ、、、なんだろう

文化も価値観も違うのに頑張って馴染もうとしてる姿勢が、、、ね」


「、、、、」


「トオルにも言ったんだけど、俺、お子ちゃまなんだよ、、、誰かを好きって感情はあるけど、その後が無い、、、

中学からさおりが好きだった、、、

たぶん今も、、、でも、、

俺にはその先が無い、、、


それだけ、、、


だからこれだけは言わせて欲しい、、、


中学卒業前とこの間は、、、


ごめんなさい、、、」


俺はさおりに頭を下げた。


これで、さおりとの関係は終わる。

これで良い、これ以上彼女を

悲しませる必要はない、、、

そう思ったから、、、


「無理させてごめんなさい、、、

あと、話してくれてありがとう、、、

私、ソヨヒトが大人になるの待つね、、、」


さおりが、泣きながら俺の頭を

抱きしめていた。


なぜだろ、、、気がつくと俺も泣いていた。



さおり


それと無く、ファミレスの話をしたら、素直に彼女のことを話してくれた。

騙した格好になったけど、全てが繋がった。


中学の頃から、私はソヨヒトが好きだった。

ソヨヒトも、私を見ていてくれてると思った。

けど、ソヨヒトが私の手を取ってくれなかった。


一度はあきらめた、、、諦めきれなかった。

もう一度、ソヨヒトに、、、そう思った矢先だった、、、


「好きな人が出来た、、、応援して欲しい、、、」


ショックだった、、、けど、違和感を感じていた。


私が往生際が、悪いだけなのかとも思ったけど、その意味を今日知った。

嬉しかった。


彼はとても賢い人だ、自分を冷静的に客観視して見てる。

普通の人なら、自分事をそこまで評価出来ない。

進みたい意識と立ち止まりたい意志な狭間で葛藤をしている、、、それを素直に話してくれた、本当にすごい人だ。

彼が成長するまで私は待ちたい。




どこまで話すか悩んだ、適当に言い繕うことも出来た。

けれど、やめた。

さおりが好きだ。

その気持ちは中学から変わらない

一人よがりだとわかっている。

けれど、心が成長しない、、、

なぜ人は人を求めるのだろう、、、

それがわからないから、

俺はいつまでも変わらないんだ、、、


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