多田野家の秘密②
オカン
「はい!!この話はお終い〜ご飯冷めちゃうわよ」
オカンにそう言われて皆んなでご飯を食べる、、、。
朝食をとりながらどこにする?なにがいい?あれ食べたいとワイワイ話していたが、俺は会話に参加せず頭を整理するのでいっぱいだった。
ソヨヒト
「シル?そこにいるの?」
歩きながら誰もいな所に話しかける。
シル
「うん!」
シルは姿は見えにくい(認識しにくい)魔法の隠蔽を発動させる事で姿を隠している。
学校は家から歩いて約3キロ、大体30分ぐらいにある。
ちなみに俺のバイト先は、途中1.5キロぐらいの学校通学路沿いにある。
ソヨヒト
「シルは知ってたんだよなぁ?」
主語ない言葉で問いかける、、、。
シル
「うん!こっちにきてすぐにね、ほら〜お義父さん私たちのためにすごい家用意してくれたじゃない?」
シルはちゃんと話の主旨を理解して答えくれる。
ソヨヒト
「そうなると、、、初めて来た12月頃か?」
シル
「そうだね、だいたいそれくらい?かな、、、
逆になんでにーさん知らなかったの?」
ソヨヒト
「うるせ、、、」
本当にそうだよ返す言葉がない、、、よくよく考えればなんでそう思っていたんだ?
あ〜やっぱり向こうに行ったからかなぁ〜
最近シルは普通の登下校が嫌になったらしく、姿を隠して登下校をするようになった。
理由はまぁ、、、わかるよね?目立つ存在ってのはかわいそうだよ、、、。
シルが姿を隠して登下校することになってから、こうやって一緒に登下校することが増えてきた。
そもそも俺らが一緒に暮らしてることは、学校では秘密にしてある。
その理由はここではローネさんとシルは戸籍上赤の他人となるからだ。
ゆえに、ローネミネフト、シルミネフトとなるが、多田野家との繋がりが欲しいとの要望で、ミドルネームにTが付く。
住居はオトンの用意したタワマンで、ご近所さんにはオトンの遠い親戚が来日したから、うちで面倒を見ているという設定にしている。
だから学校の連中に二人で居るのを見られると面倒になる。
ましてはシルのこの美貌、、、ローネさんとシルはそこいらのアイドルでは、お話にならないほどの絶世の美女と美少女だ、となれば、、、ねぇ〜
シル
「でも、にーさんってそう言う所あるよねー!」
シルの顔が認識出来ないので、どんな表情で言ってるのだろう?バカにされてるんだろうな、、、
ソヨヒト
「なんだよそれ?」
シル
「ふふふっ!!にーさんがお義父さんにそっくりって事!!」
ソヨヒト
「そうか、、、そうだよなぁ、、、俺もそう思うよ、、、」
シルに言われて、俺がオトンに似ていることをあらためて認識する、、、。