淡麗辛口②
さおりと別れて家路に着くと、シルが玄関で気合い入れていた、、、なんだ?
ソヨヒト
「シル、、、玄関の前でなにやってるんだ?」
今思えばあの言葉がトドメだった気がする、、、
シルは俺の隣で凛と正座をして、黙々と夕食を食べている。
これ、、、完全にご立腹モードですな、、、さっきから笑顔が無い、やっぱりあのせいかな?
オトンは相変わらず騒がしい、、、
やれ、飯が美味いだの、今日の反省文は上手く書けたのだの、反省文をかーさんに褒められて嬉しいだの、明日は頑張って書き終えるだの、、、?
ちょっと待て!!お前、、、一日中反省文書いて終わってないのか?
まぁ、、、いつもなら突っ込む俺だけど、、、
流石に今日は色々あり過ぎてそんな気分になれん、、、。
オトンとオカンとローネさんが、イチャイチャしてるのをスルーして、、、。
ソヨヒト
「ご馳走様、、、風呂入ってくる。」
そう言って風呂場に逃げる。
湯船に浸かりながら今日の事を考える。
やっぱり委員会の事で怒ってるんだろうなぁ、、、
そうだよな、、、シルが困ってるのに兄である俺が
一番後ろの席で傍観してたら、、、裏切られたと思うのよなぁ〜、俺はシルの信頼に裏切ったんだよなぁ〜
風呂場の天井を見上げる。
ソヨヒト
「どうしてだろう、、、上を見上げてるのに涙が止まらない、、、」
涙は流れてないがそうつぶやく。
フフフ見たか!!さおりよ!!これが糖質ゼロの全く甘くないシル様の淡麗辛口ツンデレよ!!
貴様の甘っちょろいツンでは、到底この高みには遠く及ばぬ、、、!!
そんなバカな事考えてるより、シルの事だ!!
どうしよ〜シルちゃんおにーちゃんのこと嫌いになったかなぁ?、、、まぁ〜元々か?
ソヨヒト
「クックク!!貴様がその選択を選ぶと言うなら我は貴様にこれを送ろう!!
エントリNo.1 タダノソヨヒト16歳歌います!!
ポイって今日を投げ出さない♪〜」
俺は風呂に入りながら問題を先送りにする事を選んだ。
あらためてこういうとこだけ、オトンに似た事を感謝した。
天国のオトンありがとう!!