悪いのはパジャマだ!!
シルは真剣な眼差しで商品を選んでいる。
シル
「やっぱり今日はメロンパン!!」
ソヨヒト
「めっ!メロンパン!!」
シル
「???」
ソヨヒト
「あはは、、、こっちの話、、、。」
これは明け方の出来事、、、。
ソヨヒト
(うん?、、、なんだ、、、暖かくて柔らかいすげ〜いい匂い、、、落ち着くな〜そうか!これはメロンだ、、、そうに違いない、、、まて、、、この展開、、、やばい!、、、やばい!にて異なる展開、、、この手の感触、、、)
意識が目覚めたソヨヒトは、恐る恐る目を開ける。目の前には片方のナマ山が、、、そしてなぜか右手でもう片方のナマ山を掴んでいる、、、!!
ソヨヒト
(うげ、、、やっぱり、、、。)
幸いにも、シルは爆睡中のご様子、、、。
危うく大声を出すところを、必死に押さえて、ベットから出る、、、シルのやつパジャマのボタンちゃんと閉めなかったな、、、完全に丸出しだぞ、、、これどうするんだよ、、、。
そう言いながらしばらく眺めるソヨヒト、、、。
ソヨヒト
(いかん!コレはいかん!でも、、、
これいいもんだ〜!!ご馳走様でした!!)
覚悟を決めたソヨヒトは、大人の階段を登るべく!!って、アホなこと言ってないで、、、恐る恐るパジャマのボタン掛ける。そして何事も無かった様にニ度寝した。
シル
「にーさーんは、なに買うの?」
シルはそう言いながら、ソヨヒト顔覗き込む、、、シルのその姿に自然とソヨヒトの視線が、、、。
ソヨヒト
「あっ!そうだな!やっぱり肉まん、、、いや!チョコパンにしようかな?」
そう言って、適当にパンを取る。
シル
「ふ〜ん、、、。」
昨日からタマワン生活をスタートさせたが、家の冷蔵庫には、何も入って無かったので、今日の朝食は近所のコンビニとなった。
ちなみにオトンからは、クレジットカードと、キャッシュカードを渡された。
両方ともソヨヒト名義になっており、当然クレジットカードは無制限、キャッシュカードには100万が入っているとのこと、、、。
コンビニのイートインで買ったパンを食べる。
シル
「にーさんチョコパン買ったんじゃないの?」
ソヨヒト
「あ〜直前でやめた、、、やっぱりカニパンでしょ!!」
ソヨヒト
(あれ?なんでカニパン取ってる?チョコパン買ったのに、、、。)
シルは俺を見る事なく、モグモグしながら、、、。
シル
「まぁ〜朝方のことは気にしないで!!」
そう言って平然とカツサンド食べる。
ソヨヒト
(昨日俺のカツ丼食べておいて朝からカツサンドかよ、、、ってかバレてる、、、。)
ソヨヒト
「なんか、、、その、、、ごめんなさい、、、ご馳走様でした、、、。」
シル
「ふふふ!さっきも見てたでしょ!エッチ!!」
シルはモグモグしながら笑顔で俺に言う。
ソヨヒト
「、、、、このパン美味しいな、、、。」
ソヨヒトは珍しく授業を聞かないで窓から風景を眺めていた。
ソヨヒト
(なぜにあんな状態になった?、、、まさか俺の本能が、、、いや〜今は打開策だ、おそらくこれからも、事あるごとに添い寝を要求される、、、なら、次回も十分あり得ると考慮するべきだ、、、だとしたら打開策はあのパジャマだ!!仮にパジャマがボタンなしタイプであれば、、、これだ!!ヨシ!!)
シルはいつもの様に授業を聞かないで、窓の外を眺める、、、。
シル
(今朝は恥ずかしかった〜まさかあんなにボタンが外れるなんて、、、流石のにーさんも、ガン見してた〜
うわ〜あんなにじっくり見られるなんて〜!!
やっぱり少し成長したのかなぁ〜でも私のことすごい意識してた!!)
放課後、、、。
今日は俺がバイトのない日で、シルがバイト日になっている。
シルからのライン
シル 今日はさおねーいない
から迎えに来てね!
ソヨヒト 了解!
さて、とりあえずデパートだ!!
ソヨヒト
「さおり〜これなんかどう思う?」
さおり
「う〜んかわいいけど、、、なんでボタンなしタイプにこだわるの?」
ソヨヒト
「ほら、シルは寝相悪いから、、、」
さおり
「なんか匂うわね〜まぁいいけど!!それで良いと思うよ!!じゃ〜私はボタンタイプで〜の夏パジャマ、、、ソヨヒト!これとコレ、どっちがかわいい?」
ソヨヒト
「その淡いクリーム色に、さくらんぼ柄の夏パジャマかわいいな!」
さおり
「、、、やっぱり!私もそう思ってた!!じゃ〜これにするね!プレゼントありがとう!」
ソヨヒト
「こっちこそ!付き合ってくれてありがとう、サプライズプレゼントじゃ無くて悪いね!」
さおり
「私はいいけど、なんで急にパジャマプレゼントなの?」
ソヨヒト
「昨日シルの寝姿見て暑そうだったから、、、でも〜シルは今日バイトだから、一緒に買いに行けないし、一人で女性もの買うのは、、、。」
さおり
「まぁ〜おかげでソヨヒトと放課後デート、、、!って、今あんた寝姿って言った?」
ソヨヒト
「あっ!いや〜その〜、、、。」
さおり
「ちょっと詳しく聞こうとかしら!!」
ソヨヒト
「、、、はい、、、。」
ソヨヒト
(やらかした〜)
パジャマの購入を一旦中止して、併設されている喫茶店に入る。
さおり
「それで?どういうこと?」
ソヨヒト
(これは中途半端な嘘と誤魔化しは、ろくなことにならんな、、、。)
ソヨヒト
「実は、、、」