おバカな二人
シズクが生徒会室でソヨヒトに告白をしている同時刻の風紀委員室では、、、。
さおりは退屈なのだろう、自身の髪を指に巻いて暇を持て余している。
シルは駄々をこねてさおりに買ってもらった、すでに飲み干したパックジュースのストローをすすっている。
さおり
「あんた〜もうそれ入ってないんでしょ?いい加減それやめて捨てなさいよ!!みっともない!!」
散々シルのわがままに付き合わされて少し機嫌が悪いさおり、
シル
「ブー!!さおね〜が私を止めるからこんな所で待つ羽目になってるんでしょ!!」
さおり
「あんたね〜!!何が生徒会室で隠れて聴くよ!!あんな場所でそんなこと出来ないでしょ!!ったく、、、ほんとここまで連れてくるのに骨が折れたわ!!」
シルはソヨヒトのことが気になり、隠蔽魔法の改良版完全隠蔽(仮名)で完全に姿を隠し、盗み聞きをしようと生徒会室をウロウロしていたら、同じくソヨヒトのことが気になり、パトロールと言う名目で生徒会室に来たさおりに見つかり、ブー垂れながら途中でジュースを買ってもらい、風紀委員室まで連行された。
シル
「できるも〜ん!!」
さおり
「はいはいそうね、、、」
シルのストローを吸うズーズーという音が突然止まる。そしてシルが固まって何やら考え込んでいる。
シル
「、、、、」
そして肩を落として暗い顔をしてさおりに話しかける。
シル
「、、、ねぇ〜、さおね〜わたし最近、、、ヒロインぽくないんだけど、どうしよう、、、」
さおりはまたシルがバカな事を言っていると思ったが、少し心当たりがある。
さおり
「そ〜ね〜!!わたしも同じよ、、、」
二人の悩みは一致していた、、、つまり、、、最近学校でのソヨヒトとの接点が少なくなっている事、シルはまだ家での接点があるが、さおりに関しては深刻な状態に陥っていた。
しかし、彼女はそう思っているが、たかが数日の話なのだが、、、。
シル
「私たちって、目の前にぶら下げた美味しいニンジンに釣られて歩く馬じゃない?」
さおり
「うっ、!!それは言わないで〜」
シル
(今思えば、普段家でもイチャイチャしてるんだから、無理して生徒会に入らなくても〜)
さおり
(別にこの汚い部屋でもソヨヒトと二人で一緒に過ごせれば生徒会室でのイチャイチャなんか、、、)
二人は机にうなだれている。
彼女達が悩んでいる最大の要因は自ら招き入れた異物についてだ、、、。
机にうなだれながらさおりがシルに話す、、、
さおり
「ねぇ〜シルちゃん、、、シズね〜ってなんか色気ない?」
同じくうなだれているシルが、、、
シル
「わかる、、、私の方が胸は大きいのになんだろ〜全体の色香で負けてる気がする、、、。」
さおり
「まあ〜あんたはまだまだ幼さが残ってるからね!どちらかというと美少女だもんね!!」
シル
「むむ!!そういうさおね〜は所詮学年一位の顔で、私より胸が小さいもんね!!」
さおり
「なに〜!!大体あんたに色気があるわけないでしょ!!普段からこどもぽいんだから!!さっきだって!!いつまでもストローすすってみっともない!!」
シル
「フン!!私は学校一の美少女!!そして誰よりも大きな胸!!
シズね〜は学年一位の美女で大人の色香がある!!
それでさおね〜は?なんだっけ?あ〜学年一位のに美女だけ?だっけ?」
そんな不毛の言い合いをしていると、
シル
「あっ!さおね〜ソヨヒトとシズね〜だよ!!」
シルが窓の外のソヨヒトを発見する。
さおり
「二人で帰るのね〜!!尾行するわよ!シルちゃん!!」
そうして二人の不審者美女が後をつけて行った。
異世界義妹のご一読ありがとうございます。
第二章も次回で最終回となります。
引き続き宜しくお願い致します。
また、約月一連歳の異世界義妹外伝と異世界オトンも連載しておりますので、ご興味がありましたらご一読よろしくお願い致します。