価値観
シル曰く、
シル
「だってソヨヒトってすぐ死ぬじゃん!!」
まぁ!!なんて失礼な発言なんでしょ!!
吸◯鬼すぐ死ぬ みたいな表現をして、、、
つまりシルの寿命と俺の寿命を比較して言っているんだ、、、うむ、そう言われると確かに俺とシルは生きる価値観ってものが違いすぎる!!
俺は普通に考えればあと、60年ぐらい生きることになるけど、シルにとっての60年は、大体6年の感覚になる、、、そう言うことだ、、、。
前にそんなことを考えたこともあったけど、あらためて当事者に言われると、説得力がある。
ソヨヒト
「まぁ〜シルと一緒にされると困るけど、、、別に俺にとっては短くはないんだよ」
シル
「でも、私はソヨヒトと居られるのは100年ぐらいだよ、、、私にとってはあまりにも短すぎる、、、」
イヤイヤ勝手に俺を117歳まで生きることにするなよ!!いいとこあと80年ぐらいだよ!!
やはりシルとは価値観、、、温度差があまりにもかけ離れてる、、、ならば、、、
ソヨヒト
「なぁ〜一つ提案があるんだけど、、、やっぱり恋人を解消しようと思う、、、」
シルの表情が凍りつく、、、あっごめん言い間違えた、、、
ソヨヒト
「ごめん!!すごい誤解させた言い方だった、、、シル以外の恋人、、、つまり、さおりとシズクの恋人関係を終わらせる、、、」
シルは安堵の表情を一瞬した後、冷たい視線を向ける、、、あれ?なんで
シル
「理由を聞かせて?」
ありゃりゃ、、、これは完全に大人シルモードだ、、、クールビューティー!!
ソヨヒト
「そうだね!一番はシルが好きだから!!それは最近理解した、、、誰よりもシルが好きだ!
もう一つは、シルとの短い時間を少しでも長く過ごしたい、、、ならば、他所を見る余裕はないと判断した、、、。」
シル
「、、、そう、ありがとう!!ソヨヒトに選んでもらって光栄だわ!!私も誰よりもあなたが好き!!」
ソヨヒト
「じゃ〜それなら」
シル
「ごめんなさい、、、それは受け入れられない、さっきも言ったけどあなたを失ってから、私は一人で長い生涯を生きることになる、、、あなたは私にそれをしろと?」
えっ、、、なんの話だ、、、
シル
「悪いけど、あなたを失ってからの残りの長い人生で、誰も好きにならないで生きる保証も、約束も出来ない、、、」
ソヨヒト
「いや別にずっと俺を思っていろとは、、、」
シル
「わかってる、、、でもそれは不公平だわ!!
確かに今の私にはあなたがいればそれでいい、でもこの先必ず、あなたは私を置いていく、、、その後、私は一人で生きていけない、、、母のように、、、。」
なるほど、つまりローネさんを見て思いついたのか、、、シルは確かローネさんはオトンに惚れていると言った、、、
シル
「だから、私はあなたに他の人が出来ても許容しているのよ!!いずれ私もそうなるかもしれない、、、」
なんかはっきり理解した、、、シルの他の女性に対する本音とシル自身の思い、、、
いずれ俺以外の男を好きになるかもしれない、、、そうなれば俺に対しての裏切りになる、ならば先に俺の浮気をさせておけば、自分がそうなっても罪悪感を感じなくて済む、けど、俺との時間を大事にしたいから今は常に俺のそばに居たい、、そんな悲しそうな顔でこんな話をしなければならないシルの辛さが、、、俺の胸を締め付ける、、、。
ソヨヒト
「わかった、、、この話は一度白紙にする、、、でも、俺はシルが好きだ!!」
シル
「当然でしょ!!前からいってるじゃん!!
私が一番だからね!!第一妻!!」
シルの表情と喋り口調はいつものシルに戻り、俺を強く抱きしめていた、、、なんだろう、、、俺もシルも形は違うけど、互い義兄妹になった時点で似た闇を抱えていたんだなぁ、、、。




