淡麗辛口①
シルは漫画を読み進めて気が付けば17:30分を過ぎており、テーブルには役目を終えて横たわるケーキフィルムが皿の上に鎮座している。
(3皿目のケーキは、ミルクレープです)
ふぅ〜なんとか参考書を8巻まで読み進めた、、、
なるほど、、、これがツンね!!
う〜んちょっと難しいなぁ〜
でも考え方は理解したわ!!照れ隠しで意中の人に強く当たってしまう、、、つまり、わたしが私が耳を動かないように、澄まし顔するのと似てるわね!!
あの感じでにーさんに接すればツンはマスター出来る!!
デレはこれから参考書を読み進めなければなんとも、
とにかく、今はツンよ!!
そう強く決意したシルはお店を出て家に帰る、、、。
家に着き玄関で一呼吸、、、。
よし!!ツンデレスタートよ!!
その時、後ろから声をかけられる、、、。
ソヨヒト
「シル、、、玄関の前でなにやってるんだ?」
ビクリと肩を振るわせて振り返る、、、。
シル
「あら、、、お帰りなさいにーさん、、、。」
シルは焦る心を氷のように冷やし冷静を保つ。
シル
「にーさんこそなにしてるの、、、突然後ろから話しかけてくるなんて、女性に対するデリカシーがないのですか?」
そう言って家に入る
シル
「ただいま戻りました」
「おかえりなさい」×3
お義父さん、お義母さん、お母さんに挨拶を済ませ自室に入る。
危なかったわ、、、まさか後ろに、にーさんが居るなんて、、、聞かれてたらどうしよう〜とりあえず
こういう時は参考書を!!
そう言いながら再びツンデレの参考書読んでいたら、ドアがノックされた。
ソヨヒト
「シル、、、ちょっといいかな?」
シル
「何かご用かしら?」
声の主は心なしか元気がない様子、、、
ソヨヒト
「ほら、、、なんかシルのご機嫌を損ねたかなぁ〜
って思ってね、その、、、俺がなんかやらかしたのかと、、、」
も〜!!にーさんなんも悪くないのに〜
私のこと気にかけてくれるなんて〜
でもここは、、、心を鬼にして!!
シル
「べつに、、、。」
ソヨヒト
「、、、ハァ〜そうかぁ〜
もうすぐ夕飯もできるから早く降りてこいよ、、、」
そう言ってにーさんは1階に降りて行った。
ちょっとやりすぎ?
でも、後々これが効いてきて、参考書のヒロインのように、最後は完全勝利になるのよ!!
シルは知らなかった、見本とした参考書のヒロインが負けヒロインだと、、、ネットではツンデレとして
最高の評価をされるのと、恋を掴むのは別だということに。