シズクと図書館デート①
シズクとの待ち合わ場所に到着する。
落葉樹の木を囲む円状のベンチに、ワイドつば麦わら帽子に、白のオフショルダーのワンピースを着たシズクが、夏の日差しを避けるように、木漏れ日の中で本を読む、その姿はまさに大人のお姉さんだ。
ソヨヒト
「こんにちわ!そこの美人なお姉さん!!良かったら一緒に図書館に行きませんか?」
俺の言葉にシズクは顔をあげ、俺を見て笑みを見せる。
シズク
「ふふ!あらあらナンパですか?困りましたね〜どうしましょう?」
シズクはクスクスと笑いながら話す。
ソヨヒト
「誰かと待ち合わせでしたか?」
ベンチに座るシズクの顔を覗き込む、、、
シズクは人差し指で俺の鼻ツンツンしながら
シズク
「あらあら!よく見たらわたしの待ち合わせ相手は貴方でしたね!!こんにちわ!!ソヨヒト!!」
流石は大人のお姉さん!!さおりなら顔を真っ赤にしてタジタジなのに、、、上手い返しをしてくる。
ソヨヒト
「でわでわお姉さん!!行きましょう!!」
俺がそう言うとシズクは、スーっと手を差し出す、、、なるほどエスコートってやつですか流石お嬢様!!
俺がシズクの手を取るとシズクは立ち上がり、そのまま手を繋いで図書館に向かった。
ソヨヒト
「そういえばシズクはお昼はとったの?」
シズク
「いえ、、、出来れば一緒にと思いまして、、、ソヨヒトは?」
う〜ん!!そうだよね!!ちゃんとその辺決めとけば良かった、、、失敗だ!!
ソヨヒト
「実はシルと一緒にね!でもシルに取られたからまだまだ小腹が、、、良かったらそこのカフェテラスで軽食でも?」
シズクは俺の提案にニコニコしながら
シズク
「はい!!」
公園に隣接するカフェテラスで、アイスコーヒーとサンドイッチを注文する。
ソヨヒト
「俺コーヒー派なんだけど一緒でよかったの?シルもさおりも紅茶派だけど?」
シズクは少し前屈みになりコーヒーをストローに差して、前髪を耳にかけて一口飲んだ後、
シズク
「実はわたしも紅茶派なんですよ!!でも最近はコーヒーをよく飲むんです♪
だってソヨヒトと同じでいたいから、、、」
なんともいえない色気でしおらしいことを言われる、、、。
ソヨヒト
「あはは、、、このサンドイッチ美味いなぁ〜」
ソヨヒト
(ダメだ!!やっぱり二人とは違うな〜
えい!やらせんよ!!)
ソヨヒト
「そういえばさっき何読んでいたの?」
シズクはカバンからクリーム色のブックカバーの着いた本を取り出しソヨヒトに渡す、ソヨヒトはそれをパラパラと巡りみる
シズク
「料理の本なんですけど、、、わたしあまり得意じゃないので、、、。」
ソヨヒト
「なるほど、、、」
シズクはためらうような表情で、
シズク
「あの〜ソヨヒトは料理上手なんですよね!良ければ教えてくれますか?」
上目遣いがなんともかわいい
ソヨヒト
「まぁ上手かどうかは、なんともいえないけど、料理は好きだからね!教えるのは問題無いよ!!」
シズクの顔がパァーっと笑顔になり、
シズク
「ありがとうソヨヒト!!恋人になって正解ですね!!凄く頼りになって優しいもの〜!!」
シズクの言葉に胸が痛くなる、、、こんな男が良いと思うなんて、、、そんなことを思いながらシズクとカフェランチを楽しんだ。