それぞれの思い①
しばしの雑談の後、、、
ソヨヒト
「それで、、、中々本性を言わないさおりさん?本当の要件は?」
さおりは躊躇しながら真剣顔で俺を見て、、、
さおり
「好きな人が出来たの、、、、」
俺はその言葉に唖然とした。
いや、ガッカリとも言えるかもしれない。
トオルを振った理由がそれでも、、、俺に言ってほしく無かった、苛立つ気持ちを抑え。
ソヨヒト
「で、どうして欲しいの?」
さおりは俺の問いに答えず。
首を横に振り
さおり
「応援はいらない、、、ただ、知って欲しかった。」
これまでのさおりの行動、態度、今までの言動で全てわかった。
さおりがトオルと、別れた理由も、、、
だから、、、
ソヨヒト
「俺も聞いて欲しい事がある、、、」
俺はさおりの返答を聞かずに、、、
ソヨヒト
「俺も好きな人が出来た、、、今度は俺を応援して欲しい、、、。」
俺はさおりの目を見ないでそう言った。
さおりは言葉を詰まらせ、、、
さおり
「ごめん、、、ちょっとトイレ、、、」
と、その場を離れた。
その後、LENEが届く。
さおり ごめんなさい急に用事が出来
たから帰ります。
俺は天井を見上げてあの時の事を思い出す。
中学の卒業式を数日と控えたあの日、さおりと夕暮れの公園のベンチでいつものように話していた。
中学はどうだったとか春からの高校は、ああだ、こおだと、希望に満ちた話を二人で語り合った。
そのうち日が暮れて公園は静寂に包まれた、、、。
次第に話すことがなくなり二人は見つめ合っていた。
さおり
「タダノ君、、、高校行ったら私と、、」
俺はその言葉を遮るように、
ソヨヒト
「わかってるよ!いつでも手伝うから!でも、あの木の役は、もうごめんだからなぁ〜
わり!俺そろそろ帰らないとオカンが心配する!!」
そう言って帰ってしまった。
俺は知っていた、、、
後の言葉を、、、
けれど、、、