ことの要因は、、、
シズク
「わたし、、、婚約させられるかも、、、」
えっ、、、婚約って、、、突然そんなことを告げられた。
少々込み入ったシズクの話を要約するとこんな感じだ。
元々白河財閥はシズク祖父が、戦後の混乱期に若くして親から継いだ事業を一気に拡大し、それを元に多角化経営に乗り出し、一大新興財閥として財を成した。
シズクの祖父は仕事熱心だったことも影響し、晩婚でシズクの父親が生まれたのは40歳だったとか、現在すでに隠居をしており、現在の白河財閥はシズクの父親55歳が総帥として君臨しているとか、シズクには三つ上の姉と3つ下の妹がおり、姉は大学を卒業と同時に白河財閥の副総帥になり、ゆくゆくは白河財閥の総帥にとのこと、、、。
ここで大きな問題が、、、なんでもこの一大財閥を築いた恩年95歳のじーさんが、ひ孫の顔を見ないと死ねないとわがままを言い出したとのこと、、、なんとも
まぁ、、、そうなると本来なら姉に白羽の矢が立つのだが、先に述べた様にシズクのねーちゃんはその気無し、
末っ子の妹は今年高校生になるお年頃、、、。
そこで今年高校を卒業する、ある意味いろんな具合で適性?のシズクにお鉢が回ってきたと、、、。
とは言え、流石に今どきそんな理由で結婚とは、、、
誰もがそう思っていたのだが、、、
白河家は元々一代で財を成した新興財閥、ゆえに格式のないいわゆる成金財閥だ。その事に他ではなく、強いコンプレックスを抱いていたのは2代目のシズクの父親だ。
まぁ、、、金のあとは地位ってやつだね、、、
そこに白河財閥よりは劣るも、古くからの伝統と格式のある某財閥の若き御曹司が、シズクに恋していると、、、
ふぅ〜やっとここで本当の面倒い話が、、、。
なんでも、とある社交界でシズクの姉を見て一目惚れとのこと、、、
おい!!なんか話がおかしくねぇか?
この御曹司がシズクの姉ちゃんに猛アタックも、先の話して見事にご破綻、、、。
ここで話が終われば良いのだが、、、
今度は白川美人三姉妹でも、一番の美女と謳われるシズクに目をつける、、、。
おいおい、、、以前からゴシップ誌ではこの手の記事は出ていたのだが、、、
結局、父親も姉もシズクなら、、、そんな雰囲気が出始めたのが去年の末あたりかららしく、今年に入って向こうから正式に交際の申し込みが来たとか、、、。
まぁ〜断ればって言いたいのだが、、、
先に述べた二つの話が複雑に絡み合って、今日の話になっているとか、、、。
シズク自体も以前からこんな話を父親から匂わせられていた様だが、、、。
シズク
「わたしには恋人がいる!!」
と、キッパリと断っていたのだが、ついに昨日正式に父親から打診された様だ、、、。
シズク父
「多田野家の御曹司と別れたそうだな、、、
彼には元々お前以外に恋人が二人いるのは知っていたが、
お前が正式に付き合っていると公言されていたから何も文句は無かった。
けれど、調べた限りだと、今のお前たちの関係は横一線ではなく、お前は三番手らしいじゃないか、、、
流石に父親としてはそれは認められん!!」
そう言って強引に話を進めようとしているとか、、、
それはそうと、俺に恋人が三人いても許されるんだ、、、父親寛容過ぎないか?
シズクは今回の父親の話は、無視を決め込もうとしていたが、今日学校に行った時に、あちらこちらで根も葉もない噂話を聞いて、父親が本気で裏工作をしていることを知ったとか、、、。
以上、現在打つ手なしの、この話の状況でした、、、。




