宣言
ソヨヒト
「そういえば、さっき聞きそびれたんですけど、先輩の髪色、、、。」
シラカワ先輩
「あっ!そうでしたわね!ごめんなさい
せっかく興味を持って頂いたのに!」
シラカワ先輩はすごく嬉しそうに言う。
シラカワ先輩
「お恥ずかしい話なのですが、、、実は、ソヨヒト君が、金髪が好みとの噂を聞きまして、、、。」
ソヨヒト
「はっ、、はい、、、?」
突然ことにすっトンキョンな言葉が出る。
ソヨヒト
「金髪が好き?それって僕がって事ですか?」
シラカワ先輩
「はい、、、噂なのですが、年下金髪のシルさんにはとても優しいのに、同級生黒髪の雲野さんには冷たいとか、、、。」
ソヨヒト
(いや、それはさおりにからかわれるから、
冷たくあしらっているわけで、そもそも昔からの関係でって、他人は知らんか、、、それにしても、シラカワ先輩は、かなり俺達のことを調べている。
余計な嘘はまずい、下手な嘘が仇になる)
ソヨヒト
「さおり、、、雲野とは中学からの同級生なんですよ。
だから彼女との昔からそんなノリなんですよ。
シル、、、ミネフトさんとは公表してませんが、父方の遠い親戚なんです。
だからなんか妹みたいで、、、。」
シラカワ先輩
「雲野さんと中学からの同級生とは、存じてましたが、、、シルさんとはそうだったのですね、、、。」
そう言って、シラカワ先輩は考え込んでいた。
ソヨヒト
(やはり調べはついていたか、油断出来ない人だな、、、。)
シラカワ先輩が立ち止まる、、、そして。
シラカワ先輩
「単刀直入に聞きます!ソヨヒト君は、シルさんのことは、、、?」
そう来たか、、、俺は意を決して言う卑怯な言葉を。
ソヨヒト
「好きです。女性として、親戚、家族としても、、、でもそれと同じくらい、さおりのことも好きです。
俺はずるい男です。」
シラカワ先輩の顔に落胆の表情が浮かぶ、、、。
ソヨヒト
(あ〜当然のように軽蔑されるよな〜でも、それが俺の答え、甘んじて誹謗中傷を受けよう、、、。)
しばしの沈黙が続く、、、周囲からは、道端で立ち止まる若い男女に、当然の様に不審な視線が向けられる。
俺はその視線が、自分を非難する視線のように感じた、、、そしてシラカワ先輩の重い口が開き、、、。
シラカワ先輩
「お二人との関係は調べていたので、なんとなく理解しておりました、、、でも正直、
直接言われるとヘコミますね、、、ソヨヒト君、、、その、、、私もその中に混ぜてもらえませんか?」
ソヨヒト
「、、、、はい?、、、シラカワ先輩なんて言いました?」
シラカワ先輩
「その、、、つまり、ソヨヒト君は今は誰を選ぶまか決めかねてる、、、つまり誰のものでも無い、、、なら私がそれに乗じても良いですか?」
ソヨヒト
「いや、、、それは、、、」
シラカワ先輩
「そうですね、ソヨヒト君に同意を求めるのは卑怯ですね、ごめんなさい。
あらためて宣言します。
私は貴方が好きです。
この1ヶ月、、、貴方達の関係を知って、尚もこの気持ちを誤魔化せませんでした。
だから認めます。
コレから貴方を、振り向かせてみせます。」
シラカワ先輩はスッキリした表情で、笑顔を浮かべながら。
シラカワ先輩
「今日はありがとうございました。
約束通り本日は先月のお礼の、食事だけにします。
また日をあらためてデートのお誘いしますね!後、学校で声掛けても無視しないでね!約束よ!じゃ〜バイバイ!ソヨヒト君!!」
そう言って、シラカワ先輩は来た道を戻って行った、、、。