シズクの悩み
生徒会室とは便利なものだ!!
シルに勉強を教えるのにちょうど良い環境だ!!
学校の図書室はシル目当ての住人たちが相変わらず溢れているし、図書館だと教える時の私語が気になってしまう、家で教えてると区切り区切りて甘えてきたり、エロ仕掛けでからかわれたりする。
その点、生徒会室は邪魔するヤツも私語も気にならない!!
そんな感じで来週の中間テストに向けて、シルに勉強を教えているわけだ!!
そんな中、シズクさんが暗い顔で生徒会室に入ってくる、、、なんだ?
シズク
「みなさんごきげんよう〜」
全然ご機嫌ではないシズクの声、、、
ソヨヒト
「お疲れ様シズク先輩!!どうしました?」
応接テーブルでシルに勉強を教えながらシズクに尋ねる、、、心なしかシルも心配そうな表情だ、、、
シズク
「うっ、、、ダーリン助けて〜」
シズクはうなだれながら抱きついてくる、、、
シル
「なっ!!」
とりあえず落ち着かせてシズクの話を聞くところ、こんな内容だった、、、
シズクは才色兼備とはいかず、ずば抜けた美貌はあるけど、知力と運動がイマイチとのこと、、、まぁ〜なんとなく前々から知っていたけどね!!
それでも平均点はキープしていたらしいのだが、、、
シズク
「ダーリン出会ってから、、、その、、、色々とサボり気味で、、、」
つまり遊びほうけていたわけだ!!まぁ酌量のは余地が有るとすれば、体育祭の準備で多忙だったシルとさおりの代わりにバイトのシフトをこなしていたことぐらいだが、、、それでも遊んでいたのは間違いない!!
ソヨヒト
「それで俺に家庭教師をと、、、」
シズク
「、、、はい、ダーリンならわたしよりも遥かに頭良いし、、、」
まぁ〜俺はすでに3年の授業は履修済みだけど、、、
人に教えるテスト対策となると、、、
ソヨヒト
「事情はわかったよ!!とりあえずその案件は受けるけど、ひとつ準備が必要なんだけど、、、シズクってちゃんとノート取ってるタイプ?」
シズクは?って顔をしながら、、、
シズク
「え〜まぁ、、、」
そう言ってノートを見せてくれた、、、やはり、、、
シズクのノートはよく整理され、カラーマーキンで色分けされてチェックまでしてある。
ソヨヒト
「よく整理されたノートだね!!」
シズクは得意げな顔をしているが、、、
ソヨヒト
「でもこれってノートを纏めるのに集中して、先生の話聞いてないでしょ?」
シズクはしばし考えて、、、
シズク
「、、、でも、こうしてノート纏めてるから、、、」
俺はその言葉にドヤ顔をする!!
ソヨヒト
「それ!!まさにそれなんだよ!!良く纏まった整理されたノートを作ることに意識が行ってしまって、勉強した感が出てしまう、大事なのは学ぶ、、、つまり覚えること!!ノートを纏める事じゃない!!
シル!!シズクにノート見せてあげて!!」
俺の言葉にシルが自分のノートを見せる、、、
とても良く纏まったと褒められた物ではない、字も本人じゃないと読みずらいぐらい崩れてもいる、、、。
シズク
「なんか読みにくいわねぇ〜」
ソヨヒト
「このノートは読み直すことがほぼ無いんだよ!!つまりシルはその内容を覚えているんだ!!」
シズクは えっ って顔で目を丸くする、、、
シル
「ソヨヒトとさおねーがね!ノートは覚えることを書くんだって!!だから基本は教えてくれる先生の話をしっかり聞くんだって!!」
俺はコクコクとうなずき、、、
ソヨヒト
「これはあくまでも、テスト用の勉強方法ね!!
この方法は講師とテスト製作者がおなじだから、、、つまり教え手と作り手がイコールだから成立する手法なんだ」
シズク
「なるほど、、、」
シズクの違う意味の勉強は続く!!