二人の夜
プールで遊んだ後、軽くシャワーを浴びて、二人で夕飯を作った。
珍しくシルが料理を習っている、、、あの食べ専がねぇ〜しかも!!なんと言うことでしょ〜あのシルさんが、片付けも手伝ってくれるなんて、、、。
その後、二人でソファーに座りスマホをいじる。
シル俺の膝枕の上で煎餅をパリポリしながらスマホをいじり、俺のズボンに煎餅のカスをこぼす、、、。
ソヨヒト
「よし!!運極250体達成!!」
俺は喜びに満ち溢れ、思わずガッツポーズをすると、
シル
「ソヨヒトそれ好きだよね!!いつもやってるね!」
シルは動画を見ている様で、わずかに音が聞こえる。
ソヨヒト
「そうだね!シルはいつもなに見てるの?」
シル
「う〜ん、、、いつもはねこちゃんかなぁ?でも今はほら!!」
そう言って起き上がり画面を俺に見せる、画面に映るのはついさっきの俺の実車教習の姿だった、、、っておい!!
シルは俺の前に座り俺にもたれながら、俺の教習動画を見る、、、俺はお前のイスか?俺はシルの背後から自分の教習動画を見る、、、なんとも恥ずかしいなぁ〜!!
ソヨヒト
「シル〜こんな下手くそな運転恥ずかしいから撮らないで欲しいよ〜!!」
シル
「そんなことないよ!!ソヨヒトの運転かっこいいよ!!ほら!!」
シルが俺の運転を褒めてくれた矢先に動画の俺はエンストをする、、、
シル
「、、、、」
ソヨヒト
「、、、、」
シル
「、、、、ね!」
ソヨヒト
「ね!じゃねーよ!!めっちゃ良いタイミングだったな!!」
シル
「あはは!!おもろ!!」
ソヨヒト
「、、、、おのれ〜!!」
シルは手を広げひと伸びして、ズルズルと滑り落ち器用に体をスライドさせて、また膝枕の体制になる、、、なんとも器用なこと、、、シルと目が合う、、、無言で互いを見つめる、、、シルが目を閉じて口を少し尖らせる、、、こいつ何考えている、、、。
シルのおでこにデコピンをお見舞いする、、、。
シル
「痛い!!ブー!!空気の読めない奴め!!」
ソヨヒト
「俺のエンスト動画からどんな展開だよ!!」
シル
「ブー!!」
ソヨヒト
「そうだ!!シルせっかくだからテラスで星を見ないか?」
シル
「星?、、、う〜ん、、、見える?」
ソヨヒト
「そうだね、那須高原は星空が綺麗なんだって、俺らの住んでる東京とは大違いだよ!!たぶん、、、」
シルと二人でテラスに出る。
周りに民家が少ないので、確かに星もよく見える。
ソヨヒト
「向こうの世界でも星を見ることってあるの?」
シル
「う〜んあんまりないかなぁ〜夜は魔物を出るし、みんな早く寝る」
ソヨヒト
「俺らの住む東京も約80年前は、戦争で焼け野原になってなにも残らなかったけど、星空だけは綺麗だったて聞いたことがある。」
誰が言ったのか?誰に聞いたのかは覚えていない、、、でも印象に残る言葉だった、、、思わず口にする。
シルは星空を見ながら何かを睨んでいるような眼差しで、
シル
「ソヨヒトたちはズルいね、、、」
はて?なんでシルは機嫌が悪いんだ?
ソヨヒト
「ズルいの?」
シルは俺を見ることなく宇宙を見ながら向こうの世界の話をする。