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異世界義妹  作者: 異世界転生希望者A
第6章 卒業
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虚無感

あれから一週間、、、

結局、なんの解決策も見出せず、誰かに相談することもなく、何よりも自分自身の気持ちの整理すらおぼつかない、

そんなうだうだとした週末を過ごし、憂鬱な月曜日を迎えた。


シズクも新学期初日以降、学校もバイトにも来ていない。

シルもさおりもシズクの事には一切触れず、普段と変わらない様に接してくれる。


シルはいつもと変わらず、俺にベタベタとしてイチャつこうとするし、さおりは下手なツンデレで俺にちょっかいを掛けてくる。


なぜだろ、、、それは救いでもあり、同時に苦痛とも感じていた、、、本当に俺は何がしたいのだろうか、、、。


せめてシルとさおりに落ち込んでいるところは、、、

そう思って気丈に振る舞っていたのだが、、、

正直、全ての関係を終わらせて楽になりたい、、、

そんな事を願うようになっていた。


さおり

「それでは各位の現在の進捗率を、、、」


ソヨヒト

「、、、、」


シル

「、、、ソヨヒト、、、ソヨヒト、、、」


ソヨヒト

「、、、あっ、、、ごめん、、、それでは報告します、、、」


俺の報告が終了後、シルの報告が終わり、、、


さおり

「各位の報告ありがとうございました。

少数精鋭で運営をしていたところに、白川会計の穴を埋める状態は、いつも以上に皆さんにはご負担をかけますが、今後もよろしくお願いします。」


さおりの総括で本日の生徒会は終了となった、、、。


俺がいつもの様に下校の準備をしていると、、、


シル

「ソヨヒト!!ちょっとさおね〜と話があるから、先に帰っててね!!」


シルは普段と変わらない優しい笑みでそう告げた、、、。


ソヨヒト

「、、、わかった!!それじゃ〜お先に!!」


二人に挨拶をして家路に着く、、、

何を考えているわけでもないが、なんともいえない虚無感を感じながら歩いていると、いつもの公園の前に、、、


寄り道をするかどうか悩んでいると、公園から私服姿のシズクが、、、


シズク

「こんにちわ!!ソヨヒト!!もう帰り?」


シズクは優しく俺に微笑んで言う、、、

俺はそれを見て思わず、、、


ああ、、、やっとわかった、、、なんで俺はこんなに馬鹿なんだ、、、もっと早くに気が付くべきだった、、、

あの時もこうしていれば、俺はこんなに悩まなかったのだろう、、、


俺はシズクを抱きしめて、初めてシズクが愛しい事を自覚した、、、。



シズク

「ソヨヒト、、、迷惑かけてごめんなさい、、、

報告したいことがあるの、、、」


シズクを抱きしめてからどれくらい経っただろうか、、、

時間にして1〜2分程度、それくらいだが俺はもっと長く抱きしめていた気がする。

失ったものを取り戻した、、、そんな気分だった。


けれど、そんな俺を現実に戻すかの様に、シズクがそう告げた。



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