残った二人は、、、
さおり
「まさか、、、この時代にそんな話があるなんてねぇ、、、」
予想外の展開に、ついてこれないさおりは戸惑っていた。
シル
「まぁ、、、こっちじゃ聞かない話だけど、元の世界だとよくある話しではあったし、、、権力のある王侯貴族なら自由な婚姻なんて認められず、ほとんどが政治的理由だった。歴史で習ったけど、かつてはこの国もそうだったから、有力者には多少そんな名残りがあるのかも、、、」
シルは至って冷静で澄まし顔だ。
さおり
「そういえばシルちゃんも危なかったのよぇ、、、」
生徒会室にソファーに座るシルは、向かいに座るさおりを見つめて、、、
シル
「まぁ、、、わたしの場合は親ではなく、外部勢力の圧力だったから、、、」
さおりはシルの言葉で今回の件が難しさを実感した。
シル
「ともあれ今回の件は私たちが口を出すことは出来ない、、、あとはシスね〜とソヨヒトが決める事、私たちはそれに素直に従う、さおね〜それで良いよね?」
さおりはコクリと頷きながら、こういう時のシルは頼りになると思っていた、、、。
シル
「それと、今回の件は丁度良い機会だから今一度聞くけど、、、さおね〜は、将来どうするの?
ソヨヒトのお嫁さんになるの?
わたしはどんな形であっても、ソヨヒトの第一妻のポストは譲らないけど、、、。」
さおりはシルの真剣な目を見て戸惑っていた、、、。
今の自分にシルほどの言い切れる自信が、、、
さおり
「ごめん、、、わからない、、、でもソヨヒトが好き、、、」
シルはさおりの言葉を聞いてニコリと笑い、、、
シル
「さおね〜が、今後どんな答えに辿り着くかはわからないけど、わたしはそれを肯定も否定もしないわ!!
でも、その決断を迫られるのはそう遠くないかもね!!」
そう言ってシルは微笑んでいた。
公園で冷えた体を温める為、ソヨヒトは風呂に入っていた、、、。
ソヨヒト
「やはり風呂は命の選択ですなぁ〜」
シズクは俺に何かをして欲しいとは言ってこなかった、、、。
話を聞いた俺はシズクにかける言葉が無かった、、、
シズクはそのあと、具合が悪いと言って帰って行った、、、やはり俺は選択を間違えた、、、。
今でもどうすれば良かったかわからない、、、
あの時の俺は何を選択するべきだった?
否定する?抱きしめる?親を説得しに行く?
結局、どれも俺が選ばなければならない、、、
本当に俺に選ぶ権利があるのか?




