多田野家の秘密①
シルの入学から早いもので明日から5月となる。
4月は色々あり過ぎて正直、休みたい、、、そんな思いで、バイトは減らしている。
溜まってる漫画と本読まないと、、、
そう思いながら居間に行くとオトンが真面目な顔で、、、
オトン
「皆さんあらためましておはようございます。
本日は皆さんにお知らせがあります」
はは〜ん!これはあれだ!!ついにオトンも再就職が
決まったってやつだな!!
オトン
「このゴールウィークに家族旅行を実施します!!拍手!!パチパチ」
、、、え?、、、オカン見ると拍手をしながらいつものように嬉しそうに、オトンに笑顔を送る。
ローネさんも笑いながら拍手をしている。
シルは座布団に座り、凛とした姿勢でお茶をすすっているが嬉しそう、、、
、、、改めて思うけどあんたエルフだよねぇ〜?
え?、え?なにこれ、、、俺はオトンに尋ねる。
ソヨヒト
「オトン!確認なんだけど近所の公園で、ブルーシート敷いてお昼を食べるのって、なんて言うか知ってる?」
オトンは真剣な顔で考え込み悩んだいた。
そして隣に座るオカンの耳元で、、、コソコソ
こいつピクニックと勘違いしてねーよなぁ〜
オカン
「えっ〜とね、ソヨヒト、、、おとーさん、、、
一生懸命考えたんだけど、面白い返しがうかばなかったんだって、、、」
オトンは恥ずかしそうにうつむいてる
お前ら、、、なに夫婦漫才して楽しんでる!!(怒)
「なぁ〜そもそもうちにそんな金ないだろ?」
俺の問いにオトンが首を傾げる、、、そしてオロオロしてオカン見て耳元でコソコソ
貴様〜まだやるか!!(怒)
オカン
「あのねソヨヒト、、、あるよ!!だって、、、」
オカンも真顔で付き合う
次のツッコミを入れようとしたらシルが、、、
シル
「あの〜にーさん、、、ひょっとしてすごい勘違いしてる?」
ソヨヒト
「???はて?」
シル
「こないだから気になってたんだけど、お義父さん、すごいお金持ちだよ」
その言葉に衝撃が走る、、、
ソヨヒト
「えっ、、、」
オトンを見ると、、、頬を赤く染めてうつむいていた、、、テメ〜!!
オカン
「そうそう、お母さんもソヨヒトのバイトに気になってたの?この際だから聞くけどなんでバイトしてるの?」
突然告げられるオカンからの衝撃の問いに、、、
ソヨヒト
「えっ、、、家計の為にオトン仕事してないし、、」
頭がパニックになりながら答える。
オカン
「まぁ〜お母さんソヨヒトが自分のバイト代を持ってきてくれるから嬉しくて貰っていたけど、、、無理しなくていいのよ?」
いらねーならいらねーって言えよ!!(怒)
ソヨヒト
「そんな事言ったて、うちは収入ないでしょ?」
オカン
「そうね、、、でもおとーさんすごいお金持ちよ!!うちの実家なんて目じゃないくらいね!!」
オトンがオカン言葉にドヤ顔でうなずく。
ソヨヒト
「、、、いやいや、、、金持ちならなんでこんな貧乏な家に、、、」
オカン
「それは、、、ほら〜おとーさん昭和の家大好きじゃない!」
腕を組んで昭和の親父みたいにうなずき、、、
オトン
「正確にはのび太君の家な!!」
お前黙っとけ!!あと名前出すな!!
ソヨヒト
「そんなに金持ちならオカンだってこんな家、
やだろ!!実家はスゲ〜タワマンじゃん!!」
「それは、、、大好きなおとーさんがそうしたいって言うし〜」
オトンはオカンの手をそっと握り、、、そして見つめ合う二人、、、
やってられん、、、この夫婦は、、、。
オカン
「タワマンならおとーさんは東京だけで、10件以上は持ってるわよ!!そもそもあなたここ港区よ!!土地だけでいくらすると思ってるよ!!」
ソヨヒト
「、、、、、」
俺は頭を働かせて、、、ダメだ全然わからない
ソヨヒト
「5000万ぐらい?いや7000万!」
当てずっぽで答える。
オカン
「そうね〜安く見積もっても大体60坪だから、、、
3億〜4億ってところよ!!」
ソヨヒト
「うげ!、、、」
俺は声にならない声を出す。
オカン
「まぁ〜それくらいのお金は、おとーさんの毎月のお小遣いより少ないけどね〜」
そう言ってオカンはオトンを見る、、、オトンも
オトン
「ね〜っ!!」
と言って返す、、、。