会いたくない相手?②
さおり
「よっ、!」
さおりは敬礼のポーズに右目を閉じて舌を出していた。
ソヨヒト
「お前、そういうポーズは漫画だけだぞ、、、それに、、、どーすんだよ、おしるこ、、、」
さおり
「おはよ!タダノくん元気?修了式以来だね!」
さおりは何も無かったと言わんばかりに、
俺の質問を無視した。
ソヨヒト
「、、、ったく、、、お前昔からそういうところ、あるよなぁ〜人の話聞かないし〜」
俺もさおりの問答を無視した。
ソヨヒト
「それで?何?、、、こんな朝から、、、」
俺は不機嫌な態度でおしるこを取りさおりに渡す。
さおりは渡されたおしるこをしばし見つめて笑顔で
さおり
「ありがとう!タダノくん!!」
と、言って歩き出す。
そんなさおりの後ろ姿を見て
ソヨヒト
「そういえば、、、、」
言葉が詰まる。
次の言葉が出てこない
さおり
「何かね?タダノくん」
さおりはこっちらに振り返る事無く返事する。
ソヨヒト
「あ、、、最近、、、どう?演劇部は、、、」
言葉につまりめちゃくちゃどうでもいい話題をする。
ソヨヒト
(喋るの下手くそ初恋か!、、、ああ!初恋だよ、、)
さおり
「何それ?変なの、、、まぁ普通かなぁ?」
さおりは振り向き様の満面の笑顔で、後ろで手を組むポーズを取りそう答えた。
ソヨヒト
「お前、、、また演技したなぁ〜!!いいか!中学の頃は良く騙されたけど今の俺は違う!」
さおりはよく演技をしていた。
演劇部なだけあって、ぶりっ子、クール女子、ツンデレ、俺っ子、まぁなんでもだ。
さおり
「ちぇっ、、久々だからドキッとさせられると思ってたのに〜昔はすぐに顔が赤くなったのに〜」
ウインクをしながらとんでも発言をする。
さおり
「あっ、、あんたにだけなんだかね!こんな私を見せるのわ!」
突然始まるツンデレのツン。
ソヨヒト
「お前、、、ど定番じゃねーか!」
さおり
「あはは!おっかしーー!」
さおりはお腹を抱えながら笑うそして上目使いで
さおり
「でも、好きでしょ?ツンデレ、、、私、、、ずっと好きだったの、、、」
いい加減付き合えきれなくなったので
ソヨヒト
「アーソダネーオレモスキヨー」
どうだ!オトン直伝の渾身のロボットギャグは!
さおり
「、、、、」
ソヨヒト
「シカトするな!」
ソヨヒト
「あははは!おっかし!やっぱりいいね!タダノ君は!」
その後、互いの近況を話しながら一緒に登校した。